ふるさと納税、はやっていますよね。
興味のある方や「すでにもうやっているよ」という方は多いのでは?
ところで、寄付をした際に所得税などの税金の一部が控除される「寄付金控除」という制度があります。
寄付金控除とふるさと納税ってどう違うの?
お得なのはどっち?
ということで、今回は寄付金控除とふるさと納税の違いなどについて調べてみました。
1.「寄付金控除制度」と「ふるさと納税制度」の違いは?
「ふるさと納税」は、税制上は「自治体への寄付金」のことで、寄付金控除対象の一つなのです。
ですから法律上は納税しているのではなく、その自治体に対し寄付をしているといった扱いなのですね。
つまり、ふるさと納税とは、自治体専用のお得な寄付金制度ということです。
したがって、寄付金をしたときと同様、ふるさと納税を行った際も、住民税や所得税などから税額の控除がされます。
また、ふるさと納税は通常の寄付にくらべ寄付金控除がお得です。
【ふるさと納税の以外の寄付金控除】
①寄附金控除(所得控除)
寄付金額-2,000円
総所得金額等の40%が上限
政党や認定NPO法人、公益社団法人などに対する寄付の場合は、寄附金控除(所得控除)か寄附金特別控除(税額控除)にするか選択が可能となります。
②寄附金特別控除(税額控除)
計算式は以下の国税庁ホームページをご覧ください。
【国税庁】
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/04_3.htm
わかりやすく説明しますと、ふるさと納税以外の寄付金控除では、寄付金額のだいたい10%~40%の減税となります。
一方の、ふるさと納税の場合の寄付金控除は以下のとおりです。
【ふるさと納税の場合の寄付金控除】
①所得税からの控除
(ふるさと納税額-2,000円)×(所得税の税率)
総所得金額等の40%が上限
②住民税からの控除(基本分)
(ふるさと納税額-2,000円)×10%
総所得金額等の30%が上限
③住民税からの控除(特例分)
(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)
【この特例分が住民税所得割額の20%未満の場合③を適用】
④住民税からの控除(特例分)
(住民税所得割額)×20%
【この特例分が住民税所得割額の20%を超える場合④を適用】
控除額の合計
①+②+(③もしくは④)
ふるさと納税の場合の減税額はかなり大きくなる場合があり、条件によっては最大減税額つまり(ふるさと納税額-2000円)のケースもあります。
その他に、その自治体で提供してくれる特産品なども受け取れる仕組みになっていますので、間違いなくお得ですね。
下の関連記事では「寄付」と「寄贈」の違いについて詳しく説明しています!
2.企業版ふるさと納税とは?
ふるさと納税には、個人が自治体に対して行うものとは別に、企業が自治体の事業に対して行うものもあります。
「企業版ふるさと納税」といい、2016年4月から始まりました。
企業版ふるさと納税は、自治体が作成した地方創生に係る事業に対して企業が寄付を行うと税額が控除されるという制度です。
企業版ふるさと納税の寄付金額の下限は10万円、寄付対象は自治体が作成した地方創生に係る事業のうち内閣府に認可されたものです。
なので、個人のふるさと納税に比べると、寄付できる選択肢は少ないですね。
ちなみに、現在(2017年)の企業版ふるさと納税受付中の事業はこちらです。
【企業版ふるさとチョイス】
https://www.furusato-tax.jp/enterprise/
企業版ふるさと納税で寄付すると、寄付額の最大6割が法人住民税などから控除されます。
3.ふるさと納税の期限は?
ふるさと納税は、1月1日~12月31日まで申し込むことができます。
たとえば2017年の所得に対する控除を受ける場合は、ふるさと納税を2017年1月1日~2017年12月31日までに寄付します。
確定申告は翌年、2018年の3月です。
注意したいのが、ふるさと納税の受領日です。
ふるさと納税では、受領証明書に記載される受領日が寄付した日付になります。
年末までに申し込みをしても、手続きや入金に時間がかかると、受領日が年明けになってしまうことがあります。
2017年12月に申し込んでも、2018年1月○日が受領日だと、2017年分の税金の控除には使えません。
ふるさと納税をするときは、年末ぎりぎりに申し込まないこと、早めに手続きをしてください。
また、サラリーマン等給与所得者は確定申告不要でふるさと納税を利用できる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」があります。
【ふるさと納税ワンストップ特例制度】
https://furusatoplus.com/info/006/
「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の申請書の申込期限は、翌年の1月10日必着、寄付先の自治体が申請書を受領した時点で手続き完了です。
「基礎控除」や「給与所得控除」については、下の記事で詳しく解説していますよ!
まとめ
以上が、ふるさと納税と寄付金控除の違いなどについてでした。
ふるさと納税も寄付金控除対象の一部ですが、他の寄付金控除よりも控除額が高いです。
また、控除の他に自治体から特産品などをもらえます。
税金を少なくしたい、応援したい自治体がある、特産品をお得にゲットしたいという方はふるさと納税の利用を検討してみてください。
人気のふるさと納税はすぐに申し込み人数がいっぱいになるので、早めにチェックしてくださいね。