「校正」と「修正」。
まぎらわしいですよね…。
どちらも、「正」が使われていますので「正すこと」なのですが…。
では、何をどう正すかということですね…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
「校正」と「修正」は、全くの別物でしたよ!
本記事では、「校正」と「修正」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「校正」と「修正」の意味の違い!
最初に、「校正」と「修正」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「修正」とは、間違いや不十分なところを直して正しくすること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「校正」の意味とは!
「校正」は、印刷工程の途中で、仮印刷したものと原稿とを比べて、誤りなどを直すこと。
ただ単純に誤りを正すことではありません。
印刷工程の途中で、チェックしながら間違いなどを正すことです。
ですから、「校正」は印刷をする出版社などで多く使われる言葉。
出版社では、この「校正」を行う部署が存在し、そういった作業を行う担当者がいるのですね。
たとえば、週刊誌であれば「記者」や「編集担当」と並んで「校正担当」がいるということです。
ちなみに、余談ではありますが、「校正」と似た言葉で「校閲」があります。
「校正」は誤字や脱字といったものを正すことですが、「校閲」は文章の内容の誤り正すこと。
ですから、文章を読み内容を理解しなくてはいけないのが「校閲」、文章の内容を理解する必要がないのが「校正」です。
「校正」は文章を理解する必要がないため、あえて文章を逆から読んで原稿と合せていく「逆さ読み」といった手法をとることもあるようですよ。
これは、あえて文章を理解しないためのもので、誤字脱字に集中するための手法だそうです。
②「修正」の意味とは!
「修正」は、間違いや不十分なところを直して正しくすること。
間違いや不十分なものを直すことですので、様々な物事に幅広く使われる言葉。
ですから、前の項目で説明した誤字脱字を直す「校正」も「修正」に含まれます。
そして、印刷工程だけで使われるのが「校正」ですが、「修正」は印刷以外の手書きの文字を直すことも含まれるのですね。
それから、「修正」は「間違い」に使うとは限らないといった特徴もありますよ。
たとえば、「方針を修正する」といった使い方をするとおり「変更」の場合。
また、現在も問題がない場合であっても、さらに善くする「改善」などにも使います。
たとえば、「顧客満足度を上げる意味でマニュアルの内容を一部修正しました」といった使い方ですね。
「修正」は文字や方針を直すだけではなく、発言や行動など様々なものを直す場合も使います。
発言であれば、たとえば「トランプ大統領がロシアの干渉発言を修正」といった使い方。
あと、行動であれば「打撃フォームの修正に取り組む」といった使い方です。
他にも、「上場会社が業績予想の修正を発表する」というように予想を直す場合もありますよ。
③「校正」と「修正」の違いを整理!
それでは、ここで一度「校正」と「修正」の違いを整理します。
印刷工程の途中で、仮印刷したものと原稿とを比べて、誤りや不備、レイアウトの違いなどを直すのが「校正」。
間違いや不十分なところを直して正しくするのが「修正」。
印刷工程に限って使うのが「校正」で、「修正」は広く様々な物事で使われます。
2.「校正」と「修正」の辞書での意味!
続いて、辞書による「校正」と「修正」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「校正」の辞書での意味!
【校正】
・仮に刷った印刷物(=校正刷り)と原稿とを引きくらべて、体裁や文字の誤植、図版・色などの不備な点を直すこと。
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容ですね。
②「修正」の辞書での意味!
【修正】
・まちがいや、不十分な点を直して正しくすること。「―案」「軌道を―する」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりの内容です。
3.「校正」と「修正」の使い方!
次に、「校正」と「修正」の使い方を例文で紹介します。
①「校正」の使い方!
・ニュース記事の校正を行う。
・校正技術が身につく文部科学省認定の通信講座。
・これまでに多数の英語論文に校正を行ってきた。
・AIを活用した校正・校閲ができるサービス開発。
②「修正」の使い方!
・営業利益などの業績見通しを下方修正しました。
・発言した直後に「誤解があった」と修正した。
・見事な修正力で1年生ながら今季2勝目を挙げた。
・アプリケーションのソースコードを修正した。
4.「校正」や「修正」には似た意味の言葉がたくさんある!
「校正」や「修正」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「校正」と「修正」の意味の違いと使い分けについてでした。
「校正」は、印刷工程の途中で、仮印刷したものと原稿とを比べて、誤りや不備、レイアウトの違いなどを直すこと。
「修正」は、間違いや不十分なところを直して正しくすること。
「修正」は「間違い」だけではなく、「変更」や「改善」の場合も使います。