梅の木になっている梅の実をよく見ると、多くの梅に斑点がついています。
ポツポツとたくさん斑点があって、正直見た目はよくないですよね。
ですが、インターネットなどで通販用の梅をさがすと、写真の梅には斑点はありません。
きれいな色をした梅の写真が載っています。
街中で見る、梅の斑点はいったい何なのでしょうか?
食べることができるの?
ということで、今回は梅に斑点ができる原因などについて調べてみました。
1.梅に斑点ができる原因とは!食べられる?使えるの?
梅に斑点ができるのは主に3つの病気が原因です。
病気といっても、悪いものではなく、無農薬で栽培された梅には当たり前にできる斑点なのです。
詳しく説明する前に、まず梅に斑点ができる病気について解説しますね。
梅に斑点をつくってしまう病気は、主に「スス病」「黒星病」「かいよう病」の3つが原因です。
・黒っぽいススが付いたような斑点模様ができる病気です。
・ススのような斑点の正体は、糸状菌つまりカビの一種です。
・アブラムシなどの虫の排泄物と雨による水分が病気の原因です。
・茶色っぽいポツポツとした斑点模様ができる病気です。
・茶色い点々の正体はクラドスポリウムカルポフィラムという、糸状菌つまりカビの一種です。
・黒カビのようなもので、食べ物にカビが生えるように自然に発生します。
・特に雨の多い時期に多発します。
・赤紫色のポツポツとした斑点模様ができる病気です。
・赤紫色の点々はかいよう病菌という細菌が原因です。
・前年に伝染して越冬、3月~4月に斑点が発生します。
・雨が多くなると多発します。
こういった病気が原因なのですね。
ですが、ここが最大のポイントなのですが、こういった斑点は人間に害はありません。
しかも、味も普通の梅と同じで、全くかわりません。
ですから、斑点のある梅を食べても、美味しいですし全く悪影響はないのです。
梅酒づくりに使用しても大丈夫なのですね。
しかし市場では、斑点ができてしまった梅は、ほぼ売り物にならなくなってしまいます。
見た目が悪い、つまり形状が不恰好な野菜が安値で取引されるのと同じ原理です。
ですから、梅の農家では損害を防ぐ意味で、農薬を使って斑点を予防するのです。
また、斑点ができてしまったとしても、洗浄して落ちるものは漂白剤のようなものを使用し、斑点をきれいに洗い流します。
ですが、無農薬でつくった梅は、高い確率でこういった病気が影響して斑点ができてしまいます。
つまり、見方を変えれば斑点がある梅は無農薬である証拠ともいえます。
無農薬農法で育った、より自然に近い本来の梅ということができますね。
化学物質を一切使っていない梅、大きな価値ではないでしょうか。
2.斑点のある梅はどういった下ごしらえをするの?
斑点のある梅は、普通の梅と同様に洗ってから使います。
一粒一粒、水で丁寧に汚れを落としてください。
洗い終わったら、3時間から4時間くらい水につけてアク抜きをします。
ただし、熟して黄色くなった梅は、基本的にアク抜きは不要です。
アク抜きが終わったら、広げて乾かします。
くぼみなどに、水分が残っていたらキッチンペーパーなどで拭きとってください。
最後に、梅のヘタをつまようじなどで取ります。
これで完了。
この後は、梅干しでも梅酒でもなんでもオッケーです。
まとめ
以上が、梅に斑点ができる原因などについてでした。
梅に斑点ができるのは、「スス病」「黒星病」「かいよう病」の3つが原因です。
カビや細菌が原因なのですが、人間に害はありません。
ですから、普通どおりに食べても何も問題ありません。
無農薬で育った梅は、高い確率で斑点ができてしまいますので、市場で取引されている斑点がない梅よりも無農薬農法ですので高級品といえるかもしれません。
もしかして、時代が進むことで、斑点のある梅の方の人気が高くなる日が来るかもしれませんね。
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