「特殊」と「特種」。
どちらも「とくしゅ」と読みます。
読み方が同じで、どちらも「特」が使われており、似ています。
この「特殊」と「特種」、どちらも使われているのが「車」の世界。
「特殊車両」と「特種用途自動車」というものがあります。
これは、「特殊」と「特種」では、言葉の意味が全く違うということか…??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「特殊」と「特種」には明確な違いがありました!
本記事では、「特殊」と「特種」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「特殊」と「特種」の意味の違い!
最初に、「特殊」と「特種」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「特種」とは、普通一般のものとは区別された種類のこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「特殊」の意味とは!
「特殊」は、普通のものと異なっていること、また、平均的なものを超えていること。
「特種」の方は特別な種類という意味ですが、「特殊」は種類がどうこうではありません。
普通と違っている、平均を超えているといったことが「特殊」です。
わかりやすくするために、具体例で説明します。
たとえば、「特殊車両」というものがあります。
「特殊車両」とは、車の「幅」「長さ」「重さ」などが、一定の基準を超えている車両のこと。
要するに、普通の車のサイズを超越している車ということです。
具体的には、「自走式建設用クレーン車」「トレーラー連結車」や「戦車」などが対象。
ちなみに、こういった特殊車両が公道を走る場合は、事前に道路管理者より許可を得なくてはいけません。
②「特種」の意味とは!
「特種」は、普通一般のものとは区別された種類のこと。
つまり、特別な種類ということです。
具体的には、「特種用途自動車」といったものがあります。
この場合は、サイズなどが普通を超えた「特殊車両」とは意味が全く違いますよ。
「特種用途自動車」は、サイズなどは普通なのですが、種類が特別であるということ。
普通の車を、ある用途に応じて改造し、必要な設備をつけた車のことです。
具体的には、「救急車」「消防車」「パトカー」や、「自動車学校の教習車」「霊柩車」「ゴミ収集車」、あと「キャンピングカー」も含まれます。
こういった車両は、見た目は普通の車なのですが、全て特別な設備がついているのですね。
要するに、改造した車が「特種用途自動車」ということです。
③「特殊」と「特種」の違いを整理!
それでは、ここで一度「特殊」と「特種」の違いを整理します。
普通のものと異なっている、また、平均的なものを超えていることが「特殊」。
サイズなどが普通ではないということです。
普通一般のものとは区別された種類が「特種」。
特別な種類ということですので、見た目では判別できない場合もあります。
2.「特殊」と「特種」の辞書での意味!
続いて、辞書による「特殊」と「特種」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「特殊」の辞書での意味!
【特殊】
・ふつうと違って特別であること。また、そのさま。「―な事例」↔一般・普通
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですね。
②「特種」の辞書での意味!
【特種】
・特別の種類。
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
3.「特殊」と「特種」の使い方!
次に、「特殊」と「特種」の使い方を例文で紹介します。
①「特殊」の使い方!
・北海道大付属天文台が持つ特殊な望遠鏡で観測。
・特殊な三角関係を描き出す映画。
・ハトロン紙という特殊なクラフト紙を使用し組み上げる。
・4Dの特殊効果が大幅レベルアップ。
②「特種」の使い方!
・特種電気工事資格者の有資格者でなければ従事できない工事の範囲。
・定温式防水感知器特種60度。
・8ナンバー車は特種用途自動車に分類されます。
・システムエンジニアを対象とする特種情報処理技術者試験を実施。
4.「特殊」や「特種」には似た意味の言葉がたくさんある!
「特殊」や「特種」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「特殊」と「特種」の意味の違いと使い分けについてでした。
「特殊」は、普通のものと異なっていること、また、平均的なものを超えていること。
「特種」は、普通一般のものとは区別された種類のこと。
「特殊車両」はサイズなどが普通ではない車のことで、「特種用途自動車」はある設備がついた改造車のことです。