「最小」と「最少」の使い分けに悩むこと、ありますよね。
「小」と「少」だけの違いですが、まぎらわしいです。
荷物の場合は「最小」?「最少」?どっち?
人数は?
ということで、今回は「最小」と「最少」の意味の違いや使い分けなどについて調べてみました。
1.「最小」と「最少」の意味の違いと使い分けは?
まずは、「最小」と「最少」の意味の違いを辞書で確認してみます。
・いちばん小さいこと。
【最少】
①いちばん少ないこと。
②いちばん年が若いこと。
「ちいさい」の「小」と、「すくない」の「少」ですので、そのとおりの意味ですね。
ただし、「最少」に関しては「いちばん少ないこと」という意味のほかに、「いちばん年が若いこと」つまり「最年少」という意味もあります。
ときどき、「最小」と「最少」、どっちを使うべきか悩むときもありますよね。
「最も小さい」「最小」と「最も少ない」「最少」の使い分けのポイントは、「数」を数えられるか数えられないかです。
「数」ではない時は「最小」、「数」が少ないものは「最少」ですね。
それから「最小」と「最少」は、それぞれの反対語を見ると、使い分けが分かりやすいですよ。
・最小⇔最大
・最少⇔最多
では、具体的な例文で説明します。
(リンゴの大きさのことで、「数」ではない)
・物質をつくっている最小の粒子。
(粒子の大きさのことで、「数」ではない)
・過酷な登山であることから、荷物の数は可能な限り最少に。
(荷物の「数」のことで、大きさではない)
・野球部員数は10人で、出場チーム中で最少だ。
(部員の「数」のことで、大きさではない)
それから「最小」と「最少」、この言葉に「限」を加えると「最小限」と「最少限」になります。
ここで、気を付けなくてはいけないのが「最少限」という言葉はないということ。
「最少限」という使い方は間違いです。
「最小限」は、ある範囲の中で最も小さいことで、「これいじょう小さくするのは無理」また「これいじょう切り詰めるのは無理」という限度のことですね。
「最小限」の反対語は「最大限」です。
「最多限」とはいいませんよね。
2.「小」と「少」、その他の使い分けは?
「小」と「少」が使い分けされる言葉は結構多く、まぎらわしいです。
ひとつひとつ、説明しますね。
①「小額」と「少額」の違い!
「小額」は小さい単位の金額のことで、「少額」は少しの金額という違いがあります。
たとえば、500円硬貨より10円硬貨の方が小さい単位ですので「小額」です。
「少額貨幣」といった使い方をします。
そして、500円よりも10円の方が、金額が少ないですので「少額」です。
「少額の寄付」といった使い方をします。
「小額」の反対語は「高額」。
「少額」の反対語は「多額」。
②「小数」と「少数」の違い!
「小数」は、数が小さいことで「0.1」「0.5」といった、1より小さいく0より大きい数のこと、「少数」は数が少ないということです。
「小数」は「小数点」といった使い方をします。
「少数」は「少数民族」といった使い方をします。
「小数」の反対語は「整数」。
「少数」の反対語は「多数」。
③「過小」と「過少」の違い!
「過小」は小さすぎるさまのことで、「過少」は少なすぎるさまのことです。
「過小」は「過小評価」といった使い方をします。
「過少」は「過少申告」といった使い方をします。
「過小」の反対語は「過大」。
「過少」の反対語は「過多」。
④「小雨」と「少雨」の違い!
「小雨(しょうう・こさめ)」は小降りの雨や細かい雨のこと、「少雨(しょうう)」は雨量が少ないことです。
「小雨」の反対語は「大雨」。
「少雨」は、反対語はありません。
まとめ
以上が、「最小」と「最少」の意味の違いや使い分けなどについてでした。
「最小」と「最少」の使い分けのポイントは、「大きさ」と「数」です。
「最小」は「大きさが最も小さいこと」、「最少」は「数が最も少ないこと」ですね。
また、「最少限」という言葉はないので注意してください。
他にも、似ているようで意味が違う言葉はありますよ。
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