かき揚げや天ぷら、おいしいですよね。
家で作るのはちょっと面倒ですが、やっぱり揚げたてのかき揚げや天ぷらは格別!
特に新玉の季節や、魚屋さんで地エビを見つけた日には、かき揚げを作りたくなってしまいます。
ところで、「かき揚げ」と「天ぷら」って衣の作り方は似ていますよね。
どちらも揚げもの料理だし……あれ?この二つって何が違うのだろう??
ということで、今回は「かき揚げ」と「天ぷら」の違いについて調べてみました。
1.「かき揚げ」と「天ぷら」の違いは?
「天ぷら」とは揚げ物料理の一つで、魚介類や野菜に小麦粉と卵を水で溶いた衣をつけて植物性の油で揚げた料理です。
そして「かき揚げ」は天ぷら料理の一つで、具材に天ぷらと同じ衣をつけて揚げます。
こうしてみると、「天ぷら」も「かき揚げ」も同じ料理に思えてしまいますが、違いは調理法といいますか揚げ方です。
「天ぷら」は一つの具材ごとに揚げるのに対し、「かき揚げ」は様々な具材を細かく切って衣と混ぜてひとかたまりにして揚げます。
「天ぷら」はエビやアナゴ、かぼちゃやさつま芋など具材が一種類なのに対し、「かき揚げ」は貝柱や玉ねぎ、エビやイカ、ゴボウやニンジンなど様々な具材が一つのかき揚げに混ざっているのです。
そもそも「かき揚げ」は、「かき混ぜて、揚げる」といったことが語源となっています。
このかき揚げの具材の組み合わせは、地方により様々です。
ゴボウ、ニンジン、玉ねぎ、さつま芋、春菊、シソ、枝豆、アスパラ、紅しょうが、カボチャ、三つ葉、ナス、ミョウガ、青のり、長芋、白ねぎ、ピーマン、切り干し大根、キャベツ、タケノコ、シイタケ、マイタケ、エノキダケ、モズク、納豆
【魚介類】
バカガイ、エビ、イカ、シラス、タコ、ホタテ、ちくわ、さきイカ、牡蠣
かき揚げの具材の組み合わせのポイントは火が通る時間を均一にすることです。
たとえば火が通りにくい食材については、細かく薄く切って火を通りやすくし、火が通りやすい食材にあわせることですね。
あとは、旬の食材を組み合わせることです。
「さきイカ」を混ぜたかき揚げは、意外かもしれませんが結構いけますよ!!
では、かき揚げの作り方を動画で紹介しますね。
【サクサク天ぷら「かき揚げ」の作り方】
下は「ラード」と「油」の違いに関する記事です!よかったらご覧ください!
余談ですが、天ぷらの歴史を少し調べてみると、天ぷらは室町時代、鉄砲と一緒にポルトガルから伝わったそうです。
「天ぷら」という名前の由来にはいくつか説があり、ポルトガル語の調味料の意味「テンペロ」説など様々です。
そこに当て字で「天麩羅」や「天婦羅」といった言葉ができたようです。
「天麩羅」の「天」は住所不定の「天竺浪人」、「麩」は小麦粉、「羅」は薄い衣といった意味。
一方の「天婦羅」の「天」は空「婦」は女性で合わせて「天女」、「羅」は薄い服、まさに薄い衣をまとった天女ということですね。
で、「天麩羅」と「天婦羅」はともに当て字ですので、どちらか一方が正解ということはなく、どちらも正解のようです。
天ぷらは江戸時代になって、庶民の間に広まりました。
2.「フリッター」や「フライ」と「天ぷら」の違いは?
「フリッター(fritter)」は西洋の揚げ物料理です。
魚介類や肉類、野菜、果物に小麦粉、牛乳、卵黄を混ぜたものと卵白のメレンゲを合わせた衣をつけ揚げた料理です。
リンゴやバナナ、パイナップルなどの果物も具材になりますよ!
天ぷらとの大きな違いは衣ですね。
天ぷらは、小麦粉のグルテンを出さないために混ぜすぎは禁物!さっくり混ぜます。
フリッターの衣は小麦粉と卵のほかに牛乳を加えるほか、衣をしっかり混ぜてつくります。
特に卵は卵黄と卵白を分けて、まず卵黄をしっかり混ぜ、さらに卵白は泡立ててメレンゲにしてから混ぜます。
天ぷらはサクッとした食感、フリッターはメレンゲが加わることでフワフワッとした食感です。
「フライ(fry)」も揚げ物料理の一つ、具材に小麦粉→溶き卵→パン粉の順番で衣をつけて揚げます。
フライの一番の特徴はパン粉を使うところですね。
パン粉のおかげで、サクッと、カリッとした食感になります。
エビフライやカキフライ、アジフライなどが定番です。
日本では、魚介類や野菜の場合は「フライ」、肉類の場合は「カツレツ」を略して「カツ」といいます。
野菜はオニオンフライ、肉はチキンカツ、トンカツなど。
「とんかつ」に「ごま」が付く理由については以下の関連記事をご覧ください!
まとめ
以上が、「かき揚げ」と「天ぷら」の違いなどについてでした。
かき揚げも天ぷらの一種、衣の作り方は同じですが、違いは天ぷらが具材を一種類で揚げるのに対してかき揚げは数種類の具材を混ぜて揚げることです。
天ぷらの変わった具材では、和食のお店で昔から出されているリンゴの天ぷらが評判ですよ。
リンゴを1cmくらいの厚さにスライスして揚げ、塩で食べると最高です!
「ローストビーフ」と「ステーキ」の違いについてはコチラの関連記事をどうぞ!