黄色い容器に赤いキャップでお馴染みの「ボンド」。
相当な昔からある製品で、子供の頃から使っていた記憶があります。
それと、プラモデルをつくる時に「接着剤」もよく使いました。
当時はあきらかに、「ボンド」と「接着剤」を使い分けていたような…。
では、この2つ…、いったい何がどう違うのだろう???
ということで、「ボンド」と「接着剤」について徹底的に調べてみました!
本記事では、「ボンド」と「接着剤」の違いと、その特徴などについて解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!!!
1.「ボンド」と「接着剤」の違い!
まずは、「ボンド」と「接着剤」の違いを簡潔にお伝えします。
「接着剤」とは、物と物とを貼り合わせるための物質の総称であり、「ボンド」もその一つに含まれる。
ということで、大きな「接着剤」があり、その中の一つが「ボンド」であるということ。
それでは、次項では「接着剤」と「ボンド」の特徴などについて解説していきます。
2.「ボンド」とは!その特徴は?
「ボンド」は、コニシ株式会社で開発された接着剤。
1950年代当時、日本の工業が発展すると予想したコニシ株式会社では「接着剤」の研究開発を始めます。
そして、1952年にセメント袋用の接着剤を発売開始。
速乾性が高く剥がれないというのが特長でした。
翌年の1953年に、その接着剤を「ボンド」と名付けて商標登録します。
ちなみに、「ボンド」は英語で「bond」、意味は「結合」。
その後、木工用の「ボンド」が発売され、これが主力製品になるのです。
当時は、多くの人が下駄を履いていたのですが、下駄の歯が外れてしまうと、それだけで捨てていました。
この歯が外れた下駄を、歯を接着することで再び履くことができないか?ということで、木工用の開発をしたのがきっかけだったのです。
そんな木工用「ボンド」なのですが、その名のとおり木材の接着には強力な力を発揮します。
乾くまではある程度時間がかかりますが、乾いてしまえばその耐久力は頑強。
しかも、白い液体が透明になり目立たなくなります。
ただし、木工用「ボンド」は水溶性といった欠点も。
水溶性なので、濡れた場所には使えません。
また、一旦乾いて透明になり、強力に接着した場合でも、長時間雨などにさらされればやがて溶け出します。
透明でカチカチだったボンドは、白くなり時間とともに柔らかくなってしまうということ。
ですから、水が当たらないような場所で使わなくてはいけません。
ところで、木工用「ボンド」は水に弱いのですが、コニシ株式会社では水に強い接着剤も販売していますよ。
たとえば、上にあるように「水中ボンド」やお風呂で使う「バスボンド」など。
その他にも、割れた植木鉢を接着するものや、ブロック塀専用といったものも。
用途に応じて、盛りだくさんですね。
3.「接着剤」とは!その特徴は?
「接着剤」は、物と物とを貼り合わせるための物質の総称。
その歴史は古く、実は石器時代には使われていました。
たとえば、狩りをする時に使う矢と矢じりの接合にアスファルトが接着剤として使われていたそうです。
それから、壊れた土器の修理に、漆(うるし)が接着剤に使われていました。
すごい!!!
ちなみに、「bond(ボンド)」は「結合」ですが、「接着剤」は英語で「adhesive(アドゥヒィーシブ)」や「glue(グルー)」。
現在では品質が向上し、木材や紙はもちろん、プラスチック・金属・ガラス・布・皮など様々な物に対応した「接着剤」があります。
しかも、瞬時に強力に接着できるなど性能も進化。
いくつか、製品を紹介します。
①アルテコ瞬間接着剤712木工用
これは、「木工用ボンド」と同じ、「木工用」です。
さらに、瞬間的にくっつく性能をプラスしました。
木と木の接着以外に、木と金属との接着などにも使えます。
②セメダイン超多用途接着剤AX-041
こちらは、多用途を誇る接着剤。
木材はもちろん、皮・プラスチック・ゴム・コンクリートにも使えますよ。
③スコッチ超強力接着剤プレミアゴールド
こちらも、多用途タイプ。
しかも接着剤特有の嫌な臭いがありません。
臭いが苦手な人向けです。
用途は、木材・金属・シリコーン・ポリプロピレン・ポリエチレンなど。
また、屋外や水周り、凸凹面でも使用可能ですよ。
まとめ
以上が、「ボンド」と「接着剤」の違いと特徴についてでした。
「接着剤」は、物と物とを貼り合わせるための物質の総称。
そして、「ボンド」はその「接着剤」一つであり、コニシ株式会社が発売した製品名です。
「接着剤」はその用途によって様々なものがあるのですが、木工用で有名なのが木工用「ボンド」。
ただし現在、コニシ株式会社が販売する「ボンド」には木工用以外のものもたくさんあります。
ところで、接着剤について説明しましたが、同じように接合に使うのが「テープ」です。
「絶縁テープ」と「ビニールテープ」について解説した記事がありますので、もしよかったら下をご覧ください。