カレーは焦げます。
つくる時も焦げますし、翌日にあたためなおす時はさらに焦げます…。
味噌汁は焦がしたことはないのですが、カレーを焦がすのはしょっちゅうです。
味噌汁は焦げないのに、なぜカレーは焦げるのか??
ということで、今回はカレーが焦げる理由や焦がさない方法について調べてみました。
1.カレーが焦げる理由とは!原因はなに?
まず、「焦げ」のしくみから説明しますね。
肉や魚でも、焼き過ぎると焦げます。
これは、肉や魚の表面の水分が蒸発し、表面のタンパク質が炭になってしまうということ。
こういった現象は、鍋の中でも同じようにおきます。
たとえば、鍋に砂糖水を入れて煮込むと、やがて水分が蒸発し残った糖分が焦げてしまうわけです。
カレーを煮込む鍋も同じことがおきているのです。
「えっ、カレーの場合は蒸発していなくても焦げるし!」と思いますよね。
そうですね、カレーは蒸発していません。
では、カレーは蒸発していなのになぜ焦げるのか?
それは、カレーの「とろみ」が焦げる原因なのです。
カレーのとろみは、いいかえれば固形物といってもよいでしょう。
つまり、肉や魚が鍋の底で火にかけられているのと同じなのです。
ですが、カレーはとろみがあって固形物に近いといっても、一応は液体です。
とろみのないサラサラの液体は、鍋底を熱することで対流がおき、熱い部分が上へ移動し、冷たい部分は下へ移動します。
そういった対流を繰り返しながら、やがて鍋の液体は全部熱くなるのです。
ですが、カレーに関しては液体といってもドロドロです。
つまり、この対流が活発におきないのですね。
一応対流はおきているのですが、ゆっくり過ぎて熱くなってもなかなか上へ移動できないのです。
そのため、上へ移動できない鍋底のカレーが焦げてしまうのです。
これは、カレーのとろみが大きくなればなるほど焦げやすくなるということ。
逆に、とろみを少なく、なるべくサラサラの液体状態であれば焦げにくいということです。
2.カレーを焦げないようにするテクニックとは!
カレーが焦げる原理を理解していただいたところで、カレーを焦がさないテクニックについて説明しますね。
①弱火に徹する!
カレーが焦げるのは、液体の対流がおきにくいというのが原因です。
ですから、対流がおきにくくても鍋底の物質が簡単に炭にならないようすればいいのです。
一番の基本は弱火にするということです。
②カレーをかくはんする!
弱火では、時間がかかり過ぎるという場合は、カレーをかくはんすることです。
つまり、鍋の中を一生懸命かき混ぜるのです。
これは、カレーの対流を人の手で助けるということ。
人工的に対流をおこし、鍋底にカレーをとどめないようにするのです。
これだと、ある程度の強火でも焦げることはありません。
③湯せんであたためる!
直接コンロの火であたためるのではなく、湯せんであたためるという方法です。
湯せん鍋を買うという手もありますが、簡単なのは鍋ごと湯せんする方法。
大きめの鍋にお湯を入れて、そのお湯の中にカレー鍋を沈め、大きい鍋を火にかけるとうい方法です。
大きい鍋のお湯が熱くなり、その熱でカレー鍋をあたためるのですね。
湯せんで気をつけなくてはいけないことは、大きい鍋の底にカレー鍋が接触しないようにすること。
大きい鍋の底は直接火が当たっていますので、そこにカレー鍋が接触しては意味がありません。
割り箸など熱が伝わりにくい物で、大きい鍋とカレー鍋の間に隙間をつくりましょう。
④電子レンジであたためる!
簡単で、短時間でもあたたまるのが電子レンジです。
この場合は、金属製の鍋は電子レンジNGですので、別の耐熱性の容器に移さなくてはいけないのが少し手間です。
我が家は、ラーメン用のどんぶりに移してから電子レンジで加熱しています。
⑤厚手の鍋を使用!
厚手の鍋は比較的焦げにくいです。
さらに、フッ素加工(テフロン加工)の鍋であればさらに焦げにくくなります。
ただし、これは焦げにくいということですので、焦げないということではありません。
油断は禁物ですので、火加減は気をつけましょう。
下のような、焦げ付きにくいことをうたい文句にしたカレー鍋もありますよ。
⑥圧力鍋を使用!
圧力鍋を使うことで、焦げつきにくくしかも短時間で煮込むことができます。
ただし、圧力鍋も焦げにくいということであり、絶対ではありません。
火加減には、注意が必要です。
また、圧力鍋の場合は火がとおりやすいので、野菜を細かくする手間が省けます。
ただし、野菜が細かいと逆にとけてしまいます。
まとめ
以上が、カレーが焦げる理由や、カレーを焦がさないテクニックなどについてでした。
カレーが焦げるのは、とろみのせいで対流がおきにくいというのが原因です。
ですから、とろみのせいでゆっくりとしている対流に合わせるように、弱火にすることが焦がさないためのテクニックです。
また、このゆっくりの対流を人の手で手伝う、つまりかき混ぜることも焦がさない方法の一つです。