精巧なミニチュアや、街の風景そのままのジオラマ、手先が不器用な私は「よくこんな小さくて細かいものを作れるなあ」と感嘆します。
見ているだけでおもしろいですよね。
ところで、「ミニチュア」と「ジオラマ」、この二つってどう違うのでしょう?
ということで、今回は「ミニチュア」と「ジオラマ」の違いなどについて調べてみました。
1.「ミニチュア」と「ジオラマ」の違いとは?
「ミニチュア」とは小型模型のことです。
決まった大きさの定義はありませんが、一般的に1/12サイズからがミニチュアです。
ドールハウスも1/12サイズが多いですね。
また、「ミニチュアダックスフント」などのように「小さいもの」を意味する場合があります。
一方の「ジオラマ」は、風景を立体模型で表現したものです。
博物館などに展示される巨大なものもありますが、ミニチュアを使用した小さいものが多いです。
「ジオラマ」はフランス発祥で、もちろんフランス語(diorama)です。
ミニチュアの家や線路や踏切などを配して、街の光景を再現したものが「ジオラマ」ですね。
ジオラマでは1/12サイズよりも小さいミニチュアが使われることが多いです。
【ジオラマ ミニチュア海水浴場作り】
2.「パノラマ」とは?ジオラマとパノラマの違いは?
「パノラマ」とは「展望・全景」の意味で、一望の下に収められた景色のことです。
展望台の上から周囲の景色をぐるりと見る、これが「パノラマ」です。
パノラマ撮影やパノラマ写真の「パノラマ」もこの意味です。
一般的なパノラマはこのとおりなのですが、実はもう一つ意味があります。
「パノラマ」とは、半円形の湾曲した球面に背景画を描き、その前に立体的な模型を並べ、照明などによって実物そっくりに見せる装置のことです。
わかりやすくいいますと、プラネタリウムと模型が合体したものですね。
明治23年に上野公園で行われた第3回内国勧業博覧会で公開された「パノラマ館」が日本最初のパノラマです。
その後、パノラマは日本各地でつくられ、一大ブームとなりました。
ジオラマとパノラマの違いでは、「ジオラマ」は一瞬の光景(シーン)を切り抜いたもの、そのシーン(電車が走っているなど)を体感できるように模型を配置して演出したもので、「パノラマ」は体感できる模型と風景は同じですが、背景が球面状です。
両者とも大きさの定義はありません。
また、「パノラマ」にくらべ「ジオラマ」は部分的です。
明治時代のパノラマは、高さ10m以上で幅も数十メートルと巨大なものがつくられていました。
3.「ドールハウス」とは?
「ドールハウス」とは直訳すると「人形の家」で生活空間を縮小したものです。
家のミニチュアの中に、これまたミニチュアの家具や家電を配置します。
「ドール」とついていますが、人形はいなくてもよいです。
16世紀のドイツで、女の子の教育に使われたおままごと道具が現代のドールハウスのもとになりました。
その後18世紀ころから精巧なミニチュアを使ったドールハウスが作られるようになりました。
ドールハウスとジオラマの違いは、ドールハウスは家の中、ジオラマは家を含めた街の風景をミニチュアで表現することが多いです。
【ドールハウス】
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まとめ
以上が、「ミニチュア」と「ジオラマ」の違いなどについてでした。
ミニチュアは1/12サイズ以下の小型模型のことで、模型を配置して風景やシーンを再現したものがジオラマです。
また、ミニチュアの家の中にミニチュアの家具や家電を配置したものはドールハウスです。
ジオラマとパノラマは、同じ模型なのですがパノラマは球面状の背景がありジオラマは部分的な風景です。