屋根の上にあげるものといえば、鬼瓦に鴟尾、梲があがれば大したものですがこれはなかなか上がりません、他には・・・・・そうそう、忘れちゃいけない「しゃちほこ」です。
私、これまでしゃちほこをじっくり見たことがなかったので、「しゃちほこは魚」と思い込んでいたのですが、よくよく見ると、しゃちほこは魚じゃない(; ・`д・´)
ということで、今回はしゃちほこの意味や「しゃちほこは動物なの?魚なの?」の答え、さらにお城の屋根にしゃちほこがある理由などについて調べてみました。
1.しゃちほこの意味は?しゃちほこは魚なの?動物なの?
調べてみると、しゃちほこは想像の生物、なので竜や麒麟と同じ類で、魚でも動物でもないのでしょう・・・・・きっと。
姿形を説明すると、まず頭は竜や虎に似ていていかつく、体は魚、尾を高く反り返らせているのが特徴です。
そういえば、しゃちほこは漢字で書くと「鯱(魚に虎)」、なのであの顔はきっと虎なですね。
ということは・・・・・人面犬みたいなもので、魚の体に、人にとって魚よりももう少し感情移入しやすく、かっこいい虎の顔をくっつけたというわけですね、なるほど・・・・・どうしてたとえに人面犬が思いついたのでしょう、人魚でいいじゃん。
人面犬、十年ぶりくらいに思い出しました(^^;)
2.しゃちほこの語源は?武器なの?
しゃちほこは、インドの巨大魚神マカラに由来するそうです。
このマカラ、魚とも獣ともつかない伝説の怪獣で、水を操る神の遣いとのこと。
ただ、言葉としてマカラ→しゃちほこになった経緯は分かりません。
あまり似た音ではない気がしますが、どうなんでしょう。
しゃちほこの「ほこ」部分については、武器の「鉾」に由来するとも言われています。
鉾は古い武器で、槍の登場によって実戦で使用されることは少なくなり、その後は神事的行事に使用されるようになりました。
後でご説明しますが、しゃちほこはお城の屋根についています。
しゃちほこの語源の一つが武器から神事の道具になった「鉾」であっても、おかしくはありませんね。
ちなみに、しゃちほこと海の生物「シャチ」、漢字は同じ「鯱」ですが、シャチ→しゃちほこになったわけではないようです。
両者は全くの無関係、しゃちほこの姿形を見ても、シャチとは全く似ていませんものね。
まず、しゃちほこにはうろこがありますし、シャチほどかわいくはありません。
3.お城の屋根にしゃちほこがある理由は?
屋根に上げるものといえば、鬼瓦(おにがわら)に鴟尾(しび)、さらに梲(うだつ)にしゃちほこ、これら全部目的は同じ!
火事から建物を守るまじないです。
しゃちほこもしゃちほこの元となったマカラも、水に由来する怪物、「水を呼ぶ」ということで、火事除けのために屋根につけられるようになりました。
時代を追ってみてみると、まずは鴟尾(しび)がありました。
鴟尾の歴史は古く、奈良の東大寺大仏殿や唐招提寺の屋根につけられています。
その後、インドからシルクロードを通って中国に伝わってきたしゃちほこが禅宗とともに日本に伝来します。
このため、禅寺では鴟尾ではなくしゃちほこが使われています。
禅宗といえば武士!ということで、お城には鴟尾ではなくしゃちほこをつけるようになったのでしょう。
ちなみに、しゃちほこを初めて使用したのは、織田信長の安土城だそうです。
まとめ
以上が、しゃちほこの意味やお城の屋根にある理由についてでした。
しゃちほこといえば有名なのが名古屋城の金しゃちですよね。
あれのせいで、私の中で名古屋といえば金ぴかゴージャスというイメージがあります。
しゃちほこは多くの場合、2匹(2個)が1セットで屋根につけられます。
これは2匹がさぼらないようにお互いを監視しているからだそう、しゃちほこの世界も意外とシビアなんですね(^^;)
伝説の生き物であるしゃちほこについてでしたが、同じ伝説の生き物である「鳳凰」「フェニックス」「朱雀」を解説した記事がありますよ!
もしよかったら、下の関連記事をご覧ください。