「バラス」と「砂利」って同じもの?……ですよね??
えっ、違う(・・?
ホームセンターで売っている「バラス」ってどう見ても砂利だけど、見た目が似ているだけで本当は違うものなのかも……??
ということで、今回は「バラス」と「砂利」の違いについて調べてみました。
1.「バラス」と「砂利」の意味の違いは?
「バラス」は正確には「バラスト(ballast)」と言います。
「バラスト」を短縮したのが「バラス」、ん?「ト」のたった一文字の省略って…。
「バラスト」とは、船や潜水艦に積む重しのことです。
空船は船体が浮く(水面から出すぎる)ため、船体が安定しません。
そのため、船が空だったり積み荷が軽すぎるときに船底やタンクに重しを入れて船体の安定を保つのです。
船の場合は、水(バラスト水)や砂、砂利を積むことが多いです。
砂利は安価なので重しにぴったりなのですね。
つまり、「バラス」は砂利のことではなく、「バラスとして砂利が使われることが多い」ため、いつの間にか、砂利を指して「バラス」というようになったのです。
ホームセンターなどでは、「バラス」という名前で砂利が売られています。
ちなみに「砂利」とは、小石に砂が混じったものです。
小石の大きさは2~5センチ程度のものが「砂利」とされています。
というわけで、現在は「バラス」と「砂利」は同じものを指していますが、「バラス」の本来の意味は「船の重し用の、水・砂・砂利など」のことなのですね。
「バラス/バラスト」は気球の重し(砂袋)や鉄道の線路などにも使われています。
線路の「バラス/バラスト」は、重しというよりも枕木が動かないようにするために敷き詰められています。
「砂」と「砂利」の違いに関してはコチラの記事をどうそ!
2.「砂利」と「砕石」の違いは?
ホームセンターでは「砂利」と「砕石」が売られています。
この二つもよく似ていますよね。
庭に敷いたりDIYをするとき、どちらを買おうか悩みます。
砂利と砕石の違いは、石の形です。
「砕石」は、漢字の通り、砕いた石のことで一つ一つの角が尖っています。
下のような、岩盤を破壊して人工的に細かく砕いたものが砕石です。
「砂利」は、自然界にある小石など採取したもので、角が尖っている石もあれば丸い石もあります。
実物は以下のとおり。
この砂利は「ピンク」のもの限定ですね。
どちらも主な使い道は、コンクリートの骨材や駐車場・庭などに敷きつめて使用されます。
コンクリートの骨材として使用する際は、砕石よりも砂利の方が少ない水で良質のコンクリートができます。
駐車場や庭に敷き詰める際は、「砂利」「砕石」ともに大きな違いは見た目ぐらいです。
ただ、砕石の方が尖った角があるぶん地盤がしっかりと固まるといった意見もあるようです。
確かに球に近い形よりも、様々な丸みが少ない形の方が石と石の隙間が少なくなるのかもしれません。
「山砂」と「川砂」の違いについては以下の関連記事をどうぞ!
まとめ
以上が、「バラス」と「砂利」の違いについてでした。
「バラス」は元々は重しという意味で、砂利に限らず水や土砂などもバラスに使用されますが、ホームセンターで売られているバラスは砂利ことです。
なので、ホームセンターの「バラス」を庭や駐車場に敷いてもかまいません。
砂利と砕石の違いは、自然界の石と人工的に砕いた石なのかどうかです。
つまり、丸みがある形の石がまざっていれば砂利、角が尖った石ばかりだと砕石です。
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