「連携」と「連動」。
どちらも「連」が使われています…。
意味も何となく似ているような…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、「連携」と「連動」は全く意味が違いました。
本記事では、「連携」と「連動」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「連携」と「連動」の意味の違い!
まずは、「連携」と「連動」の意味の違いを端的にお伝えします。
「連動」とは、ある部分を動かすと、それとつながっている別の部分も同時に動くこと。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「連携」の意味とは!
「連携」は、同じ目的を持つ人どうしが協力し合って物事を行うこと。
「人どうし」が「協力し合う」、この部分がポイントです。
つまり、「連携」は基本的には「人」が行うことなのですね。
わかりやすくするために、具体的な例で説明します。
たとえば、「被害者どうしが連携して集団訴訟を起こす」といった場合。
これは、加害者側に対して、複数の被害者どうしがお互いに協力し合って、集団訴訟を起こすということ。
つまり、被害者である複数の人が協力し合う、これが「連携」です。
②「連動」の意味とは!
「連動」は、ある部分を動かすと、それとつながっている別の部分も同時に動くこと。
要するに、時計のつまみを回すことで、時計の針が動くということ、これが「連動」です。
そして、この「連動」は、人が関係しているとは限りませんし、協力するものでもありません。
ある動きで、別のものが自動的に動くということです。
時計のつまみと針の動きも「連動」ですが、他にもあります。
たとえば、地震の揺れを感知して自動的に消化されるストーブ。
これは、「地震の揺れ」に「連動」して「消火装置が動く」ということです。
あと、「連動」は人が関係する場合もありますよ。
たとえば、収入と納税額の関係も「連動」です。
収入が増えることで、納税額も自動で気に上がりますよね。
これも、「連動」しているといえます。
③「連携」と「連動」の違いを整理!
それでは、ここで一度「連携」と「連動」の意味の違いを整理します。
同じ目的を持つ人どうしが、協力し合って物事を行うのが「連携」。
「人どうし」が「協力し合う」こと、これがポイントです。
ある部分を動かすと、それとつながっている別の部分も同時に動くことが「連動」。
人とは限らないということと、協力せずとも自動的に動くということがポイントです。
2.「連携」と「連動」の辞書での意味!
続いて、辞書による「連携」と「連動」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「連携」の辞書での意味!
【連携】
・同じ目的を持つ者どうしが協力し合って物事を行うこと。「被害者どうしが―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりの内容ですね。
②「連動」の辞書での意味!
【連動】
・ある部分を動かすと、それと結びついている他の部分も同時に動くこと。
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、前の項目で説明したとおりの内容です。
3.「連携」と「連動」の使い方!
最後に、「連携」と「連動」の使い方を例文で紹介します。
①「連携」の使い方!
・サイバー犯罪の認知から捜査に至る連携体制を確立。
・先端医療の研究開発で連携する。
・犯罪被害者への支援の連携を確認する。
・ライセンス会社と過去2年間連携してきた。
②「連動」の使い方!
・検索連動型広告の差し止めを求める。
・PayPayが消費者還元事業と連動したキャンペーンを発表。
・気象予報と連動して運転を制御するエアコン。
・日本物価連動国債ファンドの特色。
まとめ
以上が、「連携」と「連動」の意味の違いと使い分けについてでした。
「連携」は、同じ目的を持つ人どうしが協力し合って物事を行うこと。
「連動」は、ある部分を動かすと、それとつながっている別の部分も同時に動くこと。
人が協力するのが「連携」、自動的に動くのが「連動」です。
「連携」と「連動」の意味の違いを説明しましたが、「連携」と似た意味の言葉で「協働」があります。
「連携」と「協働」も、同じようで実は微妙に違いますよ!
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