申請書なんかを書いていると「氏名」という欄があります。
ですがよく「姓名」という言葉も耳にしますよね。
「姓名判断」の「姓名」です。
でもなんとなく同じ意味として解釈していましたが、「姓名」と「氏名」に違いはあるのでしょうか?
ということで、今回は「姓名」と「氏名」の意味の違いなどについて調べてみました。
1.「姓名」と「氏名」の意味の違いと使い分けは?
それでは「姓名」と「氏名」の意味を辞書で調べてみます。
・苗字と名前。氏名。
【氏名】
・うじな:名字。姓。
・しめい:苗字と名前。氏と名。姓名。
氏名の方は「うじな」と読めますし「しめい」とも読みますが、「うじな」の場合は名字の意味で、名前は入りません。
ですが「うじな」って使いませんよね…。
「姓名」と「氏名(しめい)」は全く同じ、名字と名前という意味です。
ところで、辞書の意味にもありますが、「苗字」と「名字」の2種類の「みょうじ」がありますが、こちらはどちらも同じ意味です。
漢字が誕生した由来が2種類あるだけで意味は全く同じです。
ただし、常用漢字表にあるのは「名字」だけですので、公文書の場合は「名字」を使いましょう。
ということで、日常生活では姓名も氏名も同じ意味で「名字」と「名前」のこと、フルネームのことです。
しかし、厳密には以下のような違いがあります。
戸籍法による名字と名前
・姓名
戸籍法に限らないその人の名字と名前
たとえば、佐藤花子さんが結婚して鈴木花子さんになったとき、氏名は「鈴木花子」です。
ただし、生まれた土地の風習や個人の考え方、仕事の都合などによって、婚姻しても姓を変えずに生家の名字を名乗ることもあります。
その場合は、氏名は「鈴木花子」ですが、姓名は「佐藤花子」となります。
契約書や申請書などの書類の記入欄では「氏名」となっていることが多いです。
氏名の記入欄に戸籍上の氏名と異なる名字と名前を記入するのはだめ!
普段、「氏名」と「姓名」を使い分けている方は注意してくださいね。
2.「名前」とは?「姓名」「氏名」との意味の違いと使い分けは?
「姓名」や「氏名」のほかに「名前」という言葉もあります。
こちらはなんとなく想像がついていると思いますが、一応、辞書で調べてみます。
①氏名。特に苗字に対して、名。
②団体・組織・建造物などの名称。名目。名義。
③事物の名称。名。
「名前」とは、その人物の「名字と名前」という意味と「名字ではない下の名前」という意味があります。
ですから、「あなたの名前は?」と質問された時、名字と名前のフルネームで答えても、下の名前で答えても間違いではありません。
また「名前」の意味は、人物以外であっても団体や建物、物品などの呼び名の意味もあります。
まとめ
以上が、「姓名」と「氏名」の違いなどについてでした。
たとえば、職場の都合などで、旧姓を使用している方は、契約や申請などの手続きで「氏名」を記入するときには注意してください。
「氏名」の欄には、戸籍上の名字と名前を記入しなくてはいけません。
名前に関する記事でしたが、よく名字に使われる「高」とう字があります。
「高」と似た字で「髙」がありますが、「たか」と「はしごだか」については下の関連記事をご覧ください。