「プロペラ」と「ファン」、形は似ていますよね。
どちらも軸に羽根を放射状に取り付けて回転させる装置です。
では、「プロペラ」と「ファン」は同じもの?それとも違うもの?
ということで、今回は「プロペラ」と「ファン」の違いについて調べてみました。
1.「プロペラ」と「ファン」の意味の違いは?
「プロペラ」とは、軸に羽根を付けたものを回転させて、空気や水の流れを作り推進力を発生させる装置です。
つまり、飛行機や船舶にとりつけて、前に進んだり、後ろに進むときの推進力を得るための装置がプロペラなのです。
船舶ではスクリューということもありますね。
ちなみにプロペラは英語で「propel」のこと、直訳すると「…を前進させる、推進する」という意味の動詞です。
「ファン」とは、軸に羽根を付けたものを回転させて空気の流れを作る送風機のことです。
つまり、風を送るための装置です。
また、ファンには扇風機型の形状のプロペラ型のファン以外にも、羽根の付き方が全く違う「シロッコファン」など色々な形状・仕組みがあります。
「シロッコファン」については次項で解説します。
要するに「プロペラ」と「ファン」は、軸に力を与えて回転させ水や空気などの流れを作る装置で、形状もほぼ同じなのですが、その空気や水を動かす目的が違うのです。
「プロペラ」は、回転させることで空気や水の流れを作り、推進力つまり運動エネルギーを得ることが目的で、そのエネルギーを利用して飛行機や船舶を動かします。
「ファン」は、回転させることによって作られた空気の流れ、風を作ることが目的、この風を利用して換気をしたり、暑さをしのいだりします。
まとめますと、「プロペラ」も「ファン」も形状はほぼ同じで、回転させて空気や水の流れを作ることも同じですが、その目的が「プロペラ」は「推進力を作ること」と、「ファン」は「風を作ること」の違いがあります。
2.「シロッコファン」とは何?メリット・デメリットは?
「シロッコファン」とは言葉で説明するよりも以下の動画を見るとよくわかりますよ。
【シロッコファン】
大掃除のときにお目にかかりますね。
レンジフードなどの換気に使用されるファンです。
その特徴は、縦長の羽根が筒状にとりつけられていることです。
シロッコファンを回転させて室内の空気を吸い込み、ダクトを通して屋外に排出します。
レンジフードでは、シロッコファン型とプロペラファン型が主流です。
プロペラファンのレンジフードと比べたときのシロッコファンのメリットは、ダクトを利用した喚起ができるということです。
通常プロペラファンは、屋外と室内の境となる壁に取り付けて、室内の空気を直接屋外へ逃がします。
一方のシロッコファンは、ダクトを通して室内の空気を屋外に送り出すので、屋外と接していない壁にも取り付けることができます。
その他のシロッコファンのメリット・デメリットは以下のとおりです。
・見た目がよい
・換気時の音が小さい
・レンジフードの場合はコンロの上に覆いかぶさるように設置されるので、油を含んだ汚れた空気の捕集効果が高い
・屋外の風の影響を受けない
【デメリット】
・吸引力が弱い
・複雑な形状なので掃除が若干面倒
シロッコファンはデメリットもありますが、屋外に面した壁面に取り付けしなくてはならないプロペラファンのデメリットに比べれば、得られるメリットの方が大きいかもしれませんね。
「プロペラ」と「ファン」の違いを説明しましたが、「スクリュー」と「プロペラ」の違いに関する記事もありますよ!
もしよかったら、下の記事も覗いてみてください。
まとめ
以上が、「プロペラ」と「ファン」の違いなどについてでした。
「プロペラ」は推進力を発生させるための装置、「ファン」は空気の流れを作るための装置です。
形状はほぼ同じでも、目的が違うのですね。