「贈呈」と「贈答」。
似ていて、まぎらわしいです…。
同じ意味なのか?と思いきや…。
「花束贈呈」といいますが…。
「花束贈答」となると、聞いたことがありません。
ということは、「贈呈」と「贈答」には違いがあるということか??
そんなわけで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、「贈呈」と「贈答」には決定的な違いがありました!
本記事では、「贈呈」と「贈答」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「贈呈」と「贈答」の意味の違い!
最初に、「贈呈」と「贈答」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「贈答」とは、年中行事や冠婚葬祭などの機会に物などを贈ること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「贈呈」の意味とは!
「贈呈」は、記念品や花束などの物を人に贈ること。
ポイントは、「記念品」「花束」といった部分。
他にも、「感謝状」や「寄付金」といったものが対象になります。
要するに、「贈呈」は、贈る物や贈る場面が限定的になるのですね。
そして、こういった「贈呈」の場合は、基本的にもらった側がお返しをしないケースが多いということもポイントになります。
具体的には、社員の転勤や定年退職する時などの、送別会でよく使われます。
「それでは、○○様に花束を贈呈いたします」
といった使い方ですね。
「記念品を贈呈いたします」
といった使い方もします。
「花束」も「記念品」も、感謝はしますが基本的にお返しはしませんよね。
②「贈答」の意味とは!
「贈答」は、年中行事や冠婚葬祭などの機会に物などを贈ること。
また、こういった行為に対して贈り返すことも「贈答」といいます。
具体的には、御中元や御歳暮といった年中行事、また、冠婚葬祭や御見舞いなど。
その他にも、旅行の餞別や旅行の際のおみやげ、プレゼントやお祝いなども「贈答」となるのですね。
そして、こういった「贈答」は、一般的にもらった側がお返しを考えます。
必ずお返しをするとは限りませんが、相手からもらったことに対する感謝の気持ちを伝える方法を考えるのですね。
「贈答」は、神様にお供えした食べ物を一つの火で煮炊きし、それをみんなで食べてつながりを強くする「供食」が由来しています。
そういった理由で、元々「贈答」はそうめんといった食品が中心だったのですね。
③「贈呈」と「贈答」の違いを整理!
それでは、ここで一度「贈呈」と「贈答」の違いを整理します。
記念品や花束などの物を人に贈るのが「贈呈」。
年中行事や冠婚葬祭などの機会に物などを贈のが「贈答」。
年中行事・冠婚葬祭・餞別・おみやげ・御見舞い・お祝いといった、お返しを検討することが多いのが「贈答」です。
記念品・花束・感謝状・寄付金といった、お返しを検討しないことが多いのが「贈呈」ですね。
2.「贈呈」と「贈答」の辞書での意味!
続いて、辞書による「贈呈」と「贈答」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「贈呈」の辞書での意味!
【贈呈】
・人に物を差し上げること。進呈。「記念品を―する」
引用元:旺文社国語辞典
具体的なものが記載されていません…。
②「贈答」の辞書での意味!
【贈答】
・物品・詩歌・手紙などを贈ることと、その返しをすること。「―品」「―歌」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、具体的な記載がありません。
辞書だけでは、違いが判断できません…。
3.「贈呈」と「贈答」の使い方!
次に、「贈呈」と「贈答」の使い方を例文で紹介します。
①「贈呈」の使い方!
・同窓会功労賞の表彰と記念品の湯呑みの贈呈式がありました。
・海上保安庁より感謝状を贈呈されました。
・五十年記念事業へ寄付金を贈呈しました。
・歓迎式典が行われ、花束や記念品の贈呈を予定しています。
②「贈答」の使い方!
・NHKが入手した大臣の事務所のものとされる贈答品のリスト。
・会社の規約に「贈答品は受け取らないこと」と明記されている。
・近年のギフト市場は、御中元や御歳暮などの贈答が減少している。
・各種ご贈答に最適な商品を取り揃えております。
4.「贈呈」や「贈答」には似た意味の言葉がたくさんある!
「贈呈」や「贈答」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「贈呈」と「贈答」の意味の違いと使い分けについてでした。
「贈呈」は、記念品や花束などの物を人に贈ること。
お返しを検討しないことが多いです。
「贈答」は、年中行事や冠婚葬祭などの機会に物などを贈ること。
お返しを検討することが多くなります。