「委託」という言葉には似たような意味の言葉がたくさんあります。
その1つが「受託」。
まぎらわしいですね~。
「委託」は仕事で使う言葉です。
そして、「受託」も仕事のやり取りで使われる言葉なのですが…なぜか「受託収賄罪」といった罪があります。
「受託」が「罪」って…仕事して罪になるって…、どういうこと??
なんだか不穏なにおいがする「受託」ですが、「委託」との違いを徹底的に調べてみましたよ!
ということで、本記事では「委託」と「受託」の意味の違いや使い分けについて調査した結果をわかりやすくお伝えしていきます。
「受託収賄罪」の意味についても説明しますので、ご期待ください。
1.「委託」と「受託」の違い!
最初に、「委託」と「受託」の違いについてわかりやすくストレートにお伝えします。
「受託」とは、頼まれて引き受けることです。
仕事などにおいて、「委託」が頼む側で、「受託」が頼まれる側ですね。
言い方をかえれば、仕事をまかす側が「委託」、仕事をまかされる側が「受託」。
ですから「委託」と「受託」は、それぞれ反対語、対義語です。
たとえば、Aという会社が「社内の労務システム構築」を計画していたとします。
そして、システム構築をBという会社にお願いし、契約がまとまったとしましょう。
この場合はAが「委託者」であり、Bが「受託者」になるのですね。
2.「委託」と「受託」の辞書での意味!
一応、辞書で「委託」と「受託」の意味がどうなっているのか、みていきますね。
①「委託」の辞書での意味!
【委託】
①まかせ頼むこと。ゆだねること。「―販売」「業務を―する」
②法律行為や事務を他人に依頼すること。引用元:旺文社国語辞典
意味の①については、最初の項目で解説した内容と一致しています。
そして②の意味は、頼むこと自体同じなのですが「法律関係業務」に限定したものです。
特に、法律関係については専門知識が必要ですよね。
自分の力だけで訴訟を起こすなど不可能に近いです。
そういった場合に、「弁護士に委託する」「弁護士と委託契約を締結」といった使い方をします。
②「受託」の辞書での意味!
【受託】
・頼まれて引き受けること。委託を受けること。「―販売」引用元:旺文社国語辞典
「受託」についても、最初の項目で説明したとおりです。
頼まれて引き受ける側のことですね。
3.「委託」と「受託」の使い方を例文で紹介!
今度は「委託」と「受託」の実際の使い方を、例文を使ってご紹介します。
①「委託」の使い方!
・老健施設の運営をほかの会社へ委託する。
・会計システムの保守管理を別の会社に委託する。
・不動産管理を管理会社に委託する。
・弁護士は原告側に委託され訴状を作成する。
・遺産相続を弁護士に委託する。
②「受託」の使い方!
・受託収賄罪
(ある行為を依頼された公務員が、賄賂を受け取り、業務上で便宜を図ること)
・受託裁判官
(自分の管轄外の裁判所から依頼され、その関連の法的仕事を自分の管轄内で行う裁判官)
・受託販売
(他者から委託されて、商品を販売すること)
4.「委託」や「受託」と似た意味の言葉はたくさんあります!
「委託」や「受託」と似たような意味の言葉は、結構多いです。
一例を挙げると、「外注」があります。
「外注」の場合は「受ける側」はあまり使いませんので、「委託」と「外注」の関係がまぎらわしいいのですね…。
「委託」と「外注」は言葉全体でみるとほぼ同じ意味なのですが、言葉の指す重点がちょっと違います。
そのポイントが、「委託」は「ゆだねること」で、「外注」は「まかなうこと」といった部分。
この2つの言葉は、最終的には同じ意味になってしまうのですが、「ゆだねる」と「まかなう」ではちょっとした違いがあるのです。
要するに、「委託」は「仕事に依頼」、「外注」は「業務の処理」という部分が重点になるのですね。
詳しくは、下の関連記事で解説していますので、ぜひご覧になってください。
その他にも「委託」や「受託」と似た意味の言葉はたくさんありますよ。
もしよかったら、下の関連記事も覗いてみてください。
参考にしていただければ幸いです。
まとめ
以上が、「委託」と「受託」の意味の違いや使い分けについてでした。
「委託」と「受託」の違いは、仕事などにおいて「委託」がまかせる側、そして「受託」がまかされる側です。
仕事を進めていく上で、「委託」と「受託」は切っても切れない関係なのですね。
そして、「委託」と「受託」はそれぞれ対義語です。
以上です。