雑穀が流行っていますね。
私も流行りに乗っかって、雑穀米を炊いたことがあるのですが、祖父母と父には「昔を思い出すからやめろ」と大不評でした。
うち、貧乏だったみたいです……今もか(笑)
日本の「五穀」は「米・粟・麦・豆・稗(黍)」だそうです。
稗や粟、黍がなかったらうちの先祖なんかは生きのこっていなかったかも。
命の恩人です。
ということで、今回は「ひえ」や「あわ」、「きび」について、歴史や栄養価、調理方法などを調べてみました。
1.「ひえ(稗)」とは?
まずは、写真から。
ひえ(稗)は日本で最も古い雑穀で、なんと縄文時代から食べられています。
イネ科の植物で低温に強いほか、塩や酸性土壌にも強く、やせた土地でもよく育ちます。
虫もつきにくいので長期保存も可能です。
ひえの語源は「日得」で、日ごとに茂っていくことから「日得」となったといった説があります。
ひえは100gあたり367キロカロリー(白米100gあたり356キロカロリー)、ミネラルや食物繊維が豊富です。
実は白く、小粒です。
粘りがなくパサパサ・パラパラした食感です。
冷めると独特のにおいが出てくるし、もそもそとした食感になるので、よりいっそうおいしくありません。
ひえを電子レンジで炊く方法は、ひえ1/2カップに対し水を120ml、30分~1時間ほどの吸水時間をおいてから、ラップをして電子レンジで5分加熱、その後10分蒸らして出来上がりです。
炊飯器で白米と一緒に炊くのも食べやすくておすすめです。
炊飯器で白米とひえを一緒に炊く場合は、普段白米を炊くときよりも、水を多めにしてください。
【国産ひえ】
2.「あわ(粟)」とは?
あわ(粟)も縄文時代から食べられていた雑穀で、イネ科の植物です。
実は小粒で、黄色や白っぽい色をしています。
「あわい味」というのが語源のようです。
つぶつぶした食感で甘みもあります。
あわは100gあたり364キロカロリー、亜鉛やマグネシウムなどのミネラルや食物繊維が多く含まれています。
あわには、「もちあわ」と「うるちあわ」があり、「もちあわ」は粘りがあり「うるちあわ」は粘り気が弱いです。
現在市販されているあわは「もちあわ」が多いです。
あわの電子レンジを使った炊き方はひえと同じです。
あわを白米と一緒に炊飯器で炊くときにも、ひえと同じで、水を少し足してください。
【あわとひえでおかゆを作ってみた】
あわはお菓子作りに使うのもおすすめです。
【国産もちあわ】
3.「きび(黍)」とは?
きび(黍)は強い雑穀で、イネ科の植物です。
弥生時代に中国から伝わったのではないかといわれています。
強い植物ですので、他の作物ができないやせ地でもきびなら栽培できます。
きびの粒はあわよりも少し大きく、黄色です。
「きび」は「黄色の実(黄実)」が語源という説もあります。
つぶつぶプチプチとした食感、好きな方は多いのでは?
私もきびの入ったご飯は好きです。
きびにも、粘りのある「もちきび」と粘りの少ない「うるちきび」がありますが、現在では「もちきび」の方が多いです。
きびは100gあたり356キロカロリー、カルシウムやマグネシウム、鉄分や食物繊維が多く含まれています。
ちなみに、きび砂糖ときびは関係ありません。
きび砂糖はさとうきびから作られる砂糖のことです。
きびの電子レンジを使用した炊き方はひえやあわと同じです。
きびを白米と一緒に炊飯器で炊くときにも、ひえやあわと同じで、水を少し足してください。
【もちきび雑炊の作り方】
うちでは餅つきのときに、きび餅を作ります。
すぐにかたくなるので、ついた後にまるめるのが大変です。
【国産もちきび】
雑穀米を炊くときにはこういうのを使うと手軽においしく炊けますよ。
【雑穀10種ブレンドセット】
「海老芋」と「里芋」の違いについては、下の関連記事をご覧ください。
まとめ
以上が、ひえやあわ、きびなどについてでした。
昔は「一生に一度はお腹いっぱい白米を食べたい」と言いながら食べていたひえやあわですが、今では健康のために、あるいはおいしいから食べている方が多いです。
雑穀には白米に比べて食物繊維が多く、ミネラルも豊富に含まれていますし、脚気予防にもなります。
とはいっても、ひえだけ、あわだけを食べるのは、人によっては苦手な方もいると思いますので白米と混ぜて食べるのがおすすめです。
スーパーに白米と一緒に炊く雑穀が売られているので、ぜひお試しあれ。