物事、めどがついたら半分終わったようなもの、安心しますよね。
安心ついでに油断して、結局締め切りに間に合わないということも……つめが甘いとよく言われます(´・ω・`)
ところで「めど」というと、「目途」と「目処」の二つの漢字がありますが、この二つは同じ意味?それとも違う意味?もしかして読み方が違う?
ということで、今回は「目途」と「目処」の意味や違いなどについて調べてみました。
1.「目途」と「目処」の意味・読み方は?違いはある?
「目途」と「目処」、どちらも「めど」と読んできましたが、実は読み方が違うかも!?
ということで、二つを広辞苑で調べてみます。
(もくと)
めあて。見込み。めど。
【目処】
(めど)
目指すところ。めあて。だいたいの見当。目標。
というように、「目処」は「めど」ですが、「目途」の方は「めど」では載っておらず「もくと」という読み方でした。
ただ、「目途」と書いて本来は「もくと」なのですが、様々な辞書に「めど」という読みも存在していますので「めど」と読んでもよいようです。
むしろ、「もくと」なんて読み方、しますか?
私は初めて聞きました( ..)φメモメモ
広辞苑だけでは両者の違いはわかりにくいですが、他の情報源を調べてみると、
・目途は目標の漢語的表現。
・目処は糸を通すための針の穴のこと。将来の予測的な見通し、目星。
という違いがあるようです。
つまり、「目途」は「目標。到達すべきゴール」であり、「目処」はあくまで「見通し」のこと。
目処は見通しですので、目処に向かって頑張る必要はないみたいです。
両者には若干の違いはあるものの、現在では同じ意味の言葉として使用されています。
なので、両者の違いを特に意識する必要はありません。
また、「目処」の「処(ど)」は常用漢字表にないので、公文書で使うことができません。
公文書では「目途」の方を使います。
「目途」や「目処」は、「目処がつく」「目処が立つ」「目処が立たない」「復帰の目途」「着工の目途」というように使うことが多いです。
また、「目処がつく」「目処が立つ」といった似た使い方がありますが、本来は「目処がつく」の方が正しい使い方のようです。
しかし、最近では「目処が立つ」という使い方も浸透しています。
言葉ってどんどん変わっていくものですね。
2.「目途」「目処」と「目安」や「目標」との意味や違いは?
「目途」「目処」に似た言葉に「目安」「目標」があります。
「目標」はゴールのことで、「目途」と大体同じ意味です。
目標を立てたら、そこに向かってがんばります。
「目安」にも「目標」という意味はあります(広辞苑の「目安」の意味にも「目標」と書いてあります)が、どちらかというと、「目安」は「参考」「見当」の意味です。
なので意味的には「目処」の方に近いですね。
たとえば、「1週間を目標に」と言われたら「1週間以内に終わらせなきゃ」とがんばります。
1週間以上かかったら目標をクリアできなかったということになります。
一方、「1週間を目安に」と言われたら、「だいたい1週間くらいで終わらせる」という計画で取り掛かります。
努力はするのですが、1週間以内に終わらせる必然性が若干薄れ、1週間を1日オーバーして「1週間を目安に」仕事をしたといってもそれほど大きな問題はないということになります。
読み方が違うのに意味がまぎらわしい言葉って、意外に多いです。
たとえば「策定」と「作成」、この2つの意味の違いをご存知ですか?
詳しくは、下の記事を覗いてみてください。
まとめ
以上が、「目途」と「目処」の意味や違いなどについてでした。
「目途」と「目処」は本来は意味やニュアンスが違いますが、現在では同じ意味・同じ読み方で使われることが多いです。
また、「目処がつく」「目処が立つ」も同じ意味で使われています。
読み方が違うのに意味が似ている言葉、たとえば「別添」と「別紙」。
「別添」と「別紙」の違いをご存知ですか?
詳細については、下の関連記事をどうぞ。