現在は、様々な材質でできたまな板が売られていますが…。
でも、「木」でできたまな板は良いものですね…。
なんとなく、料理も美味しくなるような気がします…。
木のまな板の材質は色々ありますが、中でも高級とされるのが「檜(ひのき)」「桐(きり)」「猫柳(ねこやなぎ)」「朴(ほお)」「銀杏(いちょう)」など。
さらに、その中でも最高級品の一つが、「銀杏」のまな板。
好みもありますが、「銀杏」は多くのプロの料理人が愛用しているそうです。
そんな銀杏のまな板なのですが、実はちょっと臭い…。
せっかくの高級まな板なのに、臭いのは勘弁してほしいもの…。
どうして、嫌なニオイがするのだろうか??
ということで、この銀杏のまな板について徹底的に調べてみました。
本記事では、銀杏のまな板が臭い理由と、そのニオイの取り方についてわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.銀杏のまな板が臭いのはなぜ!その理由とは!
秋に銀杏並木を歩くと、地面にはギンナンがゴロゴロと…。
踏みつけられて潰れたギンナンからは、耐えられないほどの悪臭が放たれます…。
クサっ!!!!
この独特の悪臭の正体は、木が持つ「精油」のニオイ。
「精油」は英語にすると「エッセンシャルオイル」、これを原料に「アロマオイル」がつくられます。
精油はどんな植物にもあり、たとえば家の木の柱、木製バットや鉛筆の香りも精油の香りですよ。
そして、銀杏の木は自己防衛のために嫌なニオイを放っています。
これは、ユウカリに毒があるのと同じ。
できるだけ、木や葉を虫や動物などに食べられないようにしているということ。
でも、ここで一つ疑問が…。
普通の木は甘い実をつけて、鳥などに食べてもらって種を拡散します。
銀杏の場合、木や葉を害虫などから守ることはできても、果実にある種を動物に食べさせないと種族が繁栄しないのでは…ということ…。
この理由は、銀杏の種であるギンナンが美味しいために、種子が拡散されなかった歴史があるから。
昔々、サルの仲間たちはこの種子が大好きで、バリバリと殻を砕いて種まで嚙み砕いてしまっていたといった説があります。
せっかく実を食べてもらっても、大事な種子まで砕かれたら種族の繁栄はできませんからね…。
そこで、銀杏は「甘い果実」を放棄し、種だけに進化したそうです。
したがって、現在のギンナンの外側にあるのは、果実ではなく種皮。
その種皮が悪臭を放って多くの動物たちを遠ざけ、タヌキ・アナグマ・アライグマなど悪臭を嫌わない種皮だけを好む特定の動物だけに食べさせたということ。
ちなみに、銀杏のニオイ成分は「酪酸」と「エナント酸」。
「酪酸」は人の足のニオイで、「エナント酸」は腐敗物のニオイです。
足のニオイと、腐ったもののニオイが混ざり合うのですから、たまったものではありません…。
2.銀杏のまな板が臭い!そのニオイの取り方!
続いて、銀杏のまな板のニオイを取る方法を解説していきます。
衣類が臭い場合は、洗濯や漂白など色々と手段がありますが、「木製」の場合はそう簡単にはいきません。
銀杏のまな板からニオイと取るには、4~5日乾燥させてください。
ですが、直射日光に当てると、「反り」や「割れる」原因になる可能性があります。
直射日光は絶対に避けてください。
また、ドライヤーなどの温風も厳禁、急激な温度変化は危険です。
そして乾燥させる際は、できる限り風通しの良い場所がおすすめ。
徐々にニオイは薄くなっていきます。
もし効果が少ないようであれば、「まな板全体をしっかり水に濡らす」→「全体を乾いた布でよく拭き取る」→「乾燥」といった工程を1日として、一週間ほど繰り返してみてください。
翌日になってまな板が乾燥していたら、また水に濡らすといったように繰り返すのです。
乾燥時は、最初の説明どおり直射日光は避け、風通しの良い場所を選びましょう。
ところで、高級な銀杏のまな板ですので、大事に使いたいですよね。
そこで、おすすめなのがこれ!
「タワシ」です。
木製のまな板に、タワシはとても好相性。
このタワシを木目にそって擦ることで、タワシの繊維がまな板の細かい傷の中に入り込んだ汚れをかき出します。
この汚れ、スポンジでは落とすことができません。
チクチクしたタワシならでは、ということですね。
余談ではありますが、「食器から何やらニオイがする…」といった経験がありませんか?
実は、しっかりと洗ったはずの食器が臭くなるのは、キチンとした理由がありますよ…。
その理由と対策を解説していますので、よかったら下の記事をご覧ください。
特定の素材だけが臭くなります。
まとめ
以上が、銀杏のまな板が臭い理由と、そのニオイの取り方についてでした。
銀杏のまな板が臭いのは、銀杏の木の自己防衛のため。
木や葉に加え、ギンナンを極力食べられないようにするための悪臭だったのです。
まな板のニオイは、乾燥させて時間をかけて取り除きましょう。
ちなみに、銀杏のまな板はニオイを取り除いた後でも、常に水分はよく拭き取り、直射日光は避けて風通しの良い場所で乾燥させてください。
ところで、「乾燥」といえば洗濯物…。
雨の日はどうしても部屋干しとなってしまいますが、干すスペースは間に合っていますか?
下の関連記事では、様々な場所を物干しスペースにするアイデアを紹介していますよ。
よかったら下のリンクからどうぞ。