「ざっくばらんに~」なんて言われると及び腰になってしまうコミュ障の私ですが(^^;)、「ざっくばらん」ってきちんとした意味は分からなくても、語感で「うんうん、今夜はざっくばらんに、ね」となんとなく分かってしまう不思議な言葉ですよね。
「ざっく」の部分がいいのか、「ばらん」の響きがいいのか……そもそも「ざっくばらん」って日本語なの?
ということで、今回は「ざっくばらん」の語源や歴史について調べてみました。
1.ざっくばらんの語源は?漢字で書くと?
「ざっくばらん」を広辞苑で引くと、
・心中をさらけ出して隠さないさま。
・遠慮がないさま。
・あけすけ
という意味が載っていました。
使い方は「ざっくばらんに言う」「ざっくばらんな人」動詞にも名詞にも使えるようですね。
ざっくばらんな人って得意ですか?
私はちょっと苦手です(^^;)
「ざっくばらん」は心を「ざっくり」割って「ばらり」と明かす、という日本語です。
外来語ではありません。
江戸時代には「ざっくばらり」という言い方で使われていて、川柳にも書かれています。
「ざっくばらん」の語源には「ざっくりばらり」以外にもう一つの説があります。
堅苦しいことをあらわす「四角張る」の打ち消しで「四角張らぬ(四角張らん)」、それが訛って「ざっくばらん」になったという説です。
したがって「ざっくばらん」は上記のとおり、漢字はありません。
2.ざっくばらん、目上の人に使うときには?
「ざっくばらん」の使い方は、
・ざっくばらんな人・性格
・ざっくばらんに話そう
・ざっくばらんな意見を聞きたい
こうしてみると、友達や部下(目下の人)に向かって使うことが多い言葉ですね。
「(今日は気を使わなくてもいいから/怒らないから)ざっくばらんな意見を言ってくれ」という使い方です。
「ざっくばらんな性格」は誉め言葉なのかなあ、長所か短所かは判断が微妙なところですね。
自分で「私は~」と言う分にはよいですが、他人から「君はざっくばらんな性格だね」と言われたら、誉められたのかけなされたのか、判断に迷ってしまいそうです。
まあ、こう思うのは私がざっくばらんな人が苦手だからかなあ(笑)
他人を誉めたいときには、「裏表のない・フランク・明るい」と言い換えた方がよいかもしれません。
「ざっくばらんに話してほしい」ということを目上の人に伝えたいときは、「ざっくばらんに~」は使いにくいですよね。
目上の人に使いたいときには、「忌憚(きたん)のない意見を伺いたい」「腹蔵(ふくぞう)ないご意見を承りたい」、また、自分がざっくばらんに話したいときには「率直に/単刀直入に申し上げると」という前置きをしてから、意見を述べるのがおすすめです。
漢字をテーマにしましたが、風邪をひくの「ひく」を漢字にするとどういう字かご存知ですか?
また「患う」や「罹る」ではなく、なぜ「ひく」というのか?「風邪をひく」の語源などについては、下の記事をご覧ください。
まとめ
以上が、ざっくばらんの語源や歴史についてでした。
「ざっくばらん」と似た言葉で「無礼講」がありますが、ざっくばらんと無礼講は微妙に違います。
ざっくばらんは「言いにくいことを腹を割って言うこと」ですが、無礼講は「礼儀を捨てる、礼儀を無視すること」です。
ざっくばらんだからといって無礼ではないということ、「今日はざっくばらんに何でも話してくれ」と上司から言われたとき、無礼を働いてはだめ、気を付けてください。