「補正」と「修正」。
何だか似たような言葉ですが、使い分けがされています。
たとえば、「補正予算」。
「修正予算」という言葉は聞いたことがありません。
でも、「予算を修正する」といった使い方は何となくありそうな…。
これは、意味を明確にする必要がありますね。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、「補正」と「修正」では微妙な違いがあるようで…。
本記事では、「補正」と「修正」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「補正」と「修正」の意味の違い!
最初に、「補正」と「修正」の意味の違いを端的にお伝えします。
「修正」とは、誤りや不十分なものを直して正しくすること。
短くまとめると、こういった違いです。
それでは、さらにわかりやすく紐解いていきますね。
①「補正」の意味とは!
「補正」は、不足の分を補って誤りなどを正すこと。
それから、誤差をなくすという意味もあります。
1つ目の「不足の分を補って誤りなどを正すこと」から説明しますね。
「誤りを正す」という部分は「修正」と同じ意味。
ただし、「補正」はただ正すのではなく、「不足の分を補う」ということが加わります。
たとえば、「補正予算」という使い方。
「補正予算」は、当初の予算では足りないために、その不足分を補うための予算のこと。
それから、「補整下着」というものもあります。
「補整下着」は、体形を補うための下着。
「補正予算」も「補整下着」も補うためのものです。
正していますので「修正」に置き換えることもできなくはないのですが、「補う」意味として「補正」を使うのが一般的ということ。
2つ目が「誤差をなくす」という意味。
誤差をなくすためには、何も補う必要はありません。
そういったことで、意味が2種類になっています。
たとえば、「測定値を補正する」といった使い方。
あとは、「デジタル画像を補正する」といった使い方もあります。
②「修正」の意味とは!
「修正」は、誤りや不十分なものを直して正しくすること。
「補う」「補わない」は問いませんので、そういった意味では「修正」の意味に「補正」が含まれるということができます。
「修正」は、間違いや不十分なものなどを正す時に多く使われますが、具体例で説明しますね。
たとえば、会議の資料の間違いがあった場合、やることは資料の「修正」。
また、会議の資料に不足な項目があった場合、資料に新たな項目を付け加えますが、これも資料の「修正」です。
間違った資料の「修正」、不十分な資料の「修正」ということ。
ちなみに、「修正」は「間違い」や「不十分なもの」以外に、「方針」や「軌道」を正す際も使われます。
「方針の修正」「軌道の修正」といった使い方ですね。
③「補正」と「修正」の違いを整理!
それでは、ここで一度「補正」と「修正」の違いを整理します。
不足の分を補って誤りなどを正すのが「補正」。
それから、「補正」には誤差をなくすという意味もあります。
誤りや不十分なものを直して正しくするのが「修正」。
「補う」「補わない」は問わずに正しくするのが「修正」です。
2.「補正」と「修正」の辞書での意味!
続いて、辞書による「補正」と「修正」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「補正」の辞書での意味!
【補正】
・不足の分を補ったり、あやまりなどを正したりすること。「誤差を―する」
引用元:旺文社国語辞典
1つの文章でわかりにくいのですが、他の辞書では「補う」と「誤差を正す」といった2種類で記載されています。
②「修正」の辞書での意味!
【修正】
・まちがいや、不十分な点を直して正しくすること。「―案」「軌道を―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですね。
3.「補正」と「修正」の使い方!
次に、「補正」と「修正」の使い方を例文で紹介します。
①「補正」の使い方!
・今年度の補正予算案を編成する方針。
・補正下着ブランドに日本の伝統衣装「KIMONO」と名付け問題となる。
・位置補正カメラ搭載ネジ締めロボット。
・写真画像を自動補正するプログラム。
②「修正」の使い方!
・業績目標の修正に関するお知らせ。
・策定過程で慎重な議論の末大幅修正された。
・残業時間の上限を短くした修正版を公表。
・ゴルフパット修正で好プレーも最後に敗退。
4.「補正」や「修正」には似た意味の言葉がたくさんある!
「補正」や「修正」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「補正」と「修正」の意味の違いと使い分けについてでした。
「補正」は、不足の分を補って誤りなどを正すこと、また、誤差をなくすこと。
「修正」は、誤りや不十分なものを直して正しくすること。
大きな「修正」があり、その中に「補正」が含まれるということです。