「蟻」と「蜂」といえば、どちらも「女王」がいて王国がつくられます…。
すごく似ていますよね…。
でも、大きな違いは「蜂」は毒針で刺すけど、「蟻」は毒針がなく刺さないということかな…??
と、簡単に考えていたら、実は違うらしい…。
確かに、ニュースなどで危険性が話題になった外来種の「ヒアリ」などは、お尻に毒針を持っていてそれで刺すというのです…。
しかも、「蟻」にも翅があって飛ぶことも可能だし…。
では、いったい何が違う??
ということで、この2つの昆虫を徹底的に調べてみました。
本記事では、「蟻」と「蜂」の違いについてわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!!
1.「蟻」と「蜂」の違いとは!
最初に、「蟻」と「蜂」の違いを簡潔にお伝えします。
「蜂」とは、「蟻」の祖先であり主に地上で生活する昆虫で、体を大きく動かすための腹柄節はない。触角は「く」の字に曲がるのではなく、カーブを描きながら外側に向いているのが特徴。
簡単にまとめると、こういった違いです。
それでは、それぞれについてさらに詳しく解説していきますね。
2.「蟻」とは!
「蟻」は「蜂」が進化し、地下で生活するようになった昆虫。
ですから、「蜂」との最大の違いは、この地下で生活するために便利な「腹柄節(ふくへいせつ)」と「くの字の触角」です。
まず「腹柄節」から説明しますので、下の画像をご覧ください。
大きく「頭部」「胸部」「腹部」の3つに分かれているのですが、「胸部」と「腹部」の間に小さい何かがあるのが確認できると思います。
この小さい「関節」のようなものが「腹柄節」。
実際に、関節の役割を果たしています。
このもう一つの関節があることで、腹部の可動域が大きく広がるわけですね。
つまり、狭い地下道で体を柔軟に折ることが可能になるということ。
もう一点が「触角」の形状。
カクッと「く」の字に折れ曲がって、前方を向いています。
「蟻」は狭い地下道を移動しますが、真っ暗闇の中で複数の「蟻」がお互いに触角を「チョンチョン」と触れ合って仲間であることを確認し合うのですね。
その際「蟻」は、触角を小刻みに動かすのですが、触れ合いやすいように「く」の字になっています。
「蟻」の歌で「おつかい蟻さん」というのがありますが、歌詞は以下のとおり。
「あんまり急いでこっつんこ。蟻さんと蟻さんとこっつんこ。あっち行ってチョンチョンこっち来てチョン」
この「チョンチョン」が、まさに触角の動きを表現しています。
ところで、家の中に蟻がたくさん入ってきたという経験はありませんか?
下の関連記事では、蟻の侵入を防ぐ予防策などについて解説していますので、もしよかったら覗いてみてください。
ぜひ、どうぞ。
3.「蜂」とは!
「蜂」は「蟻」の祖先で、主に地上で生活する昆虫。
翅があって飛ぶことができますし、毒針で動物などを襲うことができますが、実はこういった特徴は全てではありませんが「蟻」にも備わっています。
冒頭で触れましたが、ヒアリのお尻には毒針がありますし、梅雨の季節には翅のある蟻が多く発生します…。
ちなみに、毒針を持った蟻は他の種類にもいますよ。
つまり、「蜂」と「蟻」の違いは翅や毒針の有無ではないということ。
最大の違いは、前項でも説明しましたが、「腹柄節」と「触角の形状」です。
「蜂」は地上の昆虫なので、「蟻」程の柔軟性は必要がないため「腹柄節」がありません。
つまり、「胸部」と「腹部」がくっついているということ。
また、「触角」も「く」の字ではなく、ゆるくカーブして外側に向いています。
「蟻」のように、暗闇で相手を確認し合う必要がないということですね。
下が蜂の画像です。
触角の形状が、あきらかに「蟻」と違うことが確認できるかと思います。
ところで、この蜂なのですが、民家の軒下などによく巣作りしますよね。
雨水を避けるのにちょうど良い場所なのですが、そこに巣をつくらせないようする方法がありますよ。
もちろん、蜂に直接噴射しても駆除できますが、巣をつくられては困る場所にあらかじめ噴射して使います。
毎年のように巣作りされる場所に、あらかじめ噴射しておけばオッケー。
蜂が寄り付かなくなります。
巣が大きくなると、手に負えなくなりますよ。
まとめ
以上が、「蟻」と「蜂」の違いについてでした。
そもそも、「蟻」と「蜂」は同じ仲間であり、姿かたちは非常に似ています。
違いは、「腹柄節」があるのが「蟻」で、無いのが「蜂」。
また、触角が「く」の字に折れ曲がって前方を向いているのが「蟻」、触角がゆるくカーブし外側に向いているのが「蜂」です。
翅の有無や、毒針の有無は関係ありませんよ。
ところで、ベランダで洗濯物を干す方は多いと思いますが…。
そのベランダに、蜂がやって来て困った経験がありませんか?
下の関連記事では、そういった際の対策や予防方法について解説していますので、よかったらご覧ください。