「コンビーフ」と「スパム」、どっちも缶に入って売っています。
どちらも、お肉の加工品なのですが違いをご存知ですか?
肉の種類?それとも加工方法?まさか同じ物だったりして?
ということで、今回は「コンビーフ」と「スパム」の違いなどについて調べてみました。
1.「コンビーフ」と「スパム」の違いは?
①コンビーフとは!
「コンビーフ」は英語の「corned(塩漬けの)beef(牛)」、つまり塩漬けにされた牛肉のことです。
市販されているコンビーフは、粗塩で塩漬けにした牛肉を加熱後、フレーク状にして缶詰などにされます。
【コンビーフ】
元々は船員用の保存食で、良質の牛肉というよりは、高値がつかない質の悪い部分の肉を細かくして加工していました。
ところで、コンビーフといえば特徴は台形の缶詰。
台形の缶詰が考案されたのは1875年のアメリカの食品会社です。
ぎゅうぎゅうに詰まった肉を取り出しやすいようにと、一方が広くなった台形となりました。
コンビーフは細かくほぐれるので、サラダなどに混ぜて食べるのが定番メニューです。
サンドイッチやポテトサラダに混ぜてもおいしいですね。
②スパムとは!
「スパム(SPAM)」は商品名です。
アメリカのホーメル食品が販売しているランチョンミートの缶詰が「SPAM」です。
【スパム】
ランチョンミートとは、豚肉や牛肉のひき肉に香辛料や調味料を加え、型に詰めて加熱したもの、分かりやすくいえばソーセージの中身です。
つまり、ひき肉を腸詰ではなく缶詰にしたということですね。
元々は「spiced ham(スパイスドハム)」の名前だったのですが、あまりにも普通っぽい名称ということで、「スパム(SPAM)」になったということです。
最初の「sp」と最後の「am」を、合わせただけではないのかと思ってしまいますが、違うようです…。
「スパム(SPAM)」も保存がきく食品であることから、アメリカ軍の食事として採用されました。
コンビニで売っているスパムおにぎりがおいしいですよね。
そのまま焼いただけでもいけますし、ハムエッグのハムの代わりにもなります。
③「コンビーフ」と「スパム」の違い!
ということで、「コンビーフ」と「スパム」の違いをまとめます。
牛肉が原料である「コンビーフ」に対し、「スパム」は豚肉がメインで、牛肉も使われるほか、まれに鶏肉も使われるそうです。
またどちらも缶詰なのですが、「コンビーフ」は加熱後にフレーク状にほぐして缶に詰めるのに対し、「スパム」は缶に詰めてから加熱します。
ですから、「スパム」は缶から出すと固まっている状態であるのに対し、コンビーフは缶から取り出すと細かくほぐれます。
2.「チューリップ」「コンビーフハッシュ」とは?「コンビーフ」「スパム」との違いは?
①チューリップとは!
「チューリップ(TULIP)」もスパムと同様、ランチョンミート缶の商品名、こちらはデンマークの会社の商品です。
沖縄県ではランチョンミートが定番のおかずであり、人気が高いです。
というのも、沖縄でランチョンミートが食べられるようになったのは戦後、アメリカ軍が持ち込んだから。
その沖縄県では当時、アメリカ製の「スパム」のほかにデンマーク製の「チューリップ」も持ち込まれ、現在もこの2種類がランチョンミートの2大勢力になっているのです。
「スパム」と「チューリップ」、同じランチョンミートなのですが、若干「チューリップ」が薄味で、沖縄での人気は「チューリップ」の方が高いです。
沖縄ではゴーヤーチャンプルーの具材にしたり、味噌汁にも入れますよ!
【チューリップ】
②コンビーフハッシュとは!
「コンビーフハッシュ」とは、コンビーフと茹でたさいの目状のジャガイモを混ぜた缶詰で、沖縄の食卓に欠かせないものです。
【コンビーフハッシュ】
コンビーフハッシュも、アメリカから沖縄県に伝わりました。
よく、沖縄を旅行した観光客のお土産になる缶詰です。
サラダやチャーハン、野菜炒めなどに混ぜたりして食べる、定番のおかずです。
肉料理の「シュラスコ」と「ケバブ」に関しては下の記事をご覧ください!
まとめ
以上が、「コンビーフ」と「スパム」の違いなどについてでした。
コンビーフとは塩漬けされた細かい牛肉の缶詰、スパムはランチョンミートの缶詰で商品名です。
ランチョンミートとは豚肉や牛肉のひき肉の加工品のこと、つまりソーセージの中身だけです。
コンビーフもスパムもおいしいけれど塩分や油が気になるという方、最近は塩分ひかえめや低脂肪のものもありますよ!
「ローストビーフ」や「ステーキ」、「牛たたき」に関してはコチラの記事をご覧ください!