長さを測るときに用いる「巻尺」と「メジャー」、どちらも日常的によく使う言葉ですが、この二つには違いがあるのでしょうか。
単純に「巻尺」を英語にすると「メジャー」なのか?
ということで、今回は「巻尺」と「メジャー」の違いなどについて調べてみました。
1.「巻尺」と「メジャー」の意味に違いはあるの?
①メジャー
「メジャー」は英語の「measure」からきています。
動詞で「測る、(~の)寸法をとる、測定する」、名詞では「測定器具、計量器、物差し」という意味です。
つまり、「メジャー」とは帯状のものに目盛があり、長さを測定する器具の総称です。
②巻尺
一方の「巻尺」とは、布・革・金属などでできているテープ状の計測器具のことで、使用しない時にはケースに巻き込んで収納するのが一般的です。
日本の「巻尺」は、英語にすると「measure」だけでもよいのですが、正確には「tape」をつけて「tape measure(テープ状の計測器具)」となります。
「メジャー」と「巻尺」は、厳密には「measure」と「tape measure」と区別されています。
しかしです、「メジャー」は「帯状の計測器」、「巻尺」は「テープ状の計測器」ですので、指している物はほぼ同じ形状、つまり意味も同じということですね。
2.「スケール」「コンベックス」とは?意味の違いと使い分けは?
①スケール
「スケール」は英語の「scale」、「目盛・定規・縮尺・縮小比・規模・程度・天秤」という意味があります。
「スケールが違う!」や「スケールが大きいですね~!」の「スケール」ですね。
「スケール」とは「メジャー」の別名です。
「三角スール」という定規が有名ですが、これはスケールの意味にある「縮尺」がポイントで、「縮尺定規」のことなのです。
つまり「三角スケール」は、単純に長さを計測する器具というよりは、本来は縮尺図面専用の計測器具のことなのですね。
また、スケールの意味の中にはメジャーには含まれない「天秤」が含まれています。
つまり、長さだけではなくて重さを計測する器具でもあるのです。
実際に海外で「スケール」というと、長さを計測するというよりは、重さを計測する器具という意味の方が一般的です。
たとえば、トラックなどの積載物の重さを車両ごと計測してしまう「トラックスケール」や、赤ちゃんの体重計「ベビースケール」などがあります。
②コンベックス
「コンベックス」とは金属製のメジャーのことで、正式には「コンベックスルール」と言います。
ちなみに、「コンベックス(convex)」は「凸型の」という意味、「ルール(rule)」とはスポーツなどのルールのことで、「物差し」の意味でもあります。
断面が凸型に曲がった、金属製で帯状の計測器のことで、先端に爪がついているのが特徴です。
金属製で断面が凸型になっていることから、曲がりにくく直立するため、手が届かない上の部分を下から計測することも可能となります。
フニャフニャの布製だと、こういった計測は不可能ですね…。
また、引っ掛かる爪がついているため、計測始点に引っ掛けることで手が届かない位置から正確に容易に計測することができます。
しかも、断面が凸型の金属製であるにもかかわらず、巻き取り収納が容易です。
英語の「コンベックス(convex)」は、計測や計測器具などの意味はなく「凸型の、凸状の、凸面の」という意味です。
道路の交差点にある凸面鏡、このミラーのことを「コンベックスミラー」というように、計測器とは全く関係ありません。
ですから、金属製でもなく断面が凸型ではない、布製のメジャーなどはコンベックスとは呼びません。
ちなみに、下はおすすめの「コンベックス」。
伸ばしても折れにくく、計測が楽です。
なお、先端にマグネットがついていて金属部にくっつくために、正確な測定が可能。
衝撃に強く、落としても安心です。
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まとめ
以上が、「巻尺」と「メジャー」の違いなどについてでした。
メジャーとは目盛りのついた帯状の計測器具の総称で、メジャーも巻尺も同じ物を指しています。
「スケール」とは「メジャー」の別称で、主に重さの計測器を指しています。
そして「コンベックス」は「メジャー」の中の一つ、金属製で断面が凸型をしている帯状の計測器です。
ところで、「巻尺」と「メジャー」もそうですが特にカタカナって意味がまぎらわしいですよね…。
たとえば「スチール」と「アイアン」、「鉄」はどっちだと思いますか?
詳細については、下の記事を覗いてみてください。