鍋の季節に大活躍する、「ポン酢」。
美味しいですよね…。
絶妙な味かげんで、焼き魚にかけて食べてもいけます!!
ですが、「ポン酢」ではなく、ただの「酢」で鍋や焼き魚を食べるわけにはいきません…。
刺激が強すぎるので…。
やはり、丁度良いのが「ポン酢」ですね…。
ところで、この「ポン酢」と普通の「酢」では何がどう違うのだろう…。
ということで、この2つの成分や原材料などについて徹底的に調べてみました。
本記事では、「ポン酢」と「酢」の違いについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!!
1.「ポン酢」と「酢」の違い!
まずは、「ポン酢」と「酢」の違いを簡潔にお伝えします。
「ポン酢」とは、ユズ・カボス・スダチ・橙(だいだい)などの柑橘類の果汁に、醸造酢や醤油などの調味料を加えた加工酢のこと。
簡単にまとめると、こういった違いです。
発酵させるのが「酢」で、混合してつくるのが「ポン酢」。
また、「酢」は醸造酢・合成酢で、「ポン酢」は加工酢です。
ただし、「ポン酢」の中にも醸造酢が加わっているということもポイント。
それでは、それぞれについてさらに詳しく解説していきます。
2.「酢」とは!
前項でも簡単に触れましたが、穀物などを発酵させてつくるのが「酢」。
発酵させてつくりますので、ほとんどが「醸造酢」という種類に分類されます。
余談ですが、「醸造」とは発酵させて醤油・味噌・酒類などの食品をつくるという意味。
これです。
米からつくるのが米酢、米・小麦・大麦を加えてつくるのが「黒酢」、大麦からつくるのが「大麦黒酢」です。
リンゴからつくるのが「リンゴ酢」で、ブドウからつくるのが「ブドウ酢」。
ちなみに「ブドウ酢」は、別名「ワインビネガー」とも。
「ブドウ酢」には、「ワインビネガー」とは製法がやや違う「バルサミコ酢」というのもあります。
それから、「酢」の多くは「醸造酢」なのですが、「合成酢」というものもあります。
これですね。
「醸造酢」は発酵させる期間が長いことから、大きなコストが必要。
そういった、コストを削減するために生まれたのが「合成酢」です。
「合成酢」は、発酵ではなく化学的につくった酢酸を水で薄め、それに調味料と醸造酢を加えたもの。
高額な醸造酢の量を極力少なくした、低価格の「酢」です。
ただし、現在は製造販売が少なくなりました。
3.「ポン酢」とは!
簡単にいってしまえば、柑橘果汁に「酢」と醤油を加えたものが「ポン酢」。
「ポン酢」は、「加工酢」という種類に分類されます。
以下が「ポン酢」。
つまりは、食事を楽しむために「酢」に調味料や果汁を加えたものということ。
「酢」そのものでも美味しいのですが、さすがに刺激が強すぎて、鍋の食材を浸して食べるわけにはいきません。
この「ポン酢」の由来は、オランダのカクテル「ポンス・ポンチ」から。
これは、蒸留酒に柑橘類の果汁・砂糖・スパイスを加えたカクテルです。
それが、江戸時代にオランダから長崎に伝わりました。
ちなみにこの「ポンス・ポンチ」は、日本人の口にお酒としては合わなかったようです。
ただし、「ポンス・ポンチ」から蒸留酒と砂糖を除いたものが、調味料として使われ始めました。
それが、調味料としての「ポン酢」の誕生。
しかし、「ポン酢」は柑橘類の果汁が入っていますので、それが酸化しやすく一般家庭向けには普及しませんでした。
「ポン酢」が食されていたのは、料亭だけだったのです。
その後、「ポン酢」の開発が進み、一般家庭向けのものが1964年に販売されました。
現在では、醤油や塩などと並んで、家庭になくてはならないものとなっています。
まとめ
以上が、「ポン酢」と「酢」の違いについてでした。
「ポン酢」の酸味は「クエン酸」で、「酢」の酸味は「酢酸」。
「酢酸」は揮発性がありますので、「酢」を吸い込むとむせます…。
「ポン酢」にも「酢酸」が含まれていますが、少量なのでむせることはありません。
ちなみに、「クエン酸」は疲労回復効果で有名ですよね。
では「酢酸」はどうなのかというと、実は「酢酸」は人の体で「クエン酸」に変化します。
つまり、「酢酸」にも「クエン酸」と同じ効果があるということ。
「ポン酢」と「酢」について説明してきましたが、同じ調味料つながりで「味の素」「ハイミー」「いの一番」の違いを解説した記事があります!
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