カバンのことを「バックだっけ、バッグだっけ?あれ??どっちだ~(+_+)」ということ、ありますよね。
今までは、あまり深く考えずに間違って使っていたかもしれない…。
ということで、今回は「バック」と「バッグ」の違いやそれぞれの意味、鞄の正しい表記などについて調べてみました。
1.「バック」と「バッグ」の意味の違いは?
まずは、「ク」に濁点が付かない「バック」から。
「バック」は英語で書くと「back」、背中や背面、後ろという意味です。
また、日本語では「バック」に「する」をつけて、「バックする=後方に進む・後退する」という動詞として使うこともあります。
また、「バックアップ」だと「後ろだてになる」という意味、背後から支えるイメージですね。
それから「BGM」、これは「バックグラウンドミュージック(background music)」のことで、日本語にすると「背景音楽」です。
続いて、「ク」に濁点が付いた「バッグ」です。
「バッグ」こっちは英語では「bag」、カバンや袋のことです。
たとえば「ショルダーバッグ(shoulder bag)」は肩に掛けるカバンですし、「サンドバッグ(sandbag)」はボクシング練習用の砂袋、「エアバッグ(air bag)」は車の事故で膨らむ空気袋です。
全てカバンや袋の意味ですね。
ということで、「バック」は「後ろ・背面」、「バッグ」は「カバン・袋」ということで全く別の意味の言葉なのです。
ただ、日本ではカタカナ表記で「バッグ」とすべきところを「バック」と書くことがあります。
なぜかは分かりません。
日本人にとっては「バッグ」よりも「バック」の方が発音しやすかったのかもしれませんね。
ただし、絶対に使い分けを間違えてはいけないのが、「ティーバッグ(tea bag)」と「ティーバック(Tback)」。
「ティーバッグ」は紅茶などの茶葉を薄い紙に袋詰めしたものですが、「ティーバック」は後ろ、つまりお尻の部分が「T字型」に切れ込んだ下着のことです。
この辺は気をつけたいところですね。
2.実は違う?「カバン」と「バッグ」の違いは?
「バッグ」を日本語に訳すと「カバン」です。
ですから、「バッグ」と「カバン」は同じ意味です。
どちらも同じ意味なのですが、市場ではこのふたつ、使い分けされています。
「バッグ」はどちらかというと「おしゃれ・ファッション性」を重要視したもの。
一方の「カバン」はどちらかというと「実用性・機能性」を重要視したものを指しています。
女性が持つのは「バッグ」、「カバン」と言ってもよいのですが、たとえば「財布もハンカチも入らないような小さいもの」を「カバン」と言うのは違和感があるでしょう。
カバンは漢字で書くと「鞄」、見て分かる通り漢字の成り立ちは「革の包み」です。
ですから「カバン」は革製のものだけを指し、実用性重視の物でも布製やナイロン製のものは本来「カバン」と呼ばないのです。
さらに、「バッグ」には「ティーバッグ(茶袋)」や「エアバッグ(空気袋)」のように「袋」という意味もあります。
なので、「ビニール袋」も英語では「プラスチックバッグ(plastic bag)」、紙袋は「ペーパーバッグ(paper bag)」です。
「カバン」には「袋」という意味はないので、「プラスチックカバン」「紙カバン」とは言いません。
ちなみに「カバン」も実は外来語、由来は諸説あります。
中国語の「文ばさみ」を意味する「夾板(キャバン)」説。
中国語の「櫃(ひつ)」を意味する「夾槾(キャバン)」説。
オランダ語の「手提げかご・針仕事袋」を意味する「kabas(カバ)」説。
まとめ
以上が「バック」と「バッグ」の違いなどについてでした。
「バック」は「back」、後ろや背中のことです。
「バッグ」は「bag」、カバンや袋のこと。
こうやって改めてちゃんと調べてみると、この二つは全然違う意味の言葉ですね。
ですから「バック」と「バッグ」、聞き取りづらい場合は前後の文脈で判断しましょう。
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