「接合」と「接続」。
これ…、微妙ですよね…。
「水道管を接合」
「水道管を接続」
といったように、どちらも有りそう…。
いやいや…、曖昧なままではいけませんね!
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみました!
実は、「接合」と「接続」には使い分けのポイントとなる決まりがありましたよ!
本記事では、「接合」と「接続」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「接合」と「接続」の意味の違い!
最初に、「接合」と「接続」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「接続」とは、つながり連絡関係ができること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「接合」と「接続」の違いをわかりやすく!
「接合」はつながって物理的に合わさることで、「接続」はつながり連絡関係ができること。
「接合」も「接続」、どちらも「つながる」です。
「つながる」ということは、本来はどちらも連絡関係ができること。
ただし、「接合」と「接続」を使い分けるためには、「接合」については「合わさる」ことが重要ポイントになります。
つまり、ピタリと合わさるのが「接合」、連絡関係ができるのが「接続」と覚えてください。
ですから、「物理的に合わさるかどうか」ということと、「連絡関係があるかどうか」という点が使い分けのポイントになります。
物理的に合わさるものの例として、「水道管」で説明しますね。
たとえば、「水道管を接合する」と「水道管を接続する」は同じ意味で、使い方はどちらも間違いではありません。
水道管が物理的に合わさっていますので「接合」で正解。
さらに、水の流れの連絡関係がありますので、「接続」も間違いではありません。
あと、連絡関係がかかわる例として「鉄板」があります。
「鉄板を接合する」とはいいますが、「鉄板を接続する」の方は場合によってはふさわしくないことがあります。
物理的に合わされば「鉄板を接合する」で何も問題ありませんが、連絡関係が無ければ「鉄板を接続する」という表現は使えません。
それから、物理的に合わさらないものもあります。
たとえば、「電車の接続が悪い」。
「電車の接続が悪い」とは、電車の乗り換えの連絡関係が悪いという意味。
これを、「電車の接合が悪い」にすると別の意味になってしまいます。
電車の運行は物理的に合わさるような物ではありませんの、乗り換えの連絡が悪い意味で「電車の接合が悪い」は使えません。
「電車の接合が悪い」といった場合は、電車の部品が接合部から剥がれたという意味になってしまいます。
②「接合」のもう一つの意味!
実は、「接合」には別の意味があります。
それは、細胞どうしが合わさって新しい個体をつくるという意味です。
細胞は、分裂していくものですので人間などではありえません。
この「接合」は、菌類や藻類などの細胞で行われます。
普段はあまり使わない意味ですが、別の意味もあるといった程度に覚えておいてください。
③「接合」と「接続」の違いを整理!
それでは、ここで一度「接合」と「接続」の違いを整理します。
つながって物理的に合わさるのが「接合」。
つながり連絡関係ができるのが「接続」。
物理的に合わさってないものに「接合」は使えませんし、連絡関係がないものに「接続」は使えません。
2.「接合」と「接続」の辞書での意味!
続いて、辞書による「接合」と「接続」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「接合」の辞書での意味!
【接合】
①つなぎ合わさること。つなぎ合わせること。「―部分」
②[生]細胞どうしがくっついて新しい個体を作ること。下等植物および原生動物にみられる。
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりの内容です。
②「接続」の辞書での意味!
【接続】
・つながること。つなぐこと。「電車の―が悪い」「水道管を―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容ですね。
3.「接合」と「接続」の使い方!
次に、「接合」と「接続」の使い方を例文で紹介します。
①「接合」の使い方!
・レーザアークで異種材料接合を実現する。
・アルミニウム合金と樹脂との接合には接着剤を用いた方法もある。
・鋼管の端部に溶接接合されたフランジ。
・強固な異種金属接合を行う工法の研究。
②「接続」の使い方!
・ピンヘッダーなど基板接続用部品を扱っている。
・新たに開発した光ファイバ融着接続機。
・JR難波駅または南海電鉄の新今宮駅に接続する路線。
・パソコンに接続可能なカードリーダー。
4.「接合」や「接続」には似た意味の言葉がたくさんある!
「接合」や「接続」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「接合」と「接続」の意味の違いと使い分けについてでした。
「接合」は、つながって物理的に合わさること。
「接続」は、つながり連絡関係ができること。
「接合」「接続」はどちらも「つながる」ことです。
ただし、合わさるのが「接合」で、連絡関係ができるのが「接続」ですよ。