「行程」と「日程」。
どちらも旅行などで使う言葉ですが…。
似ています…。
「旅行の行程」
「旅行の日程」
どちらも、同じ意味のような…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、「行程」と「日程」には決定的な違いがありました!
本記事では、「行程」と「日程」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「行程」と「日程」の意味の違い!
最初に、「行程」と「日程」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「日程」とは、移動が伴う旅行や出張などの他に、移動の有無に関わらず仕事や個人のその日その日の予定のこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「行程」の意味とは!
「行程」は、旅行や出張などのその日その日の予定やコースのこと。
ポイントは、「旅行」や「出張」といった、必ず移動が伴うものに使うということです。
ですから、移動がない普段の仕事や、移動がない個人的な予定に「行程」は使いません。
たとえば、「2泊3日で、県内を巡る行程です」といった使い方をします。
この日は、どこに立ち寄り何をするのかといった、予定とそのコースが「行程」ですね。
ただし、「行程」には目的地までの距離といった意味もあります。
たとえば、「約20キロの行程です」といった使い方をします。
また、「ゆっくり歩いても30分の行程です」といった使い方もありますね。
②「日程」の意味とは!
「日程」は、その日その日の予定のこと。
これだけだと、「行程」と似ていますよね。
ですが、「行程」は旅行や出張といった移動が伴うもの限定。
「日程」は、そういった旅行や出張も含み、移動がない仕事や個人の予定も含むのですね。
ですから、旅行先で「本日の行程は…」と言っても大丈夫ですし、「本日の日程は…」と言っても間違いではありません。
ですが、出張でもない会社の中では、「本日の日程は…」と言いますが、「本日の行程は…」と言うのはいけません。
「日程」は、旅行や出張以外では、「会議の日程調整をする」といった形式で使われます。
これは、会議に参加する方々の予定を聞き出しながら、会議の開催日を都合に良い調整するということ。
あとは、「日程が決まったら、あらためて連絡します」といった使い方があります。
これは、「予定やスケジュールを決めてから、また連絡する」ということ。
③「行程」と「日程」の違いを整理!
それでは、ここで一度「行程」と「日程」の違いを整理します。
必ず移動が伴う旅行や出張などの、その日その日の予定やコースが「行程」。
「必ず移動が伴う」「その日の予定」「コース」の3点がポイントです。
また、「行程」には目的地までの距離という意味もあります。
旅行や出張、仕事や個人のその日その日の予定が「日程」。
必ず移動が伴うとは限らないという部分がポイントです。
2.「行程」と「日程」の辞書での意味!
続いて、辞書による「行程」と「日程」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「行程」の辞書での意味!
【行程】
①目的地までの距離。車や足で行く距離。みちのり。「10キロの―」
②旅行などの日程やコース。「―に無理がある」
③ピストンの往復する距離。ストローク。
引用元:旺文社国語辞典
意味①と②は説明どおりです。
意味③は説明しませんでしたが、車などのエンジンの、ピストンの往復する距離のことで、滅多に使ものではありません。
②「日程」の辞書での意味!
【日程】
・仕事・議事・旅行などの、その日その日の予定。「―表」「―がつまっている」「―を立てる」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容ですね。
3.「行程」と「日程」の使い方!
次に、「行程」と「日程」の使い方を例文で紹介します。
①「行程」の使い方!
・出発の前に全体の行程をお伝えします。
・この行程はあまりにも無理があるのでは。
・2日間の行程になります。
・全3日間で520キロの行程です。
②「日程」の使い方!
・開催する前に本日の日程についてお知らせいたします。
・日程が詰まっていて身動きが取れない。
・議事日程については記載のとおりです。
・日程を調整し何とか実施することができた。
4.「行程」や「日程」には似た意味の言葉がたくさんある!
「行程」や「日程」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「行程」と「日程」の意味の違いと使い分けについてでした。
「行程」は、必ず移動が伴う旅行や出張などの、その日その日の予定やコースのこと。
「日程」は、移動が伴う旅行や出張などの他に、移動の有無に関わらず仕事や個人のその日その日の予定のこと。
「移動が伴うか」「移動が伴わないか」といった部分が、大きなポイントです。