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「送致」と「送付」の違いを解説!意味の違いと使い分けは?

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ニュースを見たり、あるいは刑事ものや法廷もののドラマを見ていると、「被疑者を検察に送致した」や「送付した」というセリフが出てきますよね。

「送致」と「送付」どちらも警察から検察に送ることなのですが、二つにはどんな違いが……?

ということで、今回は「送致」と「送付」の違いについて調べてみました。
 

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1.「送致」とは?意味は?

刑事事件でいう「送致」とは警察から検察へ、被疑者や捜査書類、証拠品などを送ることです。

「送致」とは「送検」と同じ意味で、一般的に報道などで使われている言葉が「送検」で「送致」は法律用語です。

送致により、事件は警察から検察へ移管されることになります。

送致1

刑事事件では、警察は犯人逮捕から48時間以内に送致しなければいけません。

刑事訴訟法第203条1項の規定は、「逮捕状により逮捕した被疑者は、身体を拘束した時から48時間以内に書類及び証拠物とともに被疑者を検察官へ送致する手続きをしなければならない。」となっています。

刑事ドラマで、逮捕した犯人の身柄拘束が48時間のタイムリミットといった部分も時々出てきますね。

また送致の種類によっては、被疑者の身柄は送られず捜査書類や証拠品だけが検察に送られることがあります。

これが報道などでよく耳にする「書類送検」です。

書類送検は、法律用語ではなくマスコミ用語で、法律上は書類送検も被疑者の身柄つきの送致も全て同じ「送致」です。
 


 

2.刑事事件での「送付」とは?意味は?

「送致」によく似た言葉に「送付」があります。

刑事事件での「送付」は、「送致」に含まれ、警察から検察に捜査書類や証拠物などが送られることです。

刑事訴訟法第242条は、「司法警察員は、告訴又は告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない。」となっています。

「送致」ではなく「送付」を使う時とは、告発や告訴などにより事件が発覚したときで、現行犯による犯人逮捕などとは異なり、有罪の確実性が低い可能性があるという場合です。

送致2

また、上の刑事訴訟法第242条のとおり、告訴や告発を受けたときは、一定の捜査はしますが、犯罪の疑義があやしくなった場合でも速やか検察官に送付しなくてはいけないことになっていることも、送付を使用している一つの理由です。

ですがこの「送付」、「送致」に含まれますので、「送致」と表現しても同じことなのです。

「送致」という言葉には「有罪でほぼ決まりかも」「送致された人物は凶悪犯かもしれない」というイメージが強いのですね。

特にマスコミ報道では「送致」もしくは「送検」という言葉が持つイメージを考慮して、「送付」を使用しています。
 

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まとめ

以上が、「送致」と「送付」の意味や違いなどについてでした。

「送致」は捜査書類や被疑者を警察から検察に送ること、「送付」は「送致」の中に含まれ告発や告訴による事件で使います。

「送致」や「送付」により、事件は警察から検察の手にわたります。

ニュースなどで「送致」ではなく「送付」というときには、凶悪事件ではなく、告発や告訴により事件の疑いがある場合です。

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