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「復旧」と「復興」の違いを解説!意味の違いと使い分けは?

更新日:

 
大規模な地震などが発生すると、「復旧」と「復興」という言葉を多く目にしたり耳にします。

なんとなく、地震直後は「復旧」が多く、しばらくしてから「復興」が多く使われたような気がします。

ということは、「復旧」と「復興」は意味が違うということ?

ということで、今回は「復旧」と「復興」の意味の違いと使い分けなどについて調べてみました。
 

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1.「復旧」と「復興」の意味の違いと使い分けは?

まずは辞書を引いてみましょう。

【復旧】
・もと通りになること。もと通りにすること。

【復興】
・ふたたびおこること。また、ふたたび盛んになること。

 
なんとなく、ニュアンスは伝わりますか?

もう少しわかりやすくする意味で、漢字の意味から説明します。

「復」は「戻す」という意味があり、「復旧」「復興」のほかに「修復」「回復」「復活」といった使い方をします。

「旧」は「昔の」「過去の」「以前の」という意味があり、「復旧」のほかに「旧校舎」「旧館」といった使い方をします。

「興」は「盛んになる」「栄える」「立ち上がる」という意味があり、「復興」のほかに「振興」「興業」といった使い方をします。

この漢字の意味を組み合わせると、「復旧」とは「昔の状態に戻すこと」という意味であり、「復興」は「盛んな状態に戻すこと」という意味になります。

つまり、壊れた物を元どおりにする「復旧」に対し、元どおりにすることに加え「盛んだった状態」にまで戻すのが「復興」という違いがあります。

具体的には、地震などで破壊された「道路」や「建物」を元の状態に戻すのが「復旧」、さらに復旧した地域に「人間」「生活」「コミュニティー」「経済」など「にぎわい」を取り戻すのが「復興」です。

「復旧」と「復興」の使い分けは以下のとおりです。

【「復旧」の使い方】
・道路が復旧する
・電気が復旧する

※形、形状、状態を元どおりにすること。

【「復興」の使い方】
・被災した街を復興させる
・復興支援
・伝統工芸を復興する

※にぎわいを元に戻すこと。

 


 
それではおさらいの意味で、物理的に形を元に戻す「復旧」と、にぎわいや勢いを元に戻す「復興」について実際の出来事で確認しておきましょう。

平成28年に閣議決定された、東日本大震災からの復興の基本方針を見るとわかりやすいです。

その中で、以下のような文があります。

・被災地域の産業復興を実現するために、引き続き、被災施設の復旧や企業立地の促進、二重ローン対策、資金繰り支援等に取り組む。

 
これは、東北の被災地で、その地域の産業を「(復興)盛んだった状態に戻す」ためには、その地域の被災した施設を「(復旧)元の形に戻す」ことを促進するという意味です。

それから、もう一つ。

・インフラや住宅等(ハード)の復旧が進みつつある中、今後の復興において「まちのにぎわい」を取り戻すためには、産業・生業の再生やコミュニティの形成等の「人々の活動(ソフト)」の復興が必要である。

 
これは、人が住む住宅などは「(復旧)元の形に戻す」ことが進んでいますが、これからは産業やコミュニティ形成などを「(復興)にぎわいがあった状態に戻す」ことが必要という意味ですね。

地震
 

2.「再興」「再生」と「復興」の意味の違いと使い分けは?

「再興」を辞書で調べます。

【再興】
・再び興すこと。再び興ること。

 
東日本大震災

つまり、「再び盛んな状態にする」という意味です。

「復」は「戻す」、「再」は「再び」、そしてどちらも「盛んな状態にする」という意味です。

「復興」は「盛んな状態に戻す」、「再興」は「再び盛んな状態にする」ということですので、同じ意味といってもよいでしょう。

また、前項の「復興」の意味にも「ふたたび」という言葉が入っていますので、同じ意味ですね。

ですが使い分けを調査した結果、どちらかというと自然消滅的な衰え方をした、武道・華道・茶道などの流派は「復興」より「再興」の方を多く使っているようです。

ただし、これは言葉の持つイメージの問題だと思います。

続いて「再生」を辞書で調べます。

【再生】
・衰え、息絶えそうなものを生き返らせること。蘇生。
(一部省略)

 
ということで、かなりヤバい状態から復活させる場合に使います。

植物や生物に使いますが、「都市の再生」というように生物以外でも使います。

「再生」は、復興のように「盛んな状態まで戻す」という、そこまでの意味はありません。
 

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まとめ

以上が、「復旧」と「復興」の意味の違いや使い分けなどについてでした。

「復旧」とは、壊れた道路や建物、インフラなどを元の状態に戻すことです。

その上で、街の人々の暮らし、街のにぎわいを元の状態に戻すことを「復興」といいます。

「災害復旧」「災害復興」といえば、よく出てくる言葉が「支援」や「援助」。

「支援」と「援助」の違いをご存知ですか?

詳細については、下の関連記事をご覧ください。

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