「では、この辺で終了します」なのか?
「でわ、この辺で終了します」なのか?
「では」と「でわ」で、どっちだっけ??と思うことありますよね。
ということで、今回は「では」と「でわ」の意味の違いや正しい使い方について解説していきます。
また、「では」「でわ」以外の、まぎらわしい「は」と「わ」の正しい使い方を例文で紹介します。
1.「では」と「でわ」の正しい使い方のポイント!
最初に、正しい「では」と「でわ」の使い方について、簡単にポイントをお伝えします。
「では、そろそろ始めましょう」
「では、砂糖抜きならいかがでしょうか」
といった使い方をする「では」は、「それでは」という言葉を省略した接続語です。
こういった場面では「では」が正しい使い方になります。
つまり、「でわ」は間違い。
必ず「では」と記入しましょう。
「では」:正解
「でわ」:誤り
それでは、「では」と「でわ」の意味などについて、さらに詳しく説明していきますね。
2.「では」と「でわ」の意味と使い方!
①「では」接続語の意味と使い方!
まずは、「では」の接続語の意味と使い方から説明します。
①「それでは」の略。そういうわけなら。「―、こうしよう」
②「それでは」の略。区切りをつけることを示していう語。「―さようなら」
意味が2種類ありますので、似ているのですが順に説明しますね。
意味①の「では」は、「それでは」の略で「そういうわけなら」ということです。
意見が合意しない場合などに、妥協した案を提案する時などに使います。
「我が家で夕食を食べていきませんか?」
「家内が既に準備していますので、遠慮したいと思います」
「では、お茶だけでもどうでしょうか?」
「では、お茶だけ」の「では」ですね。
この「では」は、「そういうわけなら」や「そういった事情ならば」といった言葉に置き換えることができます。
意味②の「では」は、これも「それでは」の略で、区切りをつけることを目的とした言葉です。
ある行動などを転換したり、終了させたりするための「区切り」のために使います。
「では、この辺で終わりにしましょう」
「では、そろそろ始めましょう」
「では、ここからは次の議題に移ります。」
「今日はここまで。では、また明日」
といった使い方をします。
行動や議論などの転換点に使用するということですね。
この「では」は、「それでは」に置き換えることができます。
②「では」連語の意味と使い方!
続いて、「では」の連語の意味と使い方です。
①判断の前提をあらわす語。~だとすると。~であるならば。「彼が投手では勝てないかもしれない」
(断定の助動詞「だ」の連用形+係助詞「は」)
②~においては。~を用いては。「現時点では、まだ判断できない」
(格助詞「で」+係助詞「は」)
③~ずには。~なくては。「あなたと結婚しないでは、生きていけない」
(接続助詞「で」+係助詞「は」)
④連語。「喜んでは泣いて、また喜ぶ」
(接続助詞「で」か「て」+係助詞「は」)
意味が4種類ありますので、順に説明します。
意味①の「では」は、判断の前提をあらわす言葉で「~だとすると」ということです。
「彼の今の成績では、合格は難しい」
といった使い方をします。
意味②の「では」は、「~においては」または「~を用いては」ということです。
「現在では、そういったことは問題にならない」
といった使い方をします。
意味③の「では」は、「~ずには」または「~なくては」ということです。
「約束しないでは、進めることはできない」
といった使い方をします。
意味④の「では」は、接続助詞の「で」や「て」と係助詞の「は」を合わせた連語です。
「脱いでは、着て楽しむ」
「怪我人がでてしまっては、なんにもならない」
といった使い方をします。
③「でわ」の意味とは?
最後に「でわ」の意味ですが…。
単独の「でわ」という言葉は存在しません。
「出羽(でわ)」という地名は存在しますが、地名以外では何もないのです。
つまり、メールのやり取りで単独で「でわ」を使用するのは間違いということです。
3.「は」と「わ」の正しい使い方!
「は」と「わ」は、「では」と「でわ」以外にもたくさんまぎらわしい使い方があります。
とういことで、「は」と「わ」の正しい使い方を紹介しますね。
「こんにちは」正
「こんにちわ」誤
「今日(こんにち)は、ご機嫌いかがですか?」という挨拶を省略した言葉が「こんにちは」です。
ちなみに「こんばんは」は、元々「今晩は、~ですね」という挨拶だったものが省略されて「こんばんは」になりました。
「雨が降るは風は吹くは」誤
「雨が降るわ風は吹くわ」正
助詞は基本的に「は」なのですが、昭和61年の「現代仮名遣い」の中で例外的に「わ」を使うことになっています。
他にも、「降るわ降るわ」「来るわ来るわ」「飲むわ飲むわ」「飲むわ食うわ」なども例外的に「わ」を使用することになっています。
なぜ例外的に「わ」を使うのか、その理由については明らかになっていません。
つまり、「謎」ということですね。
まとめ
以上が、「では」と「でわ」の意味の違いや正しい使い方についてでした。
ということで、「でわ」は間違いなので使ってはいけません。
正しくは「では」です。
「では」は、「それでは」という意味です。
「それでは」が省略されて「では」になりました。
ではでは、さようなら。