「改修」と「修正」。
似ています…。
「改修」も「修正」も、「修」という字が共通点。
「修」は、「なおす」「つくろう」といった意味がある字です。
では、何をどのように「なおす」「つくろう」のかということ…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
この「改修」と「修正」、意味が全く違っていました。
本記事では、「改修」と「修正」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「改修」と「修正」の意味の違い!
まずは、「改修」と「修正」の意味の違いを端的にお伝えします。
「修正」とは、間違いや不足な点を直して正しくすること。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「改修」の意味とは!
「改修」は、建造物などの悪い部分をつくり直すこと。
ポイントとなるのが、「建造物など」と「悪い部分」というところ。
つまり、「改修」は「建造物」ですので、主に建物や橋などに使うということです。
「建造物」以外では、「機械」などにも使います。
さらに「悪い部分」ですので、全てをつくり直すのではなく一部分をつくり直すということ。
たとえば、一般的な住宅で雨漏りが起きたとします。
こういった場合は、屋根や天井を点検し悪い部分を見つけて、その部分を直しますよね。
これが「改修」です。
あと建物以外では、トンネルの壁が崩れかけている場合。
当然ですが、危険ですので壁を直します。
これは、「トンネルの改修工事を行う」ということになるのですね。
機械では、「換気システムの改修工事を行う」といった使い方です。
②「修正」の意味とは!
「修正」は、間違いや不足な点を直して正しくすること。
建造物などを直すのが「改修」でしたが、「修正」は幅広く様々なものが対象となります。
そして、悪い部分を直すのが「改修」ですが、「修正」は間違いや不足なものを直すのですね。
たとえば、文字などの書き間違いを正しく直すこと、これも「修正」。
また、プログラムなどに誤りがあった場合は、「プログラムを修正する」といいます。
それから、間違い以外では、不足なものの補充や方向の転換などにも「修正」は使われます。
たとえば、「業績の目標を、当初の目標より高めに修正する」といった使い方。
これは、間違いではありませんが、「修正」が使われます。
あと、方向の転換では、「経済政策の方針を修正する」とか「当初計画を修正する」といった使い方をしますが、これも間違いを直すことではありません。
その他にも、「ピッチングフォームを修正する」といったように、動きにも使うのが「修正」です。
③「改修」と「修正」の違いを整理!
それでは、ここで一度「改修」と「修正」の違いを整理します。
建造物などの悪い部分をつくり直すのが「改修」。
建造物や機械で、しかも一部分というところがポイントです。
間違いや不足な点を直して正しくするのが「修正」
間違い、不十分、方向転換のために直すのが「修正」です。
2.「改修」と「修正」の辞書での意味!
続いて、辞書による「改修」と「修正」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「改修」の辞書での意味!
【改修】
・建築物の一部を作り直してよりよいものとすること。「―工事」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですね。
②「修正」の辞書での意味!
【修正】
・まちがいや、不十分な点を直して正しくすること。「―案」「軌道を―する」
引用元:旺文社国語辞典
前の項目で、説明したとおりの内容ですね。
3.「改修」と「修正」の使い方!
次に、「改修」と「修正」の使い方を例文で紹介します。
①「改修」の使い方!
・4階病棟のトイレを改修しました。
・明らかな不備が見つかった物件の改修。
・改修工事が計画通りには進むかどうかは不透明。
・空調設備等の改修工事を行う。
②「修正」の使い方!
・誤字で条文の意味が通じないまま運用されていた条例が修正された。
・政府の考えと異なる表現に修正を求める意見が目立った。
・事業の実施方針については意見を踏まえて一部を修正しました。
・衛星同士の衝突を避けるための軌道修正は極めて珍しい。
4.「改修」や「修正」には似た意味の言葉がたくさんある!
「改修」や「修正」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「改修」と「修正」の意味の違いと使い分けについてでした。
「改修」は、建造物などの悪い部分をつくり直すこと。
「修正」は、間違いや不足な点を直して正しくすること。
「改修」は建造物や機械などを「改める」、「修正」は誤りや不十分なものを「正す」です。