「格納」と「収納」。
似ていますが、「納」が共通点。
「納」は「しまう」という意味がありますので、どちらも「しまうこと」です。
では、「格納」と「収納」では何がどう違うのか???ですよね…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、微妙ではありますが、違いがありました!
本記事では、「格納」と「収納」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「格納」と「収納」の意味の違い!
まずは、「格納」と「収納」の意味の違いを端的にお伝えします。
「収納」とは、物をしまい入れること。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「格納」の意味とは!
「格納」は、物をキチンとしまい入れること。
「収納」も「格納」も、どちらもしまい入れることなのですが、「格納」はそれに「キチンと」が加わります。
「格納」の「格」は、「止める」「固定する」という意味があります。
要するに、簡単に持ち出しされると危険であるような物を、キチンと固定してしまっておくということ。
この部分が「収納」にはない、「格納」の意味のポイントです。
たとえば、「航空機の車輪が格納できず引き返す」といったニュースを聞いたことがありませんか?
これは、通常飛行機が離陸すると不要になる車輪を機体にしまいますが、それが故障によりしまえない状態ということ。
こういった、危険が伴うような大切なものに対して「格納」は多く使われます。
飛行機本体をしまう場所も「格納庫」といった言い方をしますね。
その他にも、「原子炉格納容器」といった使い方をします。
身近なものでは、「ダウンロードしたデータが、○○フォルダへ格納される」といった使い方。
パソコンデータやプログラムといったものは、簡単にいじられたり改変されたら困るような大切なものですよね。
こういった、コンピューターが関係するものにも「格納」は多く使われます。
②「収納」の意味とは!
「収納」は、物をしまい入れること。
「格納」は「キチンとしまい入れる」ですが、「収納」はただ「しまい入れる」です。
普通にしまうことですので、日常生活で頻繁に使われる言葉。
たとえば、「収納ラック」や「収納家具」といった使い方をします。
どれも、物をしまうためのものですね。
ちなみに、「収納」は物をしまい入れるという意味の他に、役所がお金など受け取るという意味があります。
「住民税を収納する」といった使い方。
その他に「農作物を取り入れる」という意味もあります。
「収穫」と似ていますが、同じような意味として「収納」も使われます。
③「格納」と「収納」の違いを整理!
それでは、ここで一度「格納」と「収納」の意味の違いを整理します。
物をキチンとしまい入れるのが「格納」。
物をしまい入れるのが「収納」。
「格納」は、危険なものや大切なものに対して多く使われます。
2.「格納」と「収納」の辞書での意味!
続いて、辞書による「格納」と「収納」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「格納」の辞書での意味!
【格納】
・きちんとしまい入れること。
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですね。
②「収納」の辞書での意味!
【収納】
①役所が金品を受け取りおさめること。「税の―」
②農作物などを取り入れること。
③品物を、押し入れや箱などにしまうこと。「―家具」
引用元:旺文社国語辞典
意味が3種類で、内容も説明どおりです。
3.「格納」と「収納」の使い方!
最後に、「格納」と「収納」の使い方を例文で紹介します。
①「格納」の使い方!
・自動運転化を見越してハンドル格納機能を搭載する。
・核燃料が溶け落ちた格納容器内の線量。
・消火器具を保管する格納ボックス。
・長期間にわたり効率的に保存できるデータ格納機能。
②「収納」の使い方!
・ランドセルや教科書等を収納する設備。
・カラーボックスを使った便利な収納アイデア。
・暮らしと空間を整える整理収納サービスを行う会社。
・日本収納検定協会が主催するイベントに参加した。
まとめ
以上が、「格納」と「収納」の意味の違いと使い分けについてでした。
「格納」は物をキチンとしまい入れることで、「収納」は物をしまい入れること。
意味はほとんど同じですが、「格納」の方は「キチンと」が加わります。
「格納」は航空機や原子炉、コンピューター関連で多く使われる言葉です。
「格納」と「収納」の意味の違いを説明しましたが、「収納」と似た意味の言葉で「収容」があります。
「収納」と「収容」も、同じようで実は微妙に違いますよ!
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