「エンターテイメント」と「エンターテインメント」、どちらの表記も目にします。
言葉で発言する時には、それほど意識はしません。
問題は、文書として書く時です。
「エンターテイメント」「エンターテインメント」、どっちを使うか迷いますよね。
ということで、今回は、「エンターテイメント」と「エンターテインメント」の違いなどについて調べてみました。
1.「エンターテイメント」と「エンターテインメント」の違いは?正しい表記はどっち?
「エンターテイメント」「エンターテインメント」は、英語の「entertainment」で「娯楽」や「演芸」「余興」といった意味です。
つまり人を楽しませてくれるものですね。
①実際の英語の発音は?
まずは、実際の英語の発音を聞いてみましょう。
【entertainment】
しっかりと聞くと、「エンターテインメント」の「ン」を発音していますね。
英語のつづり「entertainment」にも「n」が入っていますので、かすかではありますが「ン」が発音されています。
ただし、「ン」がとても小さくて聞き取りにくいです。
聞く人によっては、「ン」が聞き取れない人もいるかもしれません。
NHK放送文化研究所によると、外来語の表記はもとのつづりや発音を重視するのが基本とのこと。
ということで、「つづり」と「発音」を重視すると、「entertainment」の正しい表記は「エンターテインメント」ですね。
②日本人の認識度はどっちが上?
ただ、日本では「エンターテイメント」「エンターテインメント」どちらの表記も浸透していますよね。
ということで、「エンターテイメント」と「エンターテインメント」の検索ボリュームを調べてみました。
両方ともかなりの検索ボリュームがあるのですが、圧倒的に「エンターテイメント」が多くなっています。
それも「エンターテインメント」に対し、「エンターテイメント」が倍くらいのボリュームです。
ということで、日本人にとっては「エンターテイメント」、「ン」が無い方がより浸透しているということです。
③日本の辞書の表記は?
日本の辞書も調べてみました。
・エンターテインメント
【旺文社】
・エンターテイメント
【三省堂】
・エンターテインメント
ということで、インターネットの辞書も確認しましたが、辞書によって表記は分かれます。
④日本の報道機関の表記は?
では、新聞社やテレビ局の扱いはどうなっているのか調べてみました。
・朝日新聞エンターテインメント情報
【読売新聞】
・エンターテインメント情報
【産経新聞】
・エンタメ
【日本経済新聞】
・日経エンタテインメント
【NHK】
・エンターテインメント
【日本テレビ】
・情報エンタテインメント
【テレビ朝日】
・エンターテインメントゾーン
【TBS】
・エンタテイメント情報
・総合エンターテイメント
【フジテレビ】
・金曜エンタテイメント
・エンターテイメントTOP
【テレビ東京】
・火曜エンタテイメント
・水曜夜のエンターテイメントバトル
バラバラですね。
さらに、「エンターテイメント」と「エンターテインメント」のほかに、「エンタテイメント」と「エンタテインメント」のように「ー」が無いものまで混在しています。
これは、要するに「○○が正解」ということではないということですね。
また、同じテレビ局で使い方がまちまちなのは、会社が使い方を統一しているということではなく、その担当者の気持ちによって変わってしまうということなのだと思います。
⑤その他の固有名詞は?
会社名などの固有名詞なども調べてみました。
・株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
・株式会社バンダイナムコエンターテインメント
・イオンエンターテイメント株式会社
・株式会社サンリオエンターテイメント
【その他】
・エンターテインメントと趣味(Yahoo!知恵袋のカテゴリ)
・エンターテインメント(Infoseekカテゴリ)
「ン」が入る場合と入らない場合と、「ー」が入らない場合もありますね。
つまりバラバラ。
⑥「エンターテイメント」「エンターテインメント」どっち?
ということで、いろいろ調べました。
調査結果の結論をいわせてもらえば、まず英語の実際の発音はかすかではありますが「ン」が発音されていますので「エンターテインメント」です。
しかし、現在の日本で浸透しているのは「ン」が無い「エンターテイメント」。
辞書や報道機関でも、バラバラの使用状況です。
つまり、「エンターテイメント」も「エンターテインメント」も、どちらかが正解でも不正解でもないということ。
自分が使いやすい方を使えばよいということです。
ちなみに、私は普段「エンターテイメント」を使っています。
「エンターテインメント」って、なんとなく言いづらいです…。
2.「アミューズメント」とは?違いは?
この項は「エンターテイメント」表記に統一しますね。
「エンターテイメント」と似た言葉で「アミューズメント」があります。
「アミューズメント(amusemet)」の意味を辞書で調べたところ、「娯楽」「楽しみ」「遊戯」です。
「エンターテイメント」が「娯楽」「演芸」「余興」ですので似ています。
ですが違いがあります。
「アミューズメント」は「個人を対象とした楽しみ」のことで、「エンターテイメント」は「たくさんの人を対象にした娯楽」といった違いがあります。
たくさんの人々を喜ばせる人のことを「エンターテイナー」といいますよね。
まとめ
以上が「エンターテイメント」と「エンターテインメント」についてでした。
実際の英語の発音は、「エンターテインメント」の方が近いです。
ですが、現在の日本には「エンターテインメント」よりも「エンターテイメント」の方が浸透しています。
しかも、公式に「エンターテインメント」「エンターテイメント」「エンタテインメント」「エンタテイメント」、全ての表記が存在します。
「ン」が入ったり入らなかったり、「ー」が入ったり入らなかったり。
つまり、どれが正解で、どれが間違いということはありません。