「ズック」というと、布製の靴のことですよね。
ただ、最近では「ズック」と言わない方が増えているそうです。
そういえば、最近は「ズック」を聞かなくなった気が……いや、そもそも「ズック」ってどんな靴のこと?シューズとは違うのか??
ということで、今回は「ズック」の語源や意味について調べてみました。
1.「ズック」の語源・意味は?方言なの?
「ズック」の語源はオランダ語で「粗い麻布(doek)」です。
「ズック」を広辞苑で調べてみると、
①麻または綿の太撚糸で地を厚く平織にした織地。多くインドから産出。テント・靴・鞄・帆などに用いる。
②ズック①で作った靴。
つまり「ズック」とは、元々は靴ではなく布のことなのですね。
ズックは帆布の布と同じです。
分厚く頑丈な布ということですね。
靴の「ズック」は「ズック靴」を略したものです。
日本で「ズック」という言葉が広まったのは、校内履き(足の甲にゴムがついたシューズ)がきっかけだったようです。
【校内履き】
あれを「ズック」と呼んだようですね。
でも私が住んでいる地域では、あれは「シューズ」で「ズック」とは呼ばなかったなあ。
私がイメージする「ズック」は足の甲まで布で覆われている靴のこと。
小さい頃、まだ蝶々結びがうまくできない頃はよく履いていました。
最近、大人でも子供が履くようなズックが流行っていましたよね。
でも、あれは「ズック」ではなく「スリッポン」と呼ばれています。
【スリッポン】
「ズック」という名前はダサいのかな。
最近の若者では「ズック」という言葉自体を知らない方が多いようです。
「ズック」は方言では?という話もありますが、「ズック」という言葉は以前は全国区でした。
言葉のすたれ具合に地域差があるだけです。
その証拠に、「ズックリン」という靴用洗剤もあります。
【ズックリン】
2.「ズック」と「スニーカー」と「シューズ」の違いは?
「シューズ」は靴もしくは短靴(くるぶしが見える靴)のことです。
「スニーカー」はゴム底の運動靴のことです。
ゴム靴なので足音が立たない、こっそり歩くの意から「スニーカー」という名前になりました。
英語の「sneak(こそこそ動く、こっそり入る)」からきています。
「ズック」は上記の通り、ズック地の靴のことです。
つまり、シューズの中にスニーカーとズックがある、シューズの一つの種類がスニーカーでありズックであるということです。
ということは、コンバースみたいな靴は、ズックでありスニーカーなのか……(。´・ω・)?
シューズと同じレベルの分類では、
・ブーツ:長靴
・サンダル:かかとが見える靴
があります。
靴の長さ順に、サンダル→シューズ→ブーツです。
まとめ
以上が、「ズック」の語源や意味についてでした。
そっかあ、最近は「ズック」とは言わないのか。
私の中では、小さな子供の靴は今でも「ズック」なんだけどなあ。
言葉って、流行ったりすたれたり、目まぐるしいですね。
特にファッションアイテムの名前は……ファッション・アパレル業界の陰謀ではないかと疑っています。
先日はキュロットではなく「ガウチョ」と覚えたのが数年前、この前お店に行ったら「スカンツ」になっていてびっくり、「これはガウチョじゃないの?」と怒りを覚えました。
「ズック」の語源について説明してきましたが、語源が謎の言葉はたくさんありますよ!
たとえば、「ずらかる」…、謎です…。
「ずらかる」の語源については、下の関連記事をご覧ください!