大学の「こうぎ」、「講義」?「講議」?
と、悩むことがあります…。
まあ、パソコンなどでは正しい字に自動変換してくれます。
でも「講義」と「講議」、これはどちらかが正しくて、どちらかが間違いなのか?
それとも、別々の意味で両方とも存在する言葉なのか?
やはり、調べておくべきですね。
ということで、今回は「講義」と「講議」の違いなどについて調べてみました。
1.「講義」と「講議」の意味の違いと使い分けは?
結論からいえば、正しいのは「講義」です。
「講議」は間違いですね。
辞書で「講義」を引いてみます。
①書籍または学説の意味を説きあかすこと。講説。
②大学などで、教授者がその学問研究の一端を講ずること。普通、講読や演習に対比していい、また、大学の授業全般を指してもいう。
「大学で講義を受ける」というように使いますので②の意味で使うことが多いです。
大学で行われる授業のことですね。
ただし、①も大学とは限定していませんがほぼ同じような意味。
そして、一応「講議」も調べましたが、当然ですがありませんでした。
誤字ですから当然です。
「講義」の、「講」は「講ずる」の「講」です。
「講ずる」は、「書物や学説の意味を説く」という意味で、「講義」と同じような意味があります。
そして、二文字目の「義」、これは「講」の目的語です。
つまり、「講義」とは「義を講ずる」という意味なのです。
では、肝心の「義」の意味はというと……。
辞書で「義」を調べてみると、「意味・わけ・言葉の内容」という意味でした。
まとめると、「講義」とは「義を講ずる」という意味で、「書物や学説の意味や内容を説く」ことなのです。
また、「義」は「人としての正しい道」という意味もありますので、「人としての正しい道を説く」という意味も当てはまります。
ちなみに、間違いやすい「講議」についてですが、この二文字目の「議」は「論じる・かたる・意見・言説」といった意味です。
だとすると「講議」は、いろいろな意味にとらえることができますが、たとえば「意見を講ずる」という意味になってしまいます。
個人の意見を言ってはいけないということではないにしても、これだと大学が主張大会の場になってしまいますね。
というわけで、「講議」は間違い!
「講義」が正しいです。
2.「義」がつく言葉と「議」がつく言葉!ほかには?
「義」と「議」、「ごんべん」がつくかつかないかの違いなのですが、まぎらわしいですよね。
ということで、同じ読みなのですが「義」と「議」で意味が違ってしまう言葉を集めてみました。
結構、たくさんあります。
・異なった意味。
【異議】
・一つの意見に対して反対の意見。
【一義】
・一つの意味。最も根本的な意味。
【一議】
・一つの議論。
【集義】
・よい行いを積み重ねること。
【集議】
・人が集まって評議すること。
【論義】
・問答を行って、仏の教えを記した経論の意味を明らかにすること。
【論議】
・ある事柄について意見を出し合うこと。
【正義】
・人の道にかなっていて正しいこと。
【正議】
・正しい議論。正論。
これは、間違えますね…。
講義に関してはコチラの記事をどうぞ!
まとめ
以上が、「講義」と「講議」の違いなどについてでした。
ということで、「講議」という言葉はありません。
正しいのは「講義」、間違いないように気を付けましょう。