「ばっちり」はよく使うけど、「バッチグー」は最近はあまり聞きませんね(^^;)
自分で使うこともないかな。
「すっとこどっこい」は……某バンド(エレファントカシマシです)のボーカルがメンバーに「このすっとこどっこいがーっ!」と言ってキレている映像なら見たことがあります(笑)
映像では、めっちゃこわい顔をしているのに、口から飛び出した「バカ野郎」でも「ふざけんな」でもなく「すっとこどっこい」というところが、なんだかツボでした。
ということで、今回は「ばっちり」や「バッチグー」「すっとこどっこい」の意味と語源を調べてみました。
1.「ばっちり」と「バッチグー」の意味と語源は?
「ばっちり」を広辞苑でひくと、「手抜かりや落度なく確実なさま。」という意味でした。
語源を調べてみたところ、諸説ありました。
家具などの開き戸を框枠に固定する金具の名前が「ばっちり」。
ばっちりで固定すると隙間がなくなることから。
【その2】
一眼レフカメラのシャッター音「バチッ」から「ばっちり」。
自分でピントを合わせたり手ぶれを防ぐなど、準備万端ととのえた後でシャッターを切ることから、「手抜かりなく確実なさま」を「ばっちり」というようになった。
ちなみに、一眼レフカメラシャッター音は以下のとおりです。
【一眼レフカメラシャッター音】
また、現在ではあまり聞かなくなった「バッチグー」ですが、「申し分ないさま。見事なさま」という意味で語源は「ばっちり+good」からきています。
1990年代初め、バラエティー番組で活躍していた森口博子さんが使い始めたことから広まりました。
そういえば、1990年代といえば「ちょべりば」や「ちょべりぐ」なんて言葉もはやりましたよね。
「ちょべりば」や「ちょべりぐ」流行のはしりが「バッチグー」だったのかな。
2.「すっとこどっこい」の意味と語源は?
「すっとこどっこい」を広辞苑で調べてみると、
①馬鹿囃子(ばかばやし)のはやしことば。
②ののしっていう語。馬鹿野郎の類。
とありました。
語源を調べてみると、「すっとこどっこい」は「てやんでい!」なんかと同じ江戸言葉の一つで、「すっとこ」が「裸体、裸同然の姿、みすぼらしいなり」という意味、「どっこい」は「どこへ」という意味や気合をいれるときのかけ声だそうです。
ということは、「どっこいしょ」の「どっこい」と同じですね。
「すっとこどっこいは」は裸同然のみすぼらしい姿でうろつく者へのののしり言葉で、「馬鹿野郎」や「間抜け」という意味です。
使い方は「てやんでい!このすっとこどっこいが!」という感じかな。
短気で喧嘩っ早い江戸っ子らしいですね。
ちなみに「すっとこどっこい」の意味①の「馬鹿囃子のはやしことば」の「馬鹿囃子」とは、東京やその周辺のお祭りで、山車(だし)などの上で演奏する祭り囃子のことをいうそうです。
「ずらかる」の語源については、下の関連記事をご覧ください!
まとめ
以上が、「ばっちり」や「バッチグー」「すっとこどっこい」の意味と語源についてでした。
「ばっちり」の語源には諸説あります。
本文には書きませんでしたが、托鉢僧(たくはつそう)が「はっちはっち」といってお布施をあつめていたことから、「鉢(はち)がお布施でいっぱいになる」を「はっち・ばっちり」というようになったという説もありました。
どの説もありそうですね。
「バッチグー」や「すっとこどっこい」を日常会話で使うことは少ないかな。
「このすっとこどっこいが」なんて言ったら、喧嘩になってしまいますものね。
でも、一回言ってみたい……「この野郎」と思っている相手に向かって「このすっとこどっこいがー!」と思いっきり叫んでみたいですね。
「雌雄を決する」の語源については、下の記事をどうぞ!