「平成」や「昭和」、「大正」「明治」は「年号」なのか、それとも「元号」なのか(・・?
そもそも「年号」と「元号」は違うものなのでしょうか。
ということで、今回は「年号」と「元号」の意味の違いなどについて調べてみました。
1.「年号」と「元号」の意味の違いは?
まずは「元号」を広辞苑で引いてみましょう。
すると……
・年号に同じ。
……Σ(´∀`;)えっ、同じなの?本当に??
にわかには信じがたかったので(笑)、「年号」も引きます。
「元号に同じ」なんて書いてあったらどうしようかと思いましたが、「年号」の方は長々と書いてありました。
よかった(^^;)
・年につける称号。中国で、皇帝が時をも支配するという思想から、漢の武帝の時(西暦紀元前140年)に「建元」と号したのに始まる。
(以下省略)
ということで、日本でいう「年号」とは「明治」「大正」や「昭和」、「平成」のことで、これを「元号」ともいいます。
要するに、「年号」も「元号」も意味は同じであるということですね。
ですが、専門家の間では「年号」と「元号」には違いがあるらしく、一例をあげると「平成30年」の「平成」が元号、「30年」が年号といった区分けなど、様々な意見があるようです。
つまり、意見が曖昧ではっきりとした区別がなされていないというのが現状のようです。
ですから、「年号」と「元号」は一般的には「同じもの」というのが結論です。
それでは、次項ではこの「元号」「年号」の由来や、「元号」「年号」を変えていくタイミングや意味などについて解説します。
2.「年号」「元号」「西暦」の由来は?
前項の通り、「元号(年号)」は「明治」や「昭和」などのことなのですが、元々は中国が発祥でそこから世界に広がりました。
元々の中国での元号を変える理由は、「王朝は時間も支配する」という意味と、「前王朝を打倒し、新たに王朝に就任したことによる政治支配の象徴」という意味でした。
今現在「元号」を使用している国は日本だけとなっています。
日本で最初の元号は「大化」です。
「大化の改新」の「大化」ですね。
孝徳天皇の元号で、西暦645年が大化元年です。
「大化」の前にも「法興」などの元号はありましたが、これは朝廷が正式に定めた元号ではない「私年号」です。
日本では、天皇の代替わりで元号を変えることもありましたが、災害などの悪い出来事が起きた時や、天皇即位以外のすごく良い出来事が起きた時などに元号を変えました。
つまり、悪い出来事の時は元号を変えることで悪い空気を払拭する意味があり、良い出来事の時はその良い事にさらに乗るという意味がありました。
また、独自の元号を使うことは、「どの国の属国でもなく独立している国である」という意味もあります。
明治維新後は、一世一元の制が採用されているため、一人の天皇に一つの元号、新しい天皇が即位した年が新元号の元年になります。
「西暦」は、イエスキリストが誕生した年を紀元とする西洋の暦です。
イエスキリストが誕生する前が「紀元前(B.C.)」、イエスキリスト誕生後が「紀元(A.D.)」です。
ちなみに、「B.C.」とは「Before Christ(キリスト以前)」、「A.D.」とは「Anno Domini(わが神の年)」です。
西暦紀元が創設されたのは525年のこと、ローマのディオニシウス・エクシグウスが創設し、532年の復活祭で初めて使用しました。
つまり、イエスキリストが誕生した年を起点にして、「キリストが誕生した年ら年数を数えると今は532年である」として西暦を使いはじめたのです。
西暦ではイエスキリストが誕生した年が「紀元1年」……ですが!実際のイエスキリストの誕生日は紀元前のようです(^^;)
サバを読んじゃったのかな。
諸説ありますが、イエスキリストが誕生した年は紀元前7年とも紀元前2年ともいわれています。
当然ですが、今となってはイエスキリストが何年に誕生したかを特定するすべはありません。
「平成1年」と「元年」の使い方については、下の関連記事をご覧ください!
まとめ
以上が、「年号」と「元号」の違いなどについてでした。
「年号」と「元号」は一般的には同じ意味です。
ですから、「生年月日は年号でお願いします」と言われても「元号で」と言われても、どちらも同じように書けばよいです。
「西暦で」と言われたら、「昭和○年」や「平成○年」と書いてはいけません。
そういえば、もうすぐ平成が終わり、新しい元号になりますね。
次の元号は何になるのかな。
楽しみです。
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