Investigate Blog

お役立ち情報を深掘りしてご紹介いたします!

*

「教皇」と「法王」の違いとは?意味は?使い分けは?

      2018/11/30

Pocket
LINEで送る

よくテレビなどで目にする「ローマ法王」。

ですが、確か教科書には「ローマ教皇」と載っていたような…。

これって、どっちを使うべきなのだろう?

もしかしたら、指している人が別人ということなのか?

何か不思議ですよね。

ということで、今回は「教皇」と「法王」の違いなどについて徹底的に調べてみました。
 

スポンサードリンク

 

1.「教皇」と「法王」の意味の違いと使い分けは?

①「教皇」と「法王」の意味の違いは?

まずは、「教皇」と「法王」を辞書で調べてみます。

【教皇(きょうこう)】
・ローマカトリック教会の最高の指導者。ローマ法王。法王。教皇(きょうおう)。

【法王(ほうおう)】
・ローマカトリック教会の最高の聖職。教皇。

 
「教皇」の欄に「法王」という説明がありますし、逆に「法王」の欄に「教皇」がありますので、どちらも同じ意味ということです。

どちらも「ローマカトリック教会の最高位の人」のことです。

そして、バチカン市国の元首です。

②「教皇」と「法王」、イタリア語やラテン語の違いは?

ちなみに、バチカン市国の公用語である「イタリア語」と「ラテン語」で、「教皇」と「法王」を調べてみます。

【教皇】
・イタリア語:papa
・ラテン語:papa

【法王】
・イタリア語:papa
・ラテン語:papa

 
ということで、「教皇」と「法王」はどちらも「papa」で同じ、つまり、これは単なる日本語の漢字の使い方の違いということですね。

ローマ法王

③「教皇」と「法王」、外交上はどっち?

「教皇」と「法王」の違いは、日本語の漢字の使い方だけ!の問題ということがわかりました。

では、日本政府や報道機関はどっちを使用しているのか調べてみました。

日本とバチカン市国の外交関係が樹立されたのは1942年です。

この当時から、日本政府は一貫して「法王」を使用していました。

また報道機関も「法王」使っていたのです。

その後、1966年に「駐日ローマ法王庁大使館」が設置されています。

これは元々、外国語を翻訳する際に、宗教の最高指導者の称号を「法王」としていたからなのですね。

ですから、チベット仏教の最高指導者も「ダライ・ラマ法王」なのです。

つまり、これはあくまでも「papa」という外国語を翻訳する際にどういった言葉にするかという日本国内、日本人の問題ということです。

外務省

④外交上は「法王」なのに「教皇」が使われる理由は?

宗教法人カトリック中央協議会という日本のカトリック教会を統括する組織があります。

当時は、日本のカトリック教会の中でも「法王」と「教皇」が混在していたのです。

そして1981年、ヨハネ・パウロ2世の来日が決まります。

そういった中、カトリック中央協議会は、混在していた「法王」と「教皇」を、「教皇」に統一するといった発表を行ったのです。

その「教皇」に統一する理由は、「『教える』という漢字の方が、その職務をよくあらわしているから」とのことでした。

そして、カトリック中央協議会は、日本の外務省に対し「法王」から「教皇」へ呼び方の変更を申し入れします。

しかし外務省では、実際の政変などによる国名変更がない限り、簡単に変更はできない、といった対応だったのです。

また、カトリック中央協議会は報道機関各社に対しても、同じような申し入れを行いますが、こちらも外務省と同様に変更は実現していません。
 

スポンサードリンク

 

⑤「教皇」と「法王」をわかりやすくおさらい!

ということで、「教皇」と「法王」について簡単におさらいしますね。

・「教皇」と「法王」はどちらも同じ意味、ローマカトリック教会の最高位の人のこと。

・「教皇」と「法王」は、バチカン市国現地の言葉ではどちらも「papa」で、同じ。

・日本では昔から宗教の最高指導者の称号を「法王」としていた。

・日本政府は最初から「法王」を使用していた。

・日本のカトリック教会の中では、「教皇」と「法王」が混在していた。

・1981年、カトリック中央協議会が「教皇」に統一すると発表。

・「教皇」は「教える」の字があることから、その職務にふさわしいというのが理由。

・カトリック中央協議会は、日本政府と報道機関に対し「教皇」へ変更するよう申し入れ。

・日本政府と報道機関は「法王」のままで、申し入れは聞き入れてもらえず。

 
と、これがだいたいの経緯ですね。
 

スポンサードリンク

 

2.「バチカン市国」とは?どんな国?

バチカン市国とは、世界で一番面積が小さい国で、人口は1000人に届きません。

ヨーロッパのイタリアの中に位置しています。

国の面積は、東京ディズニーランドよりも、東京ディズニーシーよりも小さいです。

東京ドーム10個分と言った方がわかりやすいでしょうか。

カトリック教会の総本山、つまり宗教国家なのです。

そしてその国の最高指導者、元首がローマ法王(ローマ教皇)なのですね。

世界一狭いバチカン市国には、世界最大の教会「サン・ピエトロ大聖堂」があります。

サンピエトロ大聖堂

床面積が約23000㎡、総面積が約49700㎡、高さが約120mもあります。

床面積だと東京ドームにすっぽり収まりますが、総面積だと、東京ドームよりもちょっと広いです。

ちなみに、昔はこのカトリック教会の最高指導者が、ヨーロッパ各国の国王よりも巨大な権力を持っていたのです。

また、国の人口は数百人なのですが、実はバチカン市国生まれの国民は存在しません。

全ての人々は、世界各国から集まった一時的な移民といってもよいでしょう。

その多くが、カトリックの修道者なのです。

そして、バチカン市国での役職を離れることで、元の国籍に戻っていくという仕組みです。
 

スポンサードリンク

 

まとめ

以上が、「教皇」と「法王」の違いなどについてでした。

日本では、「ローマ教皇」「ローマ法王」どちらも使いますが、日本政府としての正式な呼称は「ローマ法王」です。

報道も「ローマ法王」を使用していますので、検索件数においても「教皇」より「法王」の方が圧倒的多数になっています。

やはり、「法王」の方が染みついているのかな。

ですが、日本のカトリック中央協議会の意向により、1981年以降は「教皇」も広がりつつあります。

 - 暮らし・生活・雑学