とんかつ屋さんで定番なのが千切りキャベツと、皿の上に乗った金網。
それともう一つ、すり鉢に入った「ごま」があります。
とんかつを待っている間にゴリゴリとするのですが、楽しい時間ですよね。
ところでこの「ごま」、自分が子供の頃はなかったような?
しかも、いったいどういった理由でごまが付くのだろう?
ということで、今回はとんかつ屋さんがとんかつにごまを付ける理由などについて調べてみました。
1.とんかつ屋さんへ行くとごまとすり鉢が出てくる理由は?
最近のとんかつ屋さんの多くは、とんかつを注文するとごまも一緒に出てきます。
しかも、すり鉢が出てきてごまをすり鉢ですって使います。
そして、「ごま」と「とんかつ」を一緒に食べるのはごまの香ばしい風味を楽しむのが目的です。
油で揚げたとんかつとソース、それに香ばしいごまを合わせることで、より一層美味しくなるということですね。
そしてごまの香ばしさを高めるために、すり鉢を使ってごまをするわけです。
また、ごまの香ばしさを高めるために、炒ったごまを使うお店が多いようです。
ただし、とんかつとごまを一緒に食べるのはその人の好みの問題です。
とんかつはやっぱりソースだけで食べたい、という人もいるようですよ。
ちなみに、ごまをする際は、すり過ぎはいけません。
香ばしさが逆に減ってしまいます。
ごまの形が若干残る程度が丁度よいといわれています。
する回数にすると、だいたい5回~7回程度。
あと、ごまの食べ方もいろいろな意見があるようですが、一番美味しく食べるためにはすったごまが入ったすり鉢にソースを入れて、そこにとんかつを付けて食べます。
すり鉢にソースを入れたら、ごまとソースをよく混ぜましょう。
通常は、とんかつを注文すると最初にすり鉢が出てきます。
注文してからとんかつが出てくるまでの間に、すり鉢でごまをすりましょうということですね。
あの、ごまをすりながら待っている間が幸せですよね。
ところで、「ごまは栄養が凄い!」といわれますが、とっても体に良い食品です。
ごまに含まれるセサミンは、抗酸化作用があります。
つまり、老化を防止してくれるのですね。
また、お酒を飲み過ぎたときなど、肝臓の機能を高めてアルコールの分解を助けてくれます。
さらに、油っこいものを食べた後に、悪玉コレステロールを抑制してくれる働きもあるのです。
ですから、まさにとんかつにはぴったりですね。
特に、ごまの栄養素を取り込むためには、ごまの殻を壊した方がよいといわれています。
ですから、すり鉢でごまをするということは、香ばしさを高めるほかに、栄養の吸収を高めるという重要な役割があるのですね。
2.とんかつにごまを付ける!最初のお店は?
とんかつにごまを付けるお店は、現在ではたくさんあります。
ちなみに、最初にとんかつにごまを付けたお店は「さぼてん」さんです。
ですが、その時期は不明。
もしかしたら、最初のお客さまは戸惑ったのではないでしょうか…。
そして、とんかつ屋さんの多くは、ごまと千切りキャベツをつけます。
しかも、ごはんや千切りキャベツなどがお代わり自由となっているお店が多いです。
この千切りキャベツがとんかつと一緒に出されるようになったのは明治37年~明治38年の日露戦争の頃です。
当時、日本人は野菜を生のまま食べる習慣はありませんでした。
ですから、とんかつの付け合わせは必ず調理した温野菜だったのです。
しかし、日露戦争が始まると、洋食屋さんの「煉瓦亭」で付け合わせの担当者が出兵してしまいます。
そこで、手間のかからない付け合わせとして、生のキャベツを千切りにして出すことを考案しました。
なんと、その千切りキャベツが好評だったのです。
千切りキャベツはそれだけでも美味しいのですが、サッパリ感があり揚げ物との相性もよいのです。
しかも、キャベツには「キャベジン」という成分が含まれていて、胃腸の働きをよくしてくれる効果があるのです。
胃もたれや胸やけを防いでくれるのですね。
また、食物繊維もありますので、油の吸収を抑制してくれます。
現在は、とんかつには定番の千切りキャベツですが、まさにとんかつにはピッタリの食材なのですね。
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まとめ
以上が、とんかつ屋さんがとんかつにごまを付ける理由などについてでした。
とんかつにごまが付くのは、ごまの香ばしい風味を楽しむためです。
その香ばしい風味のおかげで、とんかつがより美味しくなるということですね。
ごまはすり鉢ですって、香ばしさを高めましょう。
ごまをすることで、栄養の吸収も高まりますよ!
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