「カレー」は自分も大好きで、よく食べます。
しかし、最近「マサラ」といった言葉をよく耳にします。
この「マサラ」も「カレー」同様、インドなどの料理らしいのです。
しかも「マサラ」も「カレー」のようなスパイス料理。
じゃあ、いったい何が違うの?
ということで、今回は「マサラ」と「カレー」の意味の違いなどについて調べてみました。
1.「マサラ」と「カレー」の意味の違いは?
①「カレー」とは?
「カレー」とは、英語であり「Curry」と表記します。
「インド料理なのになぜ英語なの?」と思うかもしれませんが、もともとインドには「カレー」とい料理は存在していませんでした。
スパイスを多用して煮込む料理はたくさんの種類があったのですが、そういった料理は一品一品に個別の名称があったのです。
では、なぜ「カレー」が生まれたか?ですよね。
昔々、イギリスがインドを統治していた時代にさかのぼります。
イギリス人は牛乳でつくるシチューを好んで食べていたのですが、航海中は牛乳がどうしても日持ちせず悪くなってしまいます。
そこで、インドでたくさん食されていた、日持ちするスパイスを利用して食材を煮込みシチューの代替にしたのが「カレー」の原型といわれています。
そういったことがきっかけとなり、インドのスパイスはどんどんイギリス国内に持ち込まれました。
さらに、簡単に「カレー」をつくることができるように、様々なスパイスの分量を形式的に組み合わせたのが「カレー粉」です。
その後、イギリスの「カレー」が日本に伝わり、カレー粉に小麦粉を加えてとろみをつけた日本独自の「カレー」が誕生しました。
②「マサラ」とは?
「マサラ」とは、ヒンディー語です。
「マサラ」は、様々なスパイスを混合させた料理用のスパイスこと。
数種類のスパイスを混合させるのですが、その料理によっては20種類以上になるものもあります。
いろいろな料理があるのですが、その料理によってスパイスの種類や分量が違ってくるのですね。
そして、「マサラ」を料理に使う地域はインドだけではありません。
パキスタンやネパールなどでも食べられています。
インドなどで伝統的な料理である「マサラ」は、基本的に各家庭でスパイスを混合します。
ですから、「おふくろの味」的な意味合いが強いのですね。
③「マサラ」と「カレー」の違いは?
ということで、ここで一旦「マサラ」と「カレー」の違いをまとめます。
「マサラ」はインドなどの伝統的な料理であるのに対し、「カレー」はイギリス人が考えだした料理です。
ですが、現在ではインドでも「カレー」という言葉が広がり、普通に使われています。
そいったこともあり、インド人などに「マサラ」と「カレー」の違いをたずねても、その見解はいろいろであり、人によって違うというのが現状のようです。
ですが、「マサラ」と「カレー」を食べ比べると、多くの人は汁気が少ないのが「マサラ」、汁気が多くナンやご飯などに付けて食べるのが「カレー」である、といった区分けをしているようです。
それから、「マサラ」は料理をする人がスパイスを混合するのですが、「カレー」はそういった手間を省く意味であらかじめ混合されている、といった違いもあります。
2.「マサラ」や「カレー」、どんな種類があるの?
それでは、インドなどで実際に食べられている「マサラ」や「カレー」を紹介します。
最初は、「マサラ」から。
・プローンマサラ
南インド地方に多いエビを使ったマサラです。
・チャナマサラ
ひよこ豆のマサラです。
ひよこ豆は、インド料理に使われる定番の豆です。
・チキンティッカマサラ
鶏肉のマサラです。
・レバーマサラ
鶏レバーを使ったマサラです。
・マサラフィッシュフライ
青魚にマサラをまぜて揚げてつくります。
・ビンディマサラ
オクラを使ったマサラです。
ちなみに、下はレトルトの「バターチキンマサラ」。
続いて「カレー」です。
・ダールカレー
豆と野菜のカレーです。
・チキンカレー
鶏肉のカレーです。
・フィッシュカレー
魚のカレーです。
・マトンカレー
羊肉のカレーです。
・キーマカレー
ひき肉のカレーです。
まとめ
以上が、「マサラ」と「カレー」の違いなどについてでした。
インドの伝統的な料理の「マサラ」に対し、「カレー」はインドのスパイス料理をもとにイギリス人が考えだした料理です。
その「カレー」も、現在では様々な国に広がり、インドでも「カレー」という言葉が普通に使われています。
「マサラ」と「カレー」の違いをインド人などにたずねると、見解が人によって違いますのではっきりとした定義はないようです。
ですが、一般的に汁気が少ないのが「マサラ」、汁気が多くナンやご飯などに付けて食べるのが「カレー」という人が多いようです。