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「委嘱」「委託」「役務」の違いを解説!意味と使い分けは?

      2018/12/05

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仕事を人にゆだねるとき、「委嘱」と「委託」という言葉があります。

似た言葉なのですがこの二つ、きちんと使い分けができていますか?

また、契約するときには「役務」という言葉も出てきます。

ということで、今回は「委嘱」と「委託」、それに「役務」の違いなどについて調べてみました。
 

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1.「委嘱」と「委託」と「役務」の意味の違いと使い分けは?

まずはよく似たこの二つ、「委嘱」と「委託」の違いから。

広辞苑を引いてみます。

【委嘱】
・(仕事などを外の人に)ゆだね頼むこと。任せ頼むこと。委託。

【委託】
①人に頼んで代りにしてもらうこと。ゆだねまかすこと。あずけたのむこと。依頼すること。
②〔法〕法律行為または事実行為などをすることを他人に依頼すること。

(一部省略あり)

 
うーん、広辞苑を調べただけでは意味の違いが分かりづらいですね(´-ω-`)

ですが、別の辞書を調べたところ、完全な違いがありました。

①委嘱

委嘱は、「一定期間」という言葉が含まれる辞書が多いです。

さらに、「行政機関においては、民間人に一定の期間だけ公務をお願いすること」という意味もありました。

「一定期間」「民間人に公務を依頼」をまとめて、具体例で説明しますね。

たとえば、よく有名芸能人が警察官の制服を着て行う「一日警察署長」、これが「委嘱」に該当します。

また、公務には該当しないのですが、民間企業が行う「一日支店長」や「一日営業所長」なども同じ「委嘱」ということになります。

公務では、内閣府の「税制調査会」なども一定期間に民間人が委員として活動するのですが、これも「委嘱」です。

公務とは限りませんが、芸術家に作曲を依頼したり、学者に研究を依頼するなど、自分たちにはない高度な才能や知識を要する仕事なども「委嘱」が使われます。

報酬については、対価が支払われる場合もあれば、謝礼として支払われる場合など様々です。

微妙な違いはまだあります。

通常「委嘱」は団体ではなく個人にお願いするケースがほとんどで、さらに目上の立場の人物に丁重にお願いする場合に多く使われます。
 

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②委託

一方の「委託」は、広辞苑の意味のとおり仕事などを別の人物にやってもらうことです。

そして広辞苑の委嘱に意味の中に「委託」とあるとおり、「委託」の中に「委嘱」が含まれるのです。

つまり、「委託」の範囲は広いのです。

また、「委嘱」は目上の立場の人物に対し丁重にお願いするのに対し、「委託」は目上の立場の人物にお願いするとは限らず、しかも必ず対価が支払われますので委託する側の立場が下になるとも限りません。

さらに「委嘱」は個人に依頼するケースが多いのですが、「委託」は個人のほかに企業団体の場合もあります。

また「委嘱」は「一定期間」というのがポイントでしたが、「委託」であっても、仕事の依頼方法によっては一定期間限定の「期間契約」となるケースもあります。

概略1
 

③役務

続いて、「役務」を広辞苑で調べます。

【役務(えきむ)】
・労働などによるつとめ。

 
わかりやすく説明すると、主に他人のために行う労働のことで、「サービス」を意味しています。

一般的な会社で、他者に仕事などを依頼することを「委嘱」や「委託」といいますが、そのほかに「役務」という場合があります。

ただ「委嘱」については先ほど説明したとおり、民間企業での一般的な仕事には当てはまらないケースが多いので省きますね。

では「委託」と「役務」、この違いは何か?

この違いは、大きく「成果物の引渡」か「サービスの提供」か、で違ってきます。

つまり一般的には、品物の納品がある場合は「役務」とはなりません。

たとえば「建設機械製造」などが「委託」、「清掃業務」や「保守業務」などが「役務」に該当します。

ただし、「委託」と「役務」では境界が微妙な場合が多いですので、必ずその会社の会計処理に関する規定や基準に従いましょう。
 

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2.「委任」「請負」とは?「委託」との意味の違いと使い分けは?

前項で「委託」を解説しましたが、この「委託」の中には「委任」と「請負」があります。

まずは「委任」と「請負」を広辞苑で調べます。

【委任】
①ゆだねまかせること。事務の処理を他人に委託すること。
②〔法〕民法上、当事者の一方が法律行為をなすことを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって成立する契約。

(一部省略あり)

【請負】
①保証すること。うけあうこと。
②ある仕事の完成を全責任をもって引き受けること。建築・土木工事で多く行われる。

(一部省略あり)

 
契約書

まず、「委任」は仕事を他人に依頼することで依頼する側の言葉、「請負」は仕事を他人から引き受けることで引き受ける側の言葉です。

そしてポイントとなるのが「請負」にある「完成」という言葉。

つまり「委任」は仕事をする行為そのものをまかせるのであって、仕事をした結果がどうなるかは関係ないのに対し、「請負」は完成という仕事の結果をまかせたのであり、仕事をする行為はどうしようと関係ないのです。

ですから「請負」は完成した仕事の結果に対して報酬が支払われ、「委任」は仕事をする行為に対して報酬が支払われます。

極端な例で「請負」を説明しますと、納期が足りなく連日徹夜で仕事を頑張っても、依頼された仕事を完成させることができなければ報酬はもらうことができず、ただ働きになってしまうのです。

また「委任」の具体例としては、弁護士が訴訟の委任契約をしたとしても、弁護士は必ず勝訴しなければならないという義務はありません。
 

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まとめ

以上が、「委嘱」と「委託」「役務」の違いなどについてでした。

「委嘱」と「委託」は人に仕事をゆだねることです。

通常、他人に仕事をゆだねる場合は「委託」が使われます。

ですが中でも、目上の民間の個人に、期間限定で公務をお願いする場合などは「委嘱」を使います。

芸術家に作曲、学者に研究を依頼するなど、自分たちにはない高度な才能や知識を要する仕事をゆだねるときも「委嘱」を使います。

「役務」とはサービスのこと、納品がない仕事のことです。

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