世の中、決まりが多すぎて嫌になりますよね(^^;)
守らなきゃいけない決まりといえば、まずは法律!
法律という言葉は日常的に耳にすることがあると思いますが、では「政令」や「省令」って知っていますか?
実は「政令」や「省令」も法律と同じくらい重要なのです!
ということで、今回は「法律」と「政令」と「省令」の違いなどについて調べてみました。
1.「政令」と「省令」の意味の違いは?
まずは、辞書で調べます。
・社会秩序の維持のため国会の議決を経て制定される法。
【政令】
・内閣が制定する命令。
【省令】
・各省大臣が、自己の所管の行政事務について発する命令。
つまり、「政令」とは内閣がつくる国民が対象の命令、「省令」とは各省庁がつくる国民が対象の命令ということですね。
日本には「憲法」があり、その下に「法律」、そしてその下に「政令」、さらにその下に「省令」といった順位付けになります。
つまり、「憲法」の範囲内の「法律」がつくられて、そしてその法律の範囲内で「政令」、さらにその政令の範囲内で「省令」がつくられるというわけです。
たとえば、建築物に関する「建築基準法」で具体的に説明しますね。
建築基準法とは、わたしたち国民の生命や健康、財産などを守ることを目的とした、建築物の敷地や設備、構造などについての最低基準を定めた法律です。
そして建築基準法には、その建築物が簡単に火事になったりしないよう耐火構造に関する取り決めがあります。
ですが、その法律で「火に強い壁の基準はどうするか?」とか「火に強い柱の基準は?」といった、細かいことまで国会で審議していては時間がいくらあっても足りませんよね。
ということで、その法律の細かい部分は内閣や各省庁に任せてしまう、というのが「政令」と「省令」です。
つまり法律では決めきれない細かい事柄、たとえば建築物の構造などの技術的基準などについては「政令」で定める、ということになります。
さらに細かい事柄、たとえば実際にその建築物の耐火構造の適合性を審査する流れや書類の様式などといったものは、国土交通省が「省令」で定める、ということです。
こういったことで、国会の法案審議にかかる時間を節約できるということですね。
また、仮に全ての細かい事柄が法律でがんじがらめになっていた場合、「耐火建材の新製品が発売になった!」や「新しい耐火用建築工法が開発された!」という度に法律改正が必要になりますが、細かい事柄を「政令」「省令」で定めることで、法律改正を経ずとも簡単に微調整ができてしまうのもメリットなのです。
「政令」の使い方は、法律の条文に「~に関して政令で定める技術的基準に適合するもので…」といった形式で出てきます。
また「省令」の方は、「~に適合するかどうかを審査する場合その他国土交通省令で定める…」という形式で使われます。
消防法(法律)
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危険物の規則に関する政令(政令)
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危険物の規則に関する規則(省令)
労働安全衛生法(法律)
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労働安全衛生法施行令(政令)
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クレーン等安全規則(省令)
というように、法律の細かい事柄を定めたものが「政令」と「省令」です。
「政令」と「省令」の違いをわかりやすくまとめると、「法律」の範囲内で法律よりも細かい部分を定めたものが「政令」、「法律」と「政令」の範囲内で政令よりも細かい部分を定めたものが「省令」です。
「法律」「政令」「省令」、全て国民が守らなくてはならないことは共通しています。
2.「法律」と「政令」と「省令」の具体的な関係性の違いは?
それでは、「法律」と「政令」と「省令」の関係性について「著作権法」という法律を例に具体的に説明します。
【①法律】
「著作権法」とは、映画や音楽や本などの著作物の著作者の権利を守るための法律です。
この法律のおかげで、著作者の作品が勝手に複製されて販売されることを防いでいるのです。
【②政令】
「著作権法」という法律の下には「著作権法施行令」という政令があります。
この「著作権法施行令」では、著作者の権利を守るための法律の中に例外的に著作物の複製物の貸与が許される場合について定めています。
たとえば、国や地方公共団体が設置する視聴覚教育施設については、映画の複製物の貸与が認められる施設であることなどを例外的に定めています。
【③省令】
またその下には「著作権法施行規則」という省令があります。
「著作権法施行規則」には、聴覚障害者用の複製物の貸出しの基準などについて細かく定めています。
「条例」に関してはコチラの記事をどうぞ!
まとめ
以上が、「政令」と「省令」の違いなどについてでした。
法律とは国会の議決によって定められるもの、政令は内閣が、省令は各省庁の大臣が発する命令のことです。
政令や省令は法律の範囲内で定められます。
根幹部分などは法律が定め、細かい部分は政令や省令で決めるということです。
つまり、国民は「法律」だけではなく、「政令」「省令」も含む全てを守らなくてはいけません。