「づくし」と「ずくし」では正しいのはどっち?違いは?徹底調査!
2019/02/10
「尽し」と書くのだから「づくし」が正しいような……でも、「尽くめ」は「ずくめ」というふりがなを見たことがあるような、ないような(笑)
ということで、今回は尽くし/尽くめのふりがなについて調べてみました。
調べてみると、これが意外とややこしい( ;∀;)
さっそく見ていきましょう。
目次
1.「づくし」と「ずくし」、「尽くし」はどっちが正しい?「づくめ」と「ずくめ」、「尽くめ」は?
まず、最初に正解から。
「尽し」は「づくし」です。
「尽・尽くめ(一文字でずくめと読むようです)」は「ずくめ」です。
「ずくし」と「づくめ」は誤りなので気を付けてくださいね。
広辞苑によると、
《接尾》名詞の下に添えて、その類を全部ならべ挙げる意を表す語。
【尽(ずくめ)、尽くめ】
《接尾》名詞に添えて物ごとだけである意を表す語。
つまり両者の意味は、「尽くし」は「たくさん並び挙がっている」に対し「尽くめ」は「あるものだけで占有している」といった違いがあります。
でも、どうして同じ漢字なのに、「づ」と書いたり「ず」と書いたりするのか、まぎらわしいですよね(^^;)
どちらかというと、本来は「つくし」なのだから「ずくめ」の方がイレギュラーな気がします。
ということで、調べてみると、「○○ずくめ」というときの「ずくめ」は元々「竦める(すくめる)」だったという説がありました。
「竦める」とは、「肩を竦める」といった使い方がされ、身体の一部を縮めるといった意味です。
「竦める→すくめ→ずくめ→尽くめ」となったのかな。
「づくし」と「ずくめ」の例文がこちら。
・花尽くし(づくし)
・ないない尽くし(づくし)
・心尽くし(づくし)
・いいことずくめ
・異例ずくめ
・黒ずくめの男
2.「づ」と「ず」、「ぢ」と「じ」の使い分けは?
内閣告示の改定現代仮名遣いでは、以下の場合は「ぢ」「づ」と表記することが示されています。
①同音の連呼によって生じた「ぢ」「づ」
例)縮む(ちぢむ)、鼓(つづみ)
例外)著しい(いちじるしい)、無花果(いちじく)
②二語の連語によって生じた「ぢ」「づ」
例)鼻血(鼻+血・はなぢ)、入知恵(入れ+知恵・いれぢえ)、愛想尽かし(あいそづかし)、三日月(みかづき)、手作り(てづくり)、間近(まぢか)、常々(つねづね)、近々(ちかぢか)
二語の連語でも、二語に分けにくいものは「じ」「ず」と表記します。
連語でも二語に分けにくいもの
例)世界中(せかいじゅう)、稲妻(いなずま)
うーん、分かりにくいですね(笑)。
まあ、言葉って誰かが「こう書く、こう読む」って勝手に決めちゃったもので、特に理屈もないのでしょうから(あることもありますが)、理屈や決まりを考えるのではなく「こういうものだ」と思って覚えた方がよいかなと思います。
さらに、元々濁る発音のときに「じ」「ず」と表記します。
元々濁る発音のとき
例)地面(じめん)、布地(ぬのじ)
ありゃ、さらに分かりにくくなったぞ(笑)。
でも特に意識していなかったときには、「じめん」と普通に書いていた(「じ」だっけ「ぢ」だっけなんて悩まないですよね)ので、こういうのは意識しすぎると分からなくなりますね(^^;)
まとめ
以上が、尽くし/尽くめのふりがなについてでした。
「尽くし」は「づくし」、「尽くめ」は「ずくめ」です。
同じ感じですが、「づ」と「ず」、別々のふりがなになるのでご注意ください。
発音も違うのかな?私には発音の違いはよく分かりません(^^;)
そのほかの、「づ」と「ず」、「ぢ」と「じ」の使い分けはケースバイケースで覚える方がよいですね。
理屈や決まりから考えようとすると、さらに混乱しそうです。
言葉って適当なもの、だから私は苦手なんだよなあ……(´・ω・`)
高校までは英語と現代文が苦手でした。