「顧客」と「お客様」って同じ意味ですよね。
一見、全く同じ意味の言葉だと思うのですが、なぜか両方の言葉が使われています。
この「顧客」と「お客様」違いや使い分けはあるのだろうか?
ということで、今回は「顧客」と「お客様」の違いや使い分けなどについて調べてみました。
1.「顧客」と「お客様」の意味の違いと使い分けは?
「顧客」と「お客様」をそれぞれ広辞苑で引いてみました。
おとくいの客。こきゃく。
【客】
商売で料金を支払う側の人。
※「客」の意味には「訪ねてくる人」「招かれる人」「旅人」などの意味もあります。
「顧客」の読み方が「こかく」だったことに地味に驚きました。
この通り、「顧客」と「お客様」はほとんど同じ意味ですが、顧客の方はお客様のうち「お得意様」「常連様」あるいは「ファン」を指すことが多いです。
何度もそのお店やサービスを利用し、お金を払ってくれるお客様が「顧客」なのです。
「顧客」は「ご愛顧をいただき~」の「顧」です。
「お客様」は、お店にきた人すべてのことで、初めての来店であってもお客様だし、来店して買い物しない人も一応お客様です。
つまり、「客」の意味には「商売で料金を支払う側の人」の他に「訪ねてくる人」「招かれる人」「旅人」といった意味もあるとおり、必ずしもお金で商品やサービスを購入する人とは限らないのですね。
また、「顧客」は主に文章表現で使うことが多い言葉で、お客様との会話などで使われることはほとんどありません。
「顧客」に向かって「お客様」と呼びかけることはあっても、「顧客」や「顧客様」と呼びかけることはないですよね。
文章表現では、「顧客情報の管理」や「顧客満足度アップ」というように使われます。
2.就活で履歴書に記入する際は「お客様」?「顧客」?
就活の履歴書の意気込みや自己PRを書くときには、「顧客」ではなく「お客様」と書くことをおすすめします。
たとえば、「お客様に満足していただけるサービスの提供に尽力したいと思います」というように書きます。
「顧客」と書いてはいけないということではありませんが、「顧客」は「お客様」に比べてドライな印象があります。
採用担当者によっては、印象的に「?」と思う人がいるかもしれません。
「顧客」よりも「お客様」と書いた方が、熱意が伝わると思いますよ。
病院など医療施設や福祉施設への就活であれば、「お客様」か「利用者の皆様」と記入します。
たとえば、「利用者の皆様に安心してご利用いただけるサービスを目指します」というように書きます。
市役所などの公務員試験の履歴書であれば、「お客様」よりかは「市民の皆様」というように書きます。
たとえば、「市民の皆様が安心して子育てできるまちづくりを目指します」と書くとよいですね。
「支社」や「支店」については下の記事をご覧ください!
まとめ
以上が、「顧客」と「お客様」の違いや使い分けなどについてでした。
お客様のうち、常連客やお得意様を「顧客」といいます。
また、「顧客」は文章表現で使うことが多く、お客様との会話では使用しません。
接客など、お客様に話しかけたり呼びかけるときには、「お客様」を使います。