普通、「ハンカチを頭に巻く」とはいいませんが…。
「バンダナを頭に巻く」であれば、しっくりきますよね…。
でも、よく考えると「ハンカチ」も「バンダナ」も、ただの四角い布…。
「用途が違うでしょ!」と、言われてしまえば、それはそのとおりなのですが…。
だったら「名称」が2つもなくても良いわけで…。
そんなわけで、この2つを徹底的に調べてみました。
本記事では、「バンダナ」と「ハンカチ」の違いとそのルーツについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「バンダナ」と「ハンカチ」の違いとは!
最初に、「バンダナ」と「ハンカチ」の違いを簡潔にお伝えします。
ただし、昔は屋外労働者の首などの日焼け防止用と汗や手などをふく布として使われた。
「ハンカチ」とは、約45センチ四方の布で汗・涙・水分などをふくことを目的とする。
ただし、昔はそういった目的の他にファッションアイテムとして持ち歩いた。ポケットチーフもその一つ。
簡単にまとめると、こういった違いです。
それでは、それぞれについてさらに詳しく解説していきますね。
2.「バンダナ」とは!その歴史は?
「バンダナ」は、現在では頭などに巻くファッションアイテムの一つ。
よく、ロックミュージシャンが使っていますよね。
語源はインドのヒンディー語の「バンドゥヌ」で、意味は「絞り染め」のこと。
もちろん、「バンダナ」の発祥は語源のとおり日本ではありません。
その歴史は古く、16世紀まで遡ります。
インドの絞り染めが、16世紀頃にヨーロッパで人気を集めます。
その技法が広がり、19世紀にはスコットランドのペイズリー市で「バンダナ」として量産されました。
「バンダナ」に「ペイズリー柄」が多いのは、こういった理由があります。
また、インドの絞り染めがヨーロッパに伝わった16世紀には、スペインがメキシコを植民地とするのですが、当時のメキシコの屋外労働者がこの「バンダナ」を活用しました。
主な用途は、首の日焼け防止。
当時、彼らは襟のない服を着ており、そのため首を日光から守る必要があったのです。
その後19世紀になり、メキシコやテキサスなどで牛をかり集める商売人に伝わりました。
この牛をかり集める商売人を、「カウボーイ」といいます。
よく映画の西部劇で、馬に乗る出演者の多くが首に「バンダナ」を巻いているのを見たことがありませんか?
カウボーイたちは「バンダナ」を、砂ぼこり対策として顔を覆いマスク代わりにしたり、怪我をした時の包帯として使いました。
こういった歴史がある「バンダナ」ですが、現在では以下のような頭などに巻くファッションアイテムです。
ペイズリー柄ですね。
大きさは少し多きめで、63センチ四方の正方形。
色の選択肢もたくさんありますよ。
しかも、日本製。
3.「ハンカチ」とは!その歴史は?
「ハンカチ」は、汗や涙、手の水分などをふくための布のこと。
基本的に「ハンカチ」は、頭に巻きません。
大きさは「バンダナ」よりも小さめで、だいたい45センチ四方。
ですが、小さい20センチ程のものもあれば、50センチ四方の大型もあり、色々です。
「ハンカチ」の歴史は古く、紀元前には持ち歩きされていたらしい…。
その後、16世紀のヨーロッパでレース製や刺繍を施した豪華な「ハンカチ」が使われ始めました。
貴族たちが持ち歩いたことで、ファッションアイテムとしての位置付けが強くなるのです。
当時の「ハンカチ」は、正方形の他に長方形や円形など様々でした。
しかし、マリーアントワネットのすすめでルイ16世が「ハンカチを全て正方形に統一」という法令を制定。
正方形となった「ハンカチ」は、やがてポケットチーフとしても使われるようになりました。
そして、日本にも広く普及し、現在に至ります。
最近の「ハンカチ」は、以下のとおり。
現在の「ハンカチ」の機能は、水分をふき取るだけではありません。
この製品は、メガネや液晶画面もふくことができる優れもの。
片面に限り、繊維にマイクロファイバーを使っています。
しかも、日本製ですよ。
まとめ
以上が、「バンダナ」と「ハンカチ」の違いとルーツについてでした。
現在の「バンダナ」は、頭などに巻くファッションアイテム。
そして、「ハンカチ」は水分をふき取るアイテム。
同じ四角形の布でありながら、名称が違う理由は…。
たどった歴史に違いがあるからだったのですね。
「バンダナ」と「ハンカチ」について解説してきましたが、その他にも「スカーフ」「手ぬぐい」「さらし」などについて解説した記事がありますよ。
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