桃、大好きなのですが、時々ハズレに遭遇します…。
ところで、そんなハズレの桃の中には「渋い!」と思うものも。
柿が渋いのはわかりますが、どうして桃が渋いのだろう…。
ということで、今回は桃が渋くなる原因と、渋い桃の食べ方などについて調べてみました。
1.桃が渋い原因とは?なぜ渋いの?
桃の果実が渋くなる原因は「タンニン」です。
タンニンとは、ポリフェノールの一つで、お茶や赤ワインなどに含まれる渋みの成分です。
渋柿を食べると、強烈な渋みがありますが、これもタンニンが影響しているのですね。
そして、桃の木にもこのタンニンが含まれています。
ですから、桃の木にあるタンニンが、果実に含まれるかどうかで渋い桃になったり甘い桃になったりするわけです。
では、なぜ木のタンニンが桃の果実に含まれるのか?を説明しますね。
①桃が渋くなるのはストレスが原因!
桃の果実が渋くなる原因は、桃の木のストレスが影響しているのではないかといわれています。
そのストレスの要因となるのが、水分量です。
雨が降らず乾燥した状態が続いた後に、梅雨の大雨があった場合はかなりの確率で渋い桃ができてしまうのです。
水分が多すぎる場合に桃の木にストレスがかかりますが、逆に乾燥しすぎもよくないといわれています。
そのため農家の方々は、水分量に気を配ります。
もちろん、果実を目で見ただけでは桃に渋みがあるかどうかはわかりません。
そしてやっかいなのは、この渋みは糖度計などでも計測できないということ。
ですから、桃に渋みがあるかどうかを判定するには、実際に味見をするしかないのですね。
②桃が渋くなるのは早すぎる収穫!
桃が渋くなる原因はストレス以外もあります。
桃は収穫のタイミングが難しいデリケートな果物です。
桃は完熟状態が一番おいしい時期なのですが、この完熟状態は実は半日から1日くらいしかありません。
完熟期に収穫して流通となると、家庭の食卓に上がる時には完熟している一番おいしい時期は過ぎてしまっています。
ですから、桃の農家はこの完熟状態になる少し前の絶妙なタイミングで収穫します。
ですが、この絶妙な収穫に適したタイミングよりも少し前に収穫してしまうと甘味が少ない桃になってしまいます。
桃の品種にもよりますが、その若い桃の中に若干渋みが残る場合があります。
ちなみに、完熟しても収穫せずに放っておくと、桃の実は過熟状態となり、自然に地面に落下してしまいます。
③桃が渋い原因!まとめ
ということで、桃が渋くなる原因は水分量によるストレスが一つ。
それと、収穫時期のタイミングが早すぎる場合です。
そしてその渋みの正体はお茶などにも含まれるタンニンです。
ちなみに、この桃に含まれるタンニン、健康上は全く問題ありませんよ。
では、次項ではこの渋い桃をどのようにして食べるか!について説明しますね。
2.渋い桃の食べ方とは!
桃を甘くするための方法として、多い勘違いが「待つ」ことです。
確かに追熟して甘くなる果物がありますが、桃は時間を置いても甘くなりません。
ですから「待つ」行為は、硬い桃が軟らかくなるだけで甘くなることはありませんし、時間の無駄です。
それから、桃の返品が効くのか?ですが、これは販売したお店や農家によります。
確認してみることはよいと思いますが、おそらくは難しいでしょう…。
捨てるのももったいないし、どうしても食べたい場合はどうしたらよいか?
そういった場合は、コンポートです。
半分に切った桃の種を取り除いて、皮がついたまま水と砂糖とレモン汁で煮るだけ。
そして、皮を取り除いて冷蔵庫で冷やせば完成です。
【桃のコンポート】
簡単ですね。
それから、ジャムに加工する手もありますよ。
【桃のジャム】
煮る時間が結構かかります。
時間がかかりますが、ジャムにした場合はコンポートより日持ちします。
ですから、桃がたくさんある場合は、ジャムもよいかもしれませんね。
美味しそうです。
3.渋い桃を買わないようにするには!
美味しい桃の見分け方について説明します。
①美味しい桃の生産者をチェック!
桃が出回る時期はだいたい6月~9月頃。
早く買ってしまうと、甘味が少ないものが多く、渋い桃に当たりやすくなります。
ですが、その桃の美味しい時期は品種や産地によって違いますので、一概には言えません。
可能なのであれば、一度食べて美味しかった桃の情報をメモしておき、同じ物を毎年同じ時期に買い求めるのがおすすめです。
たとえば、購入日と産地、生産者や農家ですね。
②大きい果実を選ぶ!
それからもう一つ、できるだけ大きい果実を選びましょう。
桃が大きく育つということは、ストレスが少なかったといえます。
つまり、水分のコントロールが上手くいったということ。
これも、全てがそうだとは限りませんが、渋い桃に当たる確率は低くなります。
③白い斑点が有るもの!
桃の果皮の赤い部分に、白い斑点がある桃がより甘いとされています。
この斑点の正体は、果皮にできた亀裂。
つまり、果実が美味しく熟したことで起きる亀裂で、甘味が増しているサインです。
この斑点が多ければ多いほど美味しい桃といえます。
下の写真にあるような斑点ですね。
④左右対称で丸いもの!
桃は割れ目がありますが、それを境に左右の大きさが違うものがあります。
これは、果実が大きくなる過程で、なんらかの障害が出たと判断できます。
つまり、何らかのストレスが影響している可能性が高いということ。
ですから、そういった形の桃は避けて、左右対称でまん丸い形のものを選びましょう。
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まとめ
以上が、桃が渋くなる原因と、渋い桃の食べ方についてでした。
桃は、大雨などの天候不順によって渋くなる場合があります。
渋い桃は、できることなら買いたくないのですが、当たってしまった場合はコンポートなどにして食べましょう。
桃は時間を置いても甘くならないことをお忘れなく。
美味しい桃の見分け方は、①果実が大きい、②果皮に白い斑点、③果実が左右対称で丸いもの、がポイントですよ。
そして、「美味い!!」といった桃に出会えた時は、生産者や農家、購入した日などをメモしておき、来年また買いましょう。
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