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「提言」と「提案」の違いを解説!意味の違いと使い分けは?

更新日:

 
「提言」と「提案」、意味がよく似た二つの言葉です。

しかし「提言」と「提案」は使い分けが必要なのです!

ということで今回は「提言」と「提案」の意味の違いや使い分けなどについてご紹介します。
 

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1.「提言」と「提案」の意味の違いと使い分けは?

まずは「提言」と「提案」を辞書で引いてみましょう。

【提言】
・考え、意見を出すこと。また、その出した考え、意見。提議。

【提案】
・案を提出すること。また、提出した案。

 
「提言」は「考え」「意見」を出す、「提案」は「案」を出す、うーん、辞書ではほぼ同じ意味ですね。

さらに深掘りして調査してみます。

①提言

「提言」は相手に対して意見や考えなどを提出することです。

政治の世界などで多く使われる言葉で、ある政策について、その専門家が意見を出す場合などに「税制改革に対する提言を行った」といった使い方をします。

そしてポイントとなるのは、この「提言」を行う専門家で、この専門家は政治を直接行うわけではなく第三者的な立場から意見を示しているのです。

つまり「提言」とは、その問題の当事者ではない人間が、その問題などに対する意見や考えを出すということなのです。

わかりやすくするためにあえて悪い言い方をしますが、ある意味「他人事」のような感じなのです。

わかりやすくするために「他人事」と言いましたが、提言の内容自体は実はそうではなく、この「提言」を行う際は重大局面の場合が多く、そのほとんどが慎重に分析と検討を繰り返した上で提出される重いものなのです。
 


 

②提案

「提案」も相手に対して意見や考えなどを提出することです。

「提案」は「提言」にくらべると、日常的に比較的多く使われる言葉です。

また「提案」は、「提言」と同様に第三者的な立場から出す場合と、自分がその問題の当事者でありながら自分たちに対して出す場合があります。

自分の組織に対して当事者として意見を出すという部分が「提言」と一番違う部分ですね。

たとえば、自分の部署の業務効率化についての提案などがあります。

この部分は「他人事」ではありませんね。

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それから第三者的な立場から出す「提案」は、ある意味「提言」と同じなのですが、その重みに違いがあります。

たとえば「提言」は、「税制調査会」などという有識者が集まった諮問機関、つまり政府が意見を求める機関が提出する重いものである場合が多いのです。

ですから、ある会社に新製品採用の提案をしても、提案が却下されて採用を見送られるというのはよくあることだと思いますが、政府が提言を無視するなどということはありません。

だからといって会社の営業で、「提案書」ではなく「提言書」を出すのはあまりにも上から目線になりますのでやめましょう。
 


 

2.「意見」「進言」と「提言」「提案」との意味の違いと使い分けは?

「意見」を辞書で引いてみます。

【意見】
①思う所。考え。
②(「異見」とも書く)思う所を述べて人を諫めること。忠告。

 
「意見」も「提案」や「提言」とよく似ていて、同じ意味でもあります。

ですが「提案」や「提言」と違うのは、「意見」は「考え」のほかに「賛成か、反対か」というような2択のようなごく簡単なものも含まれます。

つまり「イエスか、ノーか」「好きか、嫌いか」「良いか、悪いか」、これ全て意見です。

ですが、お得意様の会社に対して新製品採用の営業に行ったときに「この新製品良いですよ。」で終わってしまっては、採用は難しいですよね。

ですが「この製品を使うことで、○○時間生産性がアップします。」とか「この製品の耐久性は従来の2倍です。」といった「提案」を出し、そこに「自分は、もうこれしかないと思います。」という「意見」を加えることで伝わり方が変わるのではないでしょうか。

つまり「意見」「提案」「提言」は同じ意味でもありますが、「意見」は簡単な感想のようなものも含みます。

「提案」や「提言」は、「意見」から一歩進めて、調査や分析や協議などを行い問題解決に向けての考えを出すのです。

提言2
 

【進言】
・目上の人に対して意見を申し述べること。

 
意見する相手が上位の人の場合には「進言(する)」と言います。

意味は考えを述べることで「意見」と同じなのですが、相手が上の立場のときは「進言」を使います。

たとえば先輩に、「自分のような者が言うのも恐縮なのですが、ひとつだけ言わせてもらってもいいですか?」と発言してから言うのが「進言」です。

ですから、間違ってもお客さまに対して「進言、ありがとうございます。」と言ってはいけませんよ!

「下の立場のお前が、意見をしてくれてサンキュー。」みたいな意味になってしまいます!!
 

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日本語は意味が似ていて使い分けが難しい言葉が多いです…。

たとえば「下記」と「以下」、「下記のとおり」や「以下のとおり」といった使い方をしますよね。

この「下記」と「以下」、キチンと使い分けができていますか??

下の記事で詳しく解説していますので、もしよかったら覗いてみてください。

「下記」と「以下」の違いと使い分けを解説!使い方のポイントは?

 
 

まとめ

以上が、「提案」と「提言」の意味の違いや使い分けなどについてでした。

「提言」も「提案」も意見や考えを出すという意味では同じです。

ただし「提言」は第三者的な立場から出しますので、自分はその問題の当事者ではありません。

「提案」は、「提言」同様に第三者的な立場から出す場合と、自分自身が当事者で、自分の所属する組織に対しても行う場合があります。

また、「提言」は「提案」と比較して重い場合が多いことから、簡単に却下することはできません。

日本語は意味がまぎらわしい言葉がたくさんありますが、「表記」と「標記」もそのひとつ。

たとえば、「ひょうきの件について」の「ひょうき」は「表記」?「標記」?どっち?

下の関連記事で詳しく解説していますので、もしよかったらご覧ください。

表記と標記の違い!あるポイントを押えると使い分けが簡単!

 

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