一口に「油」といっても、サラダ油やオリーブオイル、ごま油になたね油、最近ではえごま油やアマニ油もありますよね。
また、サラダ油の代わりにラードや牛脂を料理に使うこともあります。
この「ラード」や「牛脂」って違うものなの?
ということで、今回は「ラード」と「油」の違いや「牛脂」について調べてみました。
1.「油」と「ラード」の意味の違いは?「背脂」って何?
「油」は、水とは混ざらない性質で、可燃性で水よりも軽い物質です。
「油」にはサラダ油やオリーブオイル、ごま油などの植物性油脂、肉の脂身などの動物性油脂、灯油やガソリンなどの鉱物性油があります。
そして、液体のものを「油(あぶら)」、動物性で固体のものを「脂(あぶら)」と使い分ける場合もあります。
また、「膏(あぶら)」という字もあるのですが、これは動物性でなおかつ肉の脂身に使うのですが、実際にはめったに使われません。
「あぶらみ」の漢字は、普通「脂身」を使いますので、ほぼ「膏」を目にすることはないのですが「軟膏」という字で使います。
「油」は「さんずい」なので液体、「脂」「膏」は「にくづき」ですので動物性となります。
そして、「ラード」とは「豚脂(とんし)」のことで、油の一つです。
名前の通り、豚の脂身からとった動物性の脂で、融点は27~40℃です。
ですから、常温だとラードは白くクリームのようになっていますので、どちらかというと液体ではなく固体です。
料理では、とんかつやコロッケなどの揚げ油に使われることが多いです。
豚肉にはやっぱり豚からとったラードの風味の相性がいいというのもありますが、とんかつ屋さんでラードが使われるのが、ラードが植物油に比べて酸化しにくいから!
コスパがよいのですね。
肉屋のコロッケがおいしいのも、ラードで揚げているというのも理由の一つです。
こちらの場合はおいしさのアップももちろんですが、揚げ油を買うよりも捨てるラードを再利用した方が安上がりということもあるようです。
また、ラーメンのスープにラード、特に豚の「背脂」を加えることも多いです。
「背脂」とは豚のロース肉の上の部分の脂です。
スープにラードを加えると、スープの表面に油の膜ができ、スープが冷めにくくなります。
台湾や香港ではご飯にラードを混ぜこみしょうゆをかけて食べる「ラードご飯」という料理があるそうです。
カロリーが高そうですが、おいしそうですね( *´艸`)
2.「牛脂」とは?意味は?「ラード」との違いは?
「牛脂(ぎゅうし)」は、牛の脂身からとった脂のことです。
ラードがとんかつなどの豚肉との相性がよいように、牛脂の独特の風味はステーキやすき焼きなど牛肉料理との相性がよいです。
ステーキやすき焼きをするときは、牛脂で調理すると、独特の風味が加わってワンランク上の味になりますよ。
「カツ」と「フライ」の違いなど、揚げ物については下の関連記事をご覧ください!
ハンバーグに入れても美味しくなります。
牛脂を手に入れたいときには肉屋さんでもらうか、もしくはスーパーの精肉コーナーへ行きましょう。
精肉コーナーの牛肉売り場の近くに牛脂が置いてあります。
小袋に入った小さなさいころのようなやつが牛脂です。
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まとめ
以上が「ラード」と「油」の違いなどについてでした。
「ラード」も「牛脂」も油の一種で、「ラード」は豚脂のことです。
ラードは豚肉料理に、牛脂は牛肉料理に加えると、ワンランク上のおいしさになるのでおすすめです。
また、ラーメンや中華スープにラードを加えるとスープが冷めにくくなりますよ。