冬になると、ブリがおいしくなりますね。
刺身はもちろんブリの照り焼きもおいしいし、カマの部分を塩焼きにしてもおいしいし、ブリ大根も大好物です。
ところで、ブリは出世魚ですよね。
稚魚から大きくなるにつれて、名前が変わっていき、最終ゴールが「ブリ」、ブリで上がりです。
では稚魚からブリになるまで、どのような名前で呼ばれるのかな。
ということで、今回は出世魚ブリについて調べてみました。
1.「イナダ」と「ワラサ」の違いは?
「ブリ」とは、スズキ目アジ科の魚で、成魚では全長1m、体重は8kg程度になります。
ここまで大きくなると立派な「ブリ」です。
では、ブリになる前はというと……
地域によって違いますが、関東では体長60cm未満は「イナダ」、60~80cm未満は「ワラサ」、80cm以上から「ブリ」と呼ばれます。
つまり、関東では「イナダ」→「ワラサ」→「ブリ」の順番で出世するわけですね。
イナダの前は「モジャコ(稚魚)」や「ワカシ(35cm未満)」という名前がついていますが、この辺は味も今一つで流通することも少なく、あまりなじみはないかなと思います。
イナダやワラサは体が小さい分、ブリに比べると身に脂がのっていません。
ただし、これは天然の時の話で、養殖になると脂ののりが違ってきます。
養殖の場合は、運動量に対しエサの量が豊富であることから、脂が多くのるのですね。
関東地方では、養殖した「ブリ」は、全て「ハマチ」と呼ばれます。
ですから養殖物は、「イナダ」も「ワラサ」も全部「ハマチ」です。
2.出世魚ブリの地域別呼び名の順番は?
関東では「イナダ」→「ワラサ」→「ブリ」という順番で呼び名が変わっていきますが、地域によっては、全く別の呼び名がついています。
たとえば北陸では、フクラギ(40~60cm)→ガンド・ガンドブリ(60~70cm)→ブリ(70cm以上)と出世します。
80cm未満でも「ブリ」と呼ぶ地域がありますが、80cm以上ではどの地域でも「ブリ」と呼ばれます。
関西では、ハマチ(40~60cm)→メジロ(60~80cm)→ブリ(80cm以上)です。
ですから、関西の「ハマチ」は40~60cm、関東の「ハマチ」はブリの養殖物ということで、意味が違ってくるのですね。
私の住んでいる地域も関西方式の呼び名ですので、近所のスーパーでも「ハマチ」で売られています。
ちなみに、「ブリ」の由来についてですが、江戸時代に「脂(あぶら)多き魚なり、脂の上を略する」と貝原益軒氏が語ったのが「ブリ」の呼び名の由来という説があります。
つまり「あぶら」の「あ」を省略して「あぶら」→「ぶら」→「ブリ」となったということですね。
また、「ブリ「を漢字で書くと「鰤」、これは「師走(12月)に脂がのってうまくなる」というのが由来という説もあります。
たしかに、冬、寒さが増すごとにブリは脂がのっておいしくなります( *´艸`)
まとめ
以上が、出世魚ブリの呼び名についてでした。
ブリは大きさによって呼び名が変わります。
関東では、「イナダ」、「ワラサ」の順番で出世していき、80cm以上になると「ブリ」と呼ばれます。
イナダやワラサはブリに比べると淡泊で身がぱさつきやすいです。
照り焼きや揚げ物、ソテーにするとおいしいですね。
また、ブリの脂が強すぎるという方は、むしろイナダやワラサの方がよいかもしれません。
私もブリの刺身もおいしいけど、ハマチはハマチで好きです( *´艸`)